化学小説家喜多喜久さん。すでに多くの化学(科学)小説を執筆されている人気作家です。特に化学探偵シリーズは7冊も出版しており人気シリーズとなっています。拙ブログではこのシリーズを特に応援しており、毎回新作が出版される度に、著者へご紹介をお願いしてきました。
さて、その化学探偵シリーズですが、6月25日に待望の8冊目がでるそうです。今回も、著者紹介をお願いしましたので御覧ください。
著者からご挨拶
「化学者のつぶやき」をご覧の皆様。いつもお世話になっております。喜多喜久です。
2013年から毎年刊行を続けている例のシリーズの新作が出ることになりましたので、恒例になりました紹介記事を投稿させていただきます。
新刊のタイトルは、「mr-c7.html化学探偵Mr.キュリー8」です。(中央公論新社・6/25刊行)
[amazonjs asin=”4122067456″ locale=”JP” title=”化学探偵Mr.キュリー8 (中公文庫 き 40-11)”]前作「7」は“サブキャラクターたちを主役に据えた短編集”でしたが、今作は1~5巻までと同じく、沖野と舞衣が二人で謎を解いていくスタイルに戻っています。
ということで、いつものように簡単にあらすじを紹介いたします。
化学探偵Mr.キュリー8あらすじ
第一話:化学探偵と棄てられた覚醒剤
四宮大学では、実験室から出た水溶性の廃液の水質検査を行っている。その廃液から覚醒剤の成分が検出されたという連絡が。実験室で何者かが覚醒剤を合成した疑惑を調査すべく、舞衣と沖野は廃水の出どころを探ることに。
第二話:化学探偵と禁断の果実
四宮大学で定期的に行われている小学生向けの見学会で、一人の児童が突然意識を失って倒れる事件が発生。時を同じくして、農学部が管理している温室に何者かが侵入したとの一報が。舞衣は沖野の力を借りながら、二つの事件の解決に乗り出す。
第三話:化学探偵と爆発動画の怪
インターネット上に、爆発の瞬間を移した動画が投稿される。その撮影場所が四宮大学のグラウンドではないか、という指摘が寄せられる。安全管理のために、舞衣はその真相究明に取り組むことに。
第四話:化学探偵と心の枷
舞衣が担当しているなんでも相談窓口に女子学生が現れる。彼女の交際相手は化学系の研究室に所属しており、実験が忙しすぎて全然会えないのだという。そこで本人に話を聞いてみると、研究にのめり込みすぎた挙句、心身に不調をきたしていることが明らかに。
第五話:池のほとりに立つ彼女 ―2003年のMr.キュリー
大学生となった湯浅信希(七巻参照)は、学内の池のほとりに佇む女性を見掛ける。彼女の神妙な様子に、何か悩みがあるのではと不安になり、沖野に相談する。
(大学時代の沖野のエピソードで、ボイスドラマの原作を書き起こしたもの)
あらすじは以上になります。
シリーズ開始から6年!
「6」「7」と番外編的な巻が続きましたが、しばらくは今作のように、おなじみのキャラクターたちが活躍する話を書いていく予定です。
また、ボイスドラマからのスピンオフである、学生時代の沖野のエピソードもなかなか人気のようですので、こちらもまた続きを書いていこうかなと思っています。
シリーズの開始からもうすぐ丸六年。作中は今作でちょうど二年目が終わり、次回から三年目に突入します。最初は現実も物語世界も同じ2013年でしたが、現時点で四年のずれが生じてしまっています。長期作品の宿命ですが、ガラケーからスマホへの変化のような、大きな違いが出てこないことを祈りたいと思います(笑)
シリーズが長くなったので、読者それぞれにお気に入りのキャラクターがいるのではないかと思います。僕自身、もっと活躍するところを見たいキャラクターたちがいますし、今後もキュリーシリーズを続けたいと強く願っています。
ということで、今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします!