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シュテルン-フォルマー式 Stern-Volmer equation

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ある化合物Qが、化合物Aにおける励起状態の濃度依存的消光剤となる(AからQへエネルギー移動が起きる)場合、すなわち

A* + Q → A(quenched) + Q*

として記述される化学式の速度定数は、下記のシュテルン-フォルマー式 (Stern-Volmer equation)で表される。

I0/I = 1 + kqt0[Q]
I0 = 消光剤非存在下での蛍光強度
I = 消光剤存在下での蛍光強度
kq = 消光速度定数(Qに依存)
t0 = 消光剤非存在下でのAの蛍光寿命
[Q] = 消光剤濃度

Ottol SternとMax Volmerにちなんで命名された。ここで KSV = kqt0  として表される量をシュテルン-フォルマー定数(Stern-Volmer constant)と呼び、この値が大きいほど消光が効率良く起こる。

実測可能値である消光剤濃度[Q]を横軸、蛍光強度比逆数I0/Iを縦軸にプロットして、正の傾き(kq > 0)が生じれば、分子間消光が起きている事になる。これをシュテルン-フォルマープロット(Stern-Volmer Plot)とよび、励起分子との間でエネルギー移動があるかどうかを実験的に簡便に見積もれる手法となる。

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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