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ケムステ版・ノーベル化学賞候補者リスト【2024年版】

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今年もノーベル賞シーズンが近づいてきました!

各媒体からかき集めた情報を元に、「未来にノーベル化学賞の受賞確率がある、存命化学者」をリストアップしています。

仕分けは学問分野ごとです。学際的な仕事は独断と偏見で分類しています。

ノーベル賞予想の参考資料としてご活用ください。※本リストの最終更新日は2024年10月09日です。

【有機化学】

  1. 複雑有機物と天然物合成に関する研究: K. C. Nicolaou(キリアコス・コスタ・ニコラウ)、Samuel J. Danishefsky (サミュエル・ダニシェフスキー)、Steven V. Ley(スティーブン・レイ)
  2. ケミカルバイオロジーおよび化学遺伝学の発展: Stuart L. Schreiber (スチュアート・シュライバー)、Peter G. Schultz (ピーター・シュルツ)、Gerald Crabtree(ゲラルド・クラブトリー)
  3. C-H活性化触媒の先駆的研究: Shinji Murai (村井 眞二)、Robert G. Bergmann(ロバート・バーグマン)、John E. Bercow (ジョン・バーコウ)
  4. 安定カルベンの化学:Anthony J. Arduengo, III(アンソニー・アルジュンゴ)、Guy Bertrand(ギー・ベルトラン)
  5. 光レドックス触媒の精密合成への応用: David W. C. MacMillan(デヴィッド・マクミラン)、Shunichi Fukuzumi(福住 俊一)
  6. 不斉自己触媒反応の開発とホモキラリティの起源への示唆:Kenso Soai (硤合 憲三)
  7. 多糖合成法への貢献:Chi-Huey Wong (翁 啓恵)
  8. 自動DNA合成法の開発:Marvin H. Caruthers(マーヴィン・カルサーズ)、 Leroy Hood (リロイ・フッド)、Michael W. Hunkapillar (マイケル・ヒュンカピラ)
  9. イオン性液体の化学:John S. Wilkes(ジョン・ウィルケス)、Hiroyuki Ohno(大野 弘幸)

【無機化学】

  1. 生物無機化学への貢献: Harry B. Gray (ハリー・グレイ)、Stephen J. Lippard (スティーブン・リパード)
  2. 不均一系触媒に関する基礎的研究: Jens K. Nørskov(ジェンス・ノルスコフ)
  3. ナノ結晶の合成と広範な応用:Christopher B. Murray (クリストファー・ミュレイ)、Taeghwan Hyeon(テファン・ヒョン)

【分析化学】

  1. レーザー化学・分光学による単一分子分光法の開発: Richard N. Zare (リチャード・ゼア) 、Michel Orrit (ミシェル・オーリット)
  2. 固体NMRを用いる生体現象解析への貢献:Adriaan “Ad” Bax(エイドリアン・”アド”・バックス)、Alexander Pines (アレクサンダー・パインス)
  3. X線結晶構造解析における標準ソフトウェアの開発:George M. Sheldrick(ジョージ・シェルドリク)、Anthony L. Spek(アンソニー・スペック)
  4. 二光子励起顕微鏡の開発: Winfried Denk(ウィンフリード・デンク)、 James Strickler(ジェームス・ストリクラー)
  5. 次世代DNAシーケンサーの開発: Shankar Balasubramanian(シャンカー・バラスブラマニアン)、David Klenerman (デヴィッド・クレネマン)
  6. DNAマイクロアレイの発明と応用: Patrick O. Brown (パトリック・ブラウン)
  7. DNAフィンガープリンティング/各種ブロッティング法の開発 : Alec J. Jeffreys (アレク・ジェフリース)、W. Neal Burnette (ニール・バーネット)、George Stark(ジョージ・スターク)、Edwin M. Southern (エドウィン・サザン)
  8. 無細胞胎児DNAの検出による出生前診断法の確立: Dennis Yuk-ming Lo (盧 煜明)
  9. 単一分子の顕微鏡像の撮影:Eiichi Nakamura (中村 栄一)、Leo Gross(レオ・グロス)
  10. ナノポアDNAシーケンサー技術の開発:David Deamer (デビッド・ディーマー)、Daniel Branton(ダニエル・ブラントン) 、John J. Kasianowicz (ジョン・カシアノヴィッツ)
  11. ゲノム解析に関する技術開発: J. Craig Venter (クレイグ・ヴェンター)、George M. Church (ジョージ・チャーチ)、 Francis Collins(フランシス・コリンス)、 Eric S. Lander(エリック・ランダー)
  12. 有機結晶の絶対立体配置に関する研究:Leslie Leiserowitz(レスリー・レイセロヴィッツ)、Meir Lahav(メイヤー・ラハフ)

【生化学・構造生物学】

  1. 核内受容体を介したホルモン作用の分子基盤の解明: Ronald M. Evans (ロナルド・エバンス)、Pierre Chambon (ピエール・シャンボン)、Bert W. O’malley (バート・オマリー)
  2. 真核生物のRNAポリメラーゼの同定: Robert G. Roeder (ロバート・レーダー)
  3. エピジェネティクス過程に関する研究:  Howard Ceder(ハワード・シダー)、Adrian P. Bird(エイドリアン・バード)
  4. 分子シャペロンとタンパク質折りたたみに関する研究 : Arthur L. Horwich (アーサー・ホーウィッチ)、Franz-Ulrich Hartl (フランツ=ウルリッヒ・ハートル)、 R. John Ellis (ジョン・エリス)
  5. 光遺伝学 (オプトジェネティクス) の樹立:Karl Deisseroth(カール・ダイセロス)、Edward Boyden(エドワード・ボイデン)
  6. マイクロRNAの生理化学:Victor R. Ambros (ヴィクター・アンブロス) (2024年 ノーベル生理学・医学賞受賞!)
  7. 変異原性バイオアッセイ (Ames法) の考案:Bruce N. Ames(ブルース・エイムス)
  8. がん遺伝子に関する研究: Robert Weinberg(ロバート・ワインバーグ)、Bert Vogelstein (バート・フォーゲルスタイン)
  9. 細胞内異常タンパク質応答の発見: Peter Walter(ピーター・ウォルター)、 Kazutoshi Mori(森 和俊)
  10. 生物分子モーターに関する研究: Ronald Vale (ロナルド・ヴェール), Michael Sheetz (マイケル・シェーツ), James Spudich (ジェームス・スプーディク)
  11. 糖鎖生物学・化学糖鎖生物学の提唱: Raymond  A. Dwek(レイモンド・ドウェク)、Carolyn R. Bertozzi(キャロライン・ベルトッツィ)
  12. 光合成系巨大タンパク複合体の構造解析: Nathan Nelson (ネイサン・ネルソン)、Nobuo Kamiya (神谷信夫)、Jian-Ren Shen (沈建仁)
  13. 酵素相互作用・駆動機構に関する研究:JoAnne Stubbe(ジョアン・スタビー)
  14. 遺伝子生化学ネットワークに関する研究:Stanislas Leibler(スタニスラス・ライブラー)
  15. 細胞内のシグナル伝達にかかわる新しい脂質の発見:Lewis C. Cantley(ルイス・カントレー)
  16. 抗酸化フリーラジカル制御機構に関する研究:Barry Halliwell(バリー・ハリウェル)
  17. 細胞間化学物質伝達による遺伝子制御(クオラムセンシング)に関する研究:Bonnie L. Bassler(ボニー・バスラー)、E. Peter Greenberg(ピーター・グリーンバーグ)
  18. 合成生物学の分野の先駆けとなった合成遺伝子回路の先駆的研究:James J. Collins (ジェームス・コリンズ)、Michael Elowitz (マイケル・エロウィッツ)、Stanislas Leibler (スタニスラス・ライブラー)

【物理化学】

  1. DNA内の電子電荷移動に関する先駆的研究: Jacqueline K. Barton(ジャクリン・バートン)、Bernd Giese(ベルント・ギース)、Gary B. Schuster(ギャリー・シュスター)
  2. プロトン共役型電子移動(PCET)過程の研究: Thomas J. Meyer(トーマス・メイヤー)、Daniel G. Nocera(ダニエル・ノセラ)
  3. 分子エレクトロニクスに関する研究:James M. Tour(ジェームス・ツアー)

【超分子/高分子化学】

  1. 原子移動ラジカル重合法の開発: Krzysztof Matyjaszewski(クリストフ・マテャシェフスキー)、Mitsuo Sawamoto (澤本 光男)
  2. RAFT重合法の開発:Graeme Moad(グラーメ・モード)、Ezio Rizzardo(エチオ・リザード)、San H. Thang(サン・タン)
  3. 金属を用いる均一系重合触媒の開発: Tobin J. Marks (トビン・マークス), Walter Kaminsky (ウォルター・カミンスキー), Maurice S. Brookhart (モーリス・ブルックハート)
  4. 高分子合成用不斉触媒の開発: Kyoko Nozaki(野崎 京子)
  5. デンドリマーの発明と応用: Jean M. J. Frechet (ジャン・フレシェ)、Donald A. Tomalia(ドナルド・トマリア)、Takuzo Aida (相田 卓三)
  6. DNAナノテクノロジーの開拓: Paul W. K. Rothemund(ポール・ロゼムンド)
  7. らせん高分子の研究:Yoshio Okamoto(岡本 佳男)

【材料化学】

  1. 多孔性金属-有機構造体 (MOF) の合成法および機能開拓: Susumu Kitagawa (北川 進)、Omar M. Yaghi (オマー・ヤギー)、Michael O’Keeffe (マイケル・オキーフィ)、Makoto Fujita(藤田 誠)
  2. メソポーラス無機材料の合成および機能開拓: Charles T. Kresge (チャールズ・クリスギ)、Ryong Ryoo(ユ・リョン)、Galen D. Stucky (ガレン・スタッキー) 、Shinji Inagaki (稲垣 伸二)、Kazuyuki Kuroda(黒田 一幸)
  3. カーボンナノチューブの発見:Sumio Iijima (飯島 澄男)、Morinobu Endo (遠藤 守信)
  4. 有機エレクトロルミネッセンス材料の開発:Ching W. Tang(鄧 青雲)、Steven Van Slyke (スティーブン・ヴァン・スライク)
  5. 有機磁性材料に関する先駆的研究:Hiizu Iwamura(岩村 秀)
  6. 超伝導体材料の開発:Hideo Hosono (細野 秀雄)、Yoshinori Tokura(十倉 好紀)
  7. ネオジム磁石の開発:Masato Sagawa (佐川 眞人)
  8. ウェアラブル電子材料/デバイスにおける研究:Zhenan Bao(鮑 哲南)

【エネルギー化学】

  1. 色素増感太陽電池「グレッツェルセル」の発明:Michael Gratzel(マイケル・グレッツェル)
  2. 水の光分解触媒の発見:Akira Fujishima (藤嶋 昭)
  3. フラストレイティド・ルイスペア化学の開拓:Douglas W. Stephan(ダグラス・ステファン)
  4. ペロブスカイト型太陽電池の開発と応用: Tsutomu Miyasaka (宮坂 力)、Nam-Gyu Park (ナム=ギュ・パク)、Henry J. Snaith (ヘンリー・スネイス)
  5. 高効率シリコン太陽デバイスの開発:Martin Green(マーティン・グリーン)
  6. 水分解用光触媒と太陽光水素製造システムの構築に関する基礎研究:Kazunari Domen (堂免 一成)

【医薬化学】

  1. 組織工学の提唱・実用的ドラッグデリバリーシステムの開発: Robert S. Langer (ロバート・ランガー)、Joseph Vacanti (ジョセフ・ヴァカンティ)
  2. AIDS 治療に対する貢献: Gero Hütter(ゲロ・ヒュッター)、Hiroaki Mitsuya(満屋 裕明)
  3. がん組織における EPR 効果の発見:Yasuhiro Matsumura (松村 保広)
  4. 次世代医薬品の合成法開発:He Chuan (何 川)、Hiroaki Suga (菅 裕明)、Jeffery W. Kelly (ジェフリー・ケリー)

  5. 革新的な薬剤および遺伝子のターゲティングおよびデリバリー手法の開発への貢献:Kazunori Kataoka (片岡 一則)、Vladimir P. Torchilin (ウラジミール・トルチリン)、Karen L. Wooley (カレン・ウーリー)
  6. 睡眠制御物質オレキシンの発見:Masashi Yanagisawa (柳沢 正史)

【理論・計算化学】

  1. 計算化学に革命をもたらしたカー・パリネロ法による ab initio 分子動力学計算法:Roberto Car (ロベルト・カー)、Michele Parrinello (ミケーレ・パリネッロ)
  2. 計算機によるタンパク機能の設計および構造予測:David Baker (デイヴィッド・ベイカー)、Demis Hassabis(デミス・ハサビス)
  3. BLASTプログラムの開発:Stephen F. Altschul (ステファン・アルツシュール)、David J. Lipman (デヴィッド・リップマン)
  4. ab initio 量子化学計算に関する研究:Henry F. Schaefer, III(ヘンリー・シェーファー三世)
  5. 溶液中の有機分子計算化学に関する研究:William L. Jorgensen (ウィリアム・ジョーゲンセン)、Kendall N. Houk(ケンダール・ハウク)
  6. タンパク質の3次元構造と機能の予測・設計への貢献:Demis Hassabis (デミス・ハサビス)、John M. Jumper (ジョン・ジャンパー)、David Baker (デイヴィッド・ベイカー) (2024年ノーベル化学賞受賞!)

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ノーベル化学賞に輝いた研究のすごいところをわかりやすく説明してみた

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山口悟
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DAICHAN

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創薬化学者と薬局薬剤師の二足の草鞋を履きこなす、四年制薬学科の生き残り。
薬を「創る」と「使う」の双方からサイエンスに向き合っています。
しかし趣味は魏志倭人伝の解釈と北方民族の古代史という、あからさまな文系人間。
どこへ向かうかはfurther research is needed.

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