[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

クルト・ヴュートリッヒ Kurt Wüthrich

[スポンサーリンク]

クルト・ヴュートリッヒ(Kurt Wüthrich, 1938年10月4日–)は、スイス出身の化学者。米スクリプス研究所教授。2002年に「生体高分子の同定・構造解析手法の開発」の成果にてノーベル化学賞を受賞。

経歴

19xx バーゼル大学 博士号取得 (Silvio Fallab教授)
1965-1967 カリフォルニア大学バークリー校 博士研究員(Robert E. Connick教授)
1967-1969 ベル研究所 博士研究員(Robert G. Shulman教授)
1969-70 スイス連邦工科大学チューリヒ校で勤務
1970-72 スイス連邦工科大学チューリヒ校 講師
1972-1976 スイス連邦工科大学チューリヒ校 助教授
1980- スイス連邦工科大学チューリヒ校 教授
2001- スクリプス研究所 教授

受賞歴

1991 ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞
1999 Otto-Warburgメダル
1998 京都賞
2002 ノーベル化学賞

研究概要

多次元NMR法の開発およびタンパク質構造解析への応用

1970年代に、核オーバーハウザー効果相関スペクトル(NOESY)や1H-1H相関スペクトル(COSY)といった二次元NMR法をタンパク質に適用することで、水素原子の構造情報を精密に得る手法を確立。数々のタンパク質の3次元構造解析に成功した。

1985年に構造解析に成功した BUSI IIA タンパク質(ノーベル財団の資料より引用)

1985年に構造解析に成功した BUSI IIA タンパク質(ノーベル財団の資料より引用)

この業績が評価され、田中耕一ジョン・フェンとともに2002年のノーベル化学賞を共同受賞した。

関連リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. フランツ=ウルリッヒ・ハートル Franz-Ulrich Har…
  2. 赤﨑 勇 Isamu Akasaki
  3. 人羅勇気 Yuki HITORA
  4. クリストファー・ウォルシュ Christopher Walsh
  5. 安達 千波矢 Chihaya Adachi
  6. ジャスティン・デュボア Justin du Bois
  7. ウォルター・コーン Walter Kohn
  8. 丸岡 啓二 Keiji Maruoka

注目情報

ピックアップ記事

  1. 野依記念物質科学研究館
  2. 化学系人材の、より良い将来選択のために
  3. バートン・ケロッグ反応 Barton-Kellogg Reaction
  4. 第23回ケムステVシンポ『進化を続ける核酸化学』を開催します!
  5. 化学のちからで抗体医薬を武装する
  6. シロアリに強い基礎用断熱材が登場
  7. クレイグ・ホーカー Craig J. Hawker
  8. シャウ ピリミジン合成 Shaw Pyrimidine Synthesis
  9. 芝哲夫氏死去(大阪大名誉教授・有機化学)
  10. トコジラミの話 最新の状況まとめ(2023年版)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2016年9月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

注目情報

最新記事

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

第57回有機金属若手の会 夏の学校

案内:今年度も、有機金属若手の会夏の学校を2泊3日の合宿形式で開催します。有機金…

高用量ビタミンB12がALSに治療効果を発揮する。しかし流通問題も。

2024年11月20日、エーザイ株式会社は、筋萎縮性側索硬化症用剤「ロゼバラミン…

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー