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ヘルベルト・ワルトマン Herbert Waldmann

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ヘルベルト・ワルトマン (Herbert Waldmann, 1957年6月11日-)は、ドイツの化学者である。マックスプランク分子生理学研究所長。

経歴

1985 マインツ大学 博士号取得 (Horst Kunz教授)
1985-1986 ハーバード大学 博士研究員 (George Whitesides教授)
1986-1991 マインツ大学 ハビリタチオン
1991 ボン大学 教授
1993 カールスルーエ大学 教授
1999 マックスプランク分子生理学研究所 所長
ドルトムント大学 教授

受賞歴

1982 アドルフ·トッド賞
1986 フリードリヒ ウェーガン賞
1992 カール記念賞
2001 オットー·バイエル賞
2003 マックス・バーグマンメダル
2006 グラクソ·スミスクライン賞
2010 Hans Herloff Inhoffen賞
2012 エミール·フィッシャー賞

研究業績

生物指向型合成(Biology-Oriented Synthesis, BIOS)の提唱[1]

生体機能を担う主役であるタンパク質では、機能を担う決まった構造モチーフが種を超えて高度に保存されている。自然界の生物活性天然物は必然として、進化過程によって選択された形で「タンパク質と結合する、生体関連性の高い構造的特徴」を備えている。

Waldmannらはこの視点に基づき、天然物から骨格的特徴を抽出しそれを反映させた化合物ライブラリを合成することで、実効性の高い生物活性化合物を与えるケミカルスペースの開拓が促進されるとする考え方を提唱した。これを生物指向型合成(BIOS)という。

bios_1

関連文献

  1.  (a) “Biology-Oriented Synthesis” Wetzel, S.; Bon, R. S.; Kumar, K.; Waldmann, H. Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 10800. DOI: 10.1002/anie.201007004 (b) “Biology-Oriented Synthesis: Harnessing the Power of Evolution” van Hattum, H.; Waldmann, H. J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 1185. DOI: 10.1021/ja505861d

関連書籍

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投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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