ある化合物Qが、化合物Aにおける励起状態の濃度依存的消光剤となる(AからQへエネルギー移動が起きる)場合、すなわち
A* + Q → A(quenched) + Q*
として記述される化学式の速度定数は、下記のシュテルン-フォルマー式 (Stern-Volmer equation)で表される。
I0/I = 1 + kqt0[Q]
I0 = 消光剤非存在下での蛍光強度
I = 消光剤存在下での蛍光強度
kq = 消光速度定数(Qに依存)
t0 = 消光剤非存在下でのAの蛍光寿命
[Q] = 消光剤濃度
Ottol SternとMax Volmerにちなんで命名された。ここで KSV = kqt0 として表される量をシュテルン-フォルマー定数(Stern-Volmer constant)と呼び、この値が大きいほど消光が効率良く起こる。
実測可能値である消光剤濃度[Q]を横軸、蛍光強度比逆数I0/Iを縦軸にプロットして、正の傾き(kq > 0)が生じれば、分子間消光が起きている事になる。これをシュテルン-フォルマープロット(Stern-Volmer Plot)とよび、励起分子との間でエネルギー移動があるかどうかを実験的に簡便に見積もれる手法となる。