Tshozoです。
小さいころ法事などの集まりで爺様方が集まってやれ体の不調だの通院だのと盛り上がっているのを見て「ああはなりたくないなぁ」とか、また壮年期には組織内メンバが飲み会で盛り上がる通院話を横目に鼻で笑いつつ「おれは99歳まで生きたばあちゃんの孫ぞ」と思うだのしていたのですが、その自分が今や自身の体調不良をネタに化学に関わる記事を書いているという、この状況をなんと形容すればいいのでしょうか。
齢を重ねるとそれこそ何回もお医者様や薬剤師、整体師の方々にご厄介になってくるもので、程度が大きかったものを時系列に書くと、落下事故による肩部完全骨折、麻疹、自転車から落下した際の側頭部強打撲+左肩亜脱臼、虚言癖、右手首剥離骨折、掌の謎の皮膚疾患、盲腸炎×2、インフルエンザ(体温40℃で入院)、膝部靱帯損傷、食中毒、半月板損傷、左肩完全脱臼、眼窩底骨折、後頭部と側頭部の強打撲、打撲→肝機能一時障害、胃潰瘍、逆流性食道炎、ろっ骨骨折含む全身打撲、腰部偽?ヘルニア、抑鬱症状、体幹部の謎の発疹、神経性強迫性障害、下腹部の謎の湿疹、切れ痔(リピート)、下腹部の謎の皮膚疾患、顎付近の膿瘍と、そのたびに抗生物質、痛み止めをはじめとした多くのお薬を頂いてきたわけです。
しかし、ついに今回、上記の一番最後の皮膚疾患から全身の発疹に至った時点で処方されたのがチニブ(tinib:tyrosine kinase inhibitor チロシンキナーゼ阻害剤)系のサブグループであるシチニブ(citinib:Janus kinase inhibitors ヤヌスキナーゼ阻害剤(注:ヤヌスキナーゼ自体がチロシンキナーゼの一種))のお薬、それも国内メーカによる製品を処方頂いたのです! 齢60 人生初処方ということでその詳細につき色々調べてみることにしました。なおネタバレしますと今回ご紹介する製品はバイオ系医薬品ではなく低分子医薬品であります…
注:筆者は生物学、薬学、医学を正式に修めておりませんので多々間違いがあるかもしれません 都度ご指摘いただければありがたいです
処方されたお薬:『デルゴシチニブ』
処方されたのはコレ↓(筆者撮影)。記載にあたり、JT医薬総合研究所から発行された本薬紹介論文(文献1)を大いに参考にいたしました。
商品名コレクチム、登録名デルゴシチニブ(Delgocitinib)、ヤヌスキナーゼ阻害剤と呼ばれるグループのお薬。創製・開発元はJT(医薬総合研究所)、そして同社とデンマークのLeo Pharmaが日本を除く全世界における皮膚外用剤としての独占的開発・商業化権に関するライセンス契約を同社(JT)と締結しており(リンク)、今後きっと外貨を稼いでくれるであろう頼もしい存在。皮膚疾患、特にアトピー性皮膚炎を中心とした症状を抑える外用薬で、今回筆者がかかった(当初)謎の皮膚病からの全身皮膚炎症(原因は別途)の後処理にも処方された形になります。
デルゴシチニブ分子構造 (文献1)より引用
下部がピロロピリミジン、上部がアゼチジンを特徴とした含窒素スピロ環構造を持つ
その効果たるや顕著で(注:効能は相当に個人差があると思いますし回復期にたまたま重なった可能性もありますので、下記はあくまで一個人の体験談として解釈ください)、顔と特定部(原因部)を除くとほぼ全身の皮膚のかゆみと赤化、手足の汗疱に半月近く苦しんでいてかなり強めのステロイドを塗っても状態が全く好転しなかったのですが、不思議なことにひどいところにこれを塗りだした数日くらい後にかゆみが徐々にひいてきて、何より掻き毟ることがなくなり、夜も少し眠りが深くなるとともに相当膿が出ていたところも徐々に皮膚が戻り、他の皮膚部分もそれにつれて治まってきて最終的に回復に至ったという体験をしたわけです。こんだけ効いたから強烈な、ある意味デンジャーな薬ではないのか、と疑ったわけなのですが…
…そこで文献を調べてみると抑制効果はベタメタゾン(リンデロン)のような”ベリーストロング”タイプのステロイドのものより弱いミディアムレベルのステロイドに相当し(文献2)、むしろ免疫抑制効果はやや弱めで強ステロイドの補助のような使い方をする(文献2)とのこと。なので免疫抑制以外の別の観点で筆者の疾患に合ったのかもしれません。特にデルゴシチニブには「皮膚薄化が起きにくい」という特徴があるらしく(一般的にステロイド系には回復期皮膚が薄く弱くなるという特徴があるもよう)、筆者がこのデルコシニチブを塗っていた後「皮膚が突っ張った」感覚が弱まった実感があったので、その点は有利にはたらいたのではないかと(注:上記はステロイド系医薬品の効能を貶める意図はなく、疾患や個人に対し向き不向きがあり得るということを示すものです)。
で、この製品のなりたちを語ろうとするとどうしてもヤヌスキナーゼという体内酵素について理解を深め、また実質的な本剤の先生(先行品)となったファイザーのTofacitinib、商品名ゼルヤンツのことを書かねばならないことになりますので下記その調査結果を。ちなみにヤヌスキナーゼ阻害薬の世界初商品化例はこのTofacitinibではなく、ノバルティスのRuxolitinibであることだけはご承知おきください。
ヤヌスキナーゼとは その阻害薬とは
まずヤヌスキナーゼ、なんでヤヌス=ヤーヌス=ローマ神話の神、の名前を充てているのか不思議に思い調べたところ(文献3)「…チロシンキナーゼの catalytic domain に共通するアミノ酸配列をもとにcDNAライブラリーから…スクリーニングした結果1989年にまず2種類が同定されたもので、当時は機能が不明で“Just another kinase(JAK)”と命名…」とありました。おい。
しかしその後、「JAKと相同性の構造を持つTyk2 が見出されこれが I 型インターフェロンのシグナル伝達に関わることが証明された(筆者注:後にTyk2はJAKのグループに編入された) 。これに伴い(筆者注:Tyk2と同様の機構を持つ)JAKもキナーゼ領域とその隣のキナーゼ様領域(キナーゼ活性のないレギュレーター)の2つのdomainを持つ特徴的な構造であることから、2つの顔を持つ古代ローマ神ヤヌスに因んでJanus kinase と読み替えられた」ということで最終的には神様の名前に因んでつけられたものです。ただ筆者にとってはこの宇宙語を理解しないと全く進まない。
そこで更に調査しましたが京都大学大学院生体分子認識額分野研究室が書かれているこちらの記述でも「キナーゼ(kinase)とは、一般に細胞内に存在し、ATPの端っこのリン酸基(gamma位)を基質へ転移するリン酸化酵素」という別宇宙の言葉で表されていてもっと意味不明に。とりあえずインターフェロンなどが細胞表面の受容体に来たという信号を受け取った後に細胞の中でごにょごにょする役割を持っていることは上述のTyk2の動き方から推定できるのですが、他のキナーゼとの違いはその動き方や構造である(文献3)ことのようです。
しかし他のキナーゼや細胞内の信号機構を追加で調べてみてもどいつもこいつも構造も動作も特徴があり、少なくとも筆者レベルではそれらの特徴を抽出してグループ分け出来ない。このためヤヌスキナーゼはたまたま名前が神様に因んだ、リン酸化機能を含んだ細胞内伝達機構の1種と考えた方がよさそうです。そう決めました。
たとえば同じリン酸化酵素が関わるインスリンの細胞内信号伝達の様子を
非常にわかりやすくまとめたはずのこの動画を見ても1ミリも特徴がわかりまえん
というか資料とか教科書とか動画の説明ごとに言うてる機構とか関わってる酵素の名前が違くないか?
