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化学書籍レビュー

医薬品天然物化学 (Medicinal Natural Products: A Biosynthetic Approach)

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 概要

天然物化学を専門とする学生には必携の書と言っても過言でない教科書。一流学術各誌の書評でも絶賛された名著。天然物の生合成経路が分かりやすく解説されている。

 対象

学部3年生以上(有機化学の基礎知識が必要)

 評価 • 解説

天然物化学の教科書というと構造式と生合成経路の羅列となりがちだが、本書はそれらの教科書とは一線を画する。本書は、化学構造式の書き方、生合成で頻出の化学反応の解説から始まる。各生合成経路の解説では、酵素反応機構を分かりやすく明示している。また、トピックでは、ビタミンなどの身近な分子から毒素、色素、医薬品など多岐にわたる化合物について触れており、読者を飽きさせない。各章末には参考文献も記載されており、原著論文の検索も容易である。

本書のように細かく生合成の反応機構を解説している教科書は他に無い。学部生から修士、博士課程の学生の使用にも耐え得る充実した内容となっている。

 

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女の子。研究所勤務。趣味は読書とハイキング ♪
ハンドルネームは村上龍の「愛と幻想のファシズム」の登場人物にちなんでま〜す。5 分後の世界、ヒュウガ・ウイルスも好き!

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