新海征治 (しんかいせいじ、1944年7月5日-)は日本の化学者である。九州大学工学部教授(写真:qBiz )。
経歴
1972 九州大学大学院工学研究科 博士号取得
1972 九州大学工学部 講師
1972 カリフォルニア大学サンタバーバラ校 博士研究員
1975 九州大学工学部 助教授
1976 長崎大学工学部 助教授
1987 九州大学工学部 助教授
1988 九州大学工学部 教授
受賞歴
1978 日本化学会進歩賞
1985 高分子学会賞
1999 Backer Lecture賞
2002 Vielberth Lectureship賞
2003 日本化学会賞
2004 西日本文化賞
2004 紫綬褒章
2013 Daiwa Adrian Prize 2013(共同受賞)
2014 分子ロジック・分子センサー特別賞
2018 文化功労者
研究
1979年に世界に先駆けてクラウンエーテルとアゾベンゼンからなる「分子機械」を開発した。すなわち、アゾベンゼンの光によるシス-トランス異性化反応を利用し、分子スイッチとしての応用を示唆した[1]。
スエヒロタケに含まれる抗腫瘍活性糖鎖シゾフィラン(Schizophyllan)が、核酸と結合して三重らせん複合体を形成することを発見した[2]。
他にも、カリックスアレーンの機能材料化やそれを用いたフラーレンの画期的新精製法の開発、ボロン酸の化学修飾による世界唯一の実用的人工糖センサーの開発や、シリカなどの無機物質へのキラリティ転写など、様々な分野でインパクトある業績をあげ続けている。
コメント&その他
関連文献
- Shinkai, S.; Ogawa, T.; Nakaji, T.; Kusano, Y.; Manabe, O. Tetrahedron Lett. 1979, 4569. DOI:10.1016/S0040-4039(01)86651-X
- Sakurai, K.; Shinkai, S. J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 4520. DOI:10.1021/ja0000145
関連動画