[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

アビー・ドイル Abigail G. Doyle

[スポンサーリンク]

Buchwald-Hartwigアビゲイル・グットマン・ドイル (Abigail Gutmann Doyle、1980年xx月xx日(プリンストン、NJ生)-)は、アメリカの有機化学者である。米UCLA 教授。

経歴

2002 ハーバード大学 卒業 (Eric N. Jacobsen教授)
2002-2003 スタンフォード大学 pre-doctoral fellow (Justin du Bois教授)
2003-2008 ハーバード大学 博士号取得(Eric N. Jacobsen教授)
2008-2013 プリンストン大学 助教授
2013-2017 プリンストン大学 准教授
2017-2021 プリンストン大学 教授
2021- カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)教授

受賞歴

2020 American Chemical Society Fellow
2019 RSC Fluorine Award
2019 15th Hirata Prize
2016 BMS Unrestricted Grant in Synthetic Organic Chemistry
2014 Phi Lambda Upsilon National Fresenius Award
2014 Presidential Early Career Award for Scientists and Engineers
2014/2015 Novartis Chemistry Lectureship
2013 Bayer Excellence in Science Award
2013 Arthur C. Cope Scholar Award
2013 Camille-Dreyfus Teacher Scholar Award
2013 Thieme Chemistry Journals Award
2012 Amgen Young Investigator Award
2012 Alfred P. Sloan Foundation Fellowship
2012-2017 NSF CAREER Award
2012 Roche Early Excellence in Chemistry Award
2012-2014 Eli Lilly Grantee Award
2012 Boehringer Ingelheim New Investigator Award
2010-2012 Merck Award for Selective Fluorination
2009 ACS PRF Doctoral New Investigator Grant
2008 Sanofi Aventis New Faculty Award
2008 Eli Lilly New Faculty Award
2007 Harvard Merit Fellowship
2006 Sigma-Aldrich Graduate Student Innovation Award
2005 Christensen Prize for Outstanding Research Achievement
2004-2007 National Science Foundation Pre-Doctoral Fellowship
2002-2004 National Defense Science and Engineering Pre-Doctoral Fellowship
2004 Harvard College Certificate of Distinction in Teaching
2001 Phi Beta Kappa Junior Inductee
2001 Pfizer Undergraduate Summer Research Fellowship
2001 Harvard College Research Fellowship Award
1999 Harvard Detur Prize Recipient

研究概要

求核的フッ素化剤の開発

簡便にアルコールの脱酸素フッ素化を行える試薬PyFluorの開発に成功[1]。

ニッケル触媒を用いるクロスカップリング反応の開発

とりわけ可視光レドックス触媒―ニッケル触媒協働系によるクロスカップリング法の開発[2]は画期的な業績として知られている。

マシンラーニングで反応条件を最適化

機械学習的な手法を用いて、パラジウム触媒を用いた、Buckwald-Hartwigカップリングを解析。適切な組み合わせを解析した[3]。

関連動画

Abby Doyle: The Princeton Chemistry Community from Princeton Chemistry on Vimeo.

参考文献

  1. “PyFluor: A Low-Cost, Stable, and Selective Deoxyfluorination Reagent.” Nielsen, M. K.; Ugaz, C. R.; Li, W.; Doyle, A. G. J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 9571−9574. DOI: 10.1021/jacs.5b06307
  2. ”Merging photoredox with nickel catalysis: Coupling of α-carboxyl sp3-carbons with aryl halides.” Zuo, Z.; Ahneman, D.; Chu, L.; Terrett, J.; Doyle, A. G.; MacMillan, D. W. C. Science 2014, 345, 437–440. DOI: 10.1126/science.1255525
  3. Ahneman, D. T.; Estrada, J. G.; Lin, S.; Dreher, S. D.; Doyle, A. G. “Predicting Reaction Performance in C-N Cross-Coupling Using Machine Learning” Science 2018, 360, 186-190. [DOI: 10.1126/science.aar5169]

関連リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 中村栄一 Eiichi Nakamura
  2. ジェイ・キースリング Jay Keasling
  3. 山西芳裕 Yoshihiro Yamanishi
  4. 国武 豊喜 Toyoki Kunitake
  5. ジョアンナ・アイゼンバーグ Joanna Aizenberg
  6. 高橋 雅英 Takahashi Masahide
  7. ヴァレリー・フォキン Valery V. Fokin
  8. グレッグ・ウィンター Gregory P. Winter

注目情報

ピックアップ記事

  1. 企業研究者のためのMI入門②:Pythonを学ぶ上でのポイントとおすすめの参考書ご紹介
  2. アルコール依存症患者の救世主現る?
  3. 化学者が麻薬を合成する?:Breaking Bad
  4. 合成とノーベル化学賞
  5. 窒化ガリウムの低コスト結晶製造装置を開発
  6. 【ナード研究所】ユニークな合成技術~先端研究を裏支え!~
  7. 有機合成化学協会誌2020年10月号:ハロゲンダンス・Cpルテニウム–Brønsted酸協働触媒・重水素化鎖状テルペン・エラスティック結晶・複核ホウ素ヘテロ環
  8. 理系のための就活ガイド
  9. 【6月開催】第九回 マツモトファインケミカル技術セミナー 有機金属化合物「オルガチックス」の密着性向上剤としての利用 -添加剤としての利用-
  10. サイエンスアワード エレクトロケミストリー賞の応募を開始

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2017年6月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

注目情報

最新記事

有機合成化学協会誌2024年12月号:パラジウム-ヒドロキシ基含有ホスフィン触媒・元素多様化・縮環型天然物・求電子的シアノ化・オリゴペプチド合成

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年12月号がオンライン公開されています。…

「MI×データ科学」コース ~データ科学・AI・量子技術を利用した材料研究の新潮流~

 開講期間 2025年1月8日(水)、9日(木)、15日(水)、16日(木) 計4日間申込みはこ…

余裕でドラフトに収まるビュッヒ史上最小 ロータリーエバポレーターR-80シリーズ

高性能のロータリーエバポレーターで、効率良く研究を進めたい。けれど設置スペースに限りがあり購入を諦め…

有機ホウ素化合物の「安定性」と「反応性」を両立した新しい鈴木–宮浦クロスカップリング反応の開発

第 635 回のスポットライトリサーチは、広島大学大学院・先進理工系科学研究科 博士…

植物繊維を叩いてアンモニアをつくろう ~メカノケミカル窒素固定新合成法~

Tshozoです。今回また興味深い、農業や資源問題の解決の突破口になり得る窒素固定方法がNatu…

自己実現を模索した50代のキャリア選択。「やりたいこと」が年収を上回った瞬間

50歳前後は、会社員にとってキャリアの大きな節目となります。定年までの道筋を見据えて、現職に留まるべ…

イグノーベル賞2024振り返り

ノーベル賞も発表されており、イグノーベル賞の紹介は今更かもしれませんが紹介記事を作成しました。 …

亜鉛–ヒドリド種を持つ金属–有機構造体による高温での二酸化炭素回収

亜鉛–ヒドリド部位を持つ金属–有機構造体 (metal–organic frameworks; MO…

求人は増えているのになぜ?「転職先が決まらない人」に共通する行動パターンとは?

転職市場が活発に動いている中でも、なかなか転職先が決まらない人がいるのはなぜでしょう…

三脚型トリプチセン超分子足場を用いて一重項分裂を促進する配置へとペンタセンクロモフォアを集合化させることに成功

第634回のスポットライトリサーチは、 東京科学大学 物質理工学院(福島研究室)博士課程後期3年の福…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP