メソリティック開裂(mesolytic cleavage)とは、ラジカルイオン種の結合開裂によってラジカルとイオンが生じる過程を指す。
共有結合が開裂して2種のラジカルを生じる過程を均等開裂(homolytic cleavage)、カチオンとアニオンを生じる過程を不均等開裂(heterolytic cleavage)と呼ぶが、メソリティック開裂の場合は基質如何でどちらとも捉えることができる。
メソリティック開裂現象を有機合成へと応用した例
電子豊富ベンジル基のメソリティック開裂によるオキソニウムカチオン種の生成法[1]
TEMPOエ-テルの光触媒酸化によるカルボカチオン種生成法[2]
関連文献
- (a) Kumar, V. S.; Floreancig, P. E. J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 3842. DOI: 10.1021/ja015526d (b) Wang, L.; Seiders, J. R.; Floreancig, P. E. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 12596. DOI: 10.1021/ja046125b
- Zhu, Q.; Gentry, E. C.; Knowles, R. R. Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55, 9969. DOI: 10.1002/anie.201604619
ケムステ内関連記事
外部リンク
- mesolytic cleavage (IUPAC Goldbook)