ただ、人体内の何に関わる信号を伝達するのかはこの後の記述に重要なので下記にまとめてみます。
一般的に人体内細胞は「外部刺激を与える材料が細胞表面のレセプターにとりつく→それを刺激として受け取って、細胞内でリン酸化などで(分子として)信号を伝達→細胞内のDNAとかmRNAを読取りに行って/行かせてその後の細胞動作とか代謝とか細胞構造変化を決定」という流れで動くのですが(似たような話をこちらの性腺ホルモン/アナボリックステロイドの記事でも書きました)、ヤヌスキナーゼグループ・JAKは特に「インターロイキン系(IL-**とかの体内分泌物質)を中心とした刺激物が細胞表面のレセプターに取り付いたら、STATという謎分子を介して細胞中枢へ信号を伝えて最終的に痒みに繋がる(本来は痒みの増幅が目的でない場合があるが)ような動作を細胞にさせる」という役割を持っているようなのです。痒みは人体にとって大事なサインなので、厄介者というわけじゃないですよ。
とはいえ細胞がこのプロセスでかゆみや刺激を感じるというわけではなく、たとえば特定のインターロイキンにおいては遺伝子発現を通じ神経末端部を増長させて結果的に刺激を増幅にさせる(文献4)というようななんとも複雑な形で神経からの痒みを増幅するなどのメカニズムに基づくようですね。で、この辺りの動作をグラフィカルに考えてみることにした場合、(文献5)の図が最も筆者の理解を進めました。
(文献5)より筆者が追記して引用
ヤヌスキナーゼは1種類ではなくJAK1,2,3とTYK2の4種類がある
TYK1がどこにいったかは知らん
ヤヌスキナーゼファミリーは上図のようにインターロイキンを中心とした体内細胞分泌物質であるサイトカインを中心に反応するレセプターの細胞内根元に存在します(なのでかなり広汎な体内細胞に発現しているのですが、JAK3だけリンパ球を中心として存在するとのことです・(文献3))。動作の一例を示すと、レセプターがこうしたサイトカインを受け取った場合、JAKファミリーズは(図に描かれてないですが)相互リン酸化により活性型となり、細胞内レセプター根元部をリン酸化するのですが、それだけでは何も起こりません。
そこでヤヌスキナーゼの相棒ともいえる上図の下半分にいるSTAT(signal transducer and activator oftranscription)の出番。このSTATが受容体根元(図のPTPsに相当)に結合してリン酸化されたのち二量体を形成し、真核内に移行し転写因子として遺伝子発現を制御する、という流れになります。今回採り上げているヤヌスキナーゼ阻害剤はこれらのプロセスの一番最初の付近であるJAKグループがはたらく機構を邪魔するものになり、デルコシニチブも(文献1)に示されるようにタンパク質の内部にとりついて作用を邪魔することが結晶構造解析からも明らかにされています。
なお一応、このJAKとSTATを発見したと思われる原論文にあたりましたが単語がまずわからん。あとメカニズムのところも文脈の流れが全くわからん。こうした分子生物学はやっぱり奥が深いのでもう一度勉強しなくちゃいかんです本当に。たとえばキナーゼを細胞からどうやって単離するのかの実験方法とか、筆者は全く実感が無いので、、、どこかで体験でもしたいくらいです。しかしなぜ免疫や抗体に関わる研究がこうした細胞表面の構造やその解明を重要視しているかは一応少し実感できまして、そもそも免疫学の開祖パウル・エルリッヒが細胞染色に基礎をおいていたことも大きいと思いますがやっぱり「細胞が何に刺激されて動くのか」の出発点になるからでしょう。
ともかくこうした細胞内のわけがわからんもん(JAK)の動きを最初に止めてやれば人体内の過度な(免疫含む)反応を抑えられるだろう、という推定に基づき開発されヤヌスキナーゼ阻害剤として商品化されたのがファイザーのTofacitinib、商品名ゼルヤンツ(日本国内は武田が販売)です。開発着手はおそらく2000年少し過ぎてからのもようで、やっぱりファイザー、こんな時代から既に着手し商売につなげているその底力はすごいですね。そのTofacitinibの分子構造はこちら↓。今回紹介するDelgocitinibの”先生”にあたりますがなんでこの構造に至ったのかは調べきれずでした。まぁそうしたストーリーは製薬開発の根幹にも関わることでしょうしそうそう公開してないでしょう。
(文献1)より引用 以前紹介したアザシチジンと同様に
ピリミジン系の構造があるとDNAのメチル化部分に影響を与えるおそれがあるため
当初は副作用としてのガンの発生が懸念されていたらしい
このTofacitinibを皮切りに様々なヤヌスキナーゼ阻害剤が発明され現在では下表のように結構な数があります。ただやはりこのTofacitinibが先陣を切った(相当早くに商品化し、他社に対し10年近いアドバンテージ)ためかなりのシェアを獲得していると予想され、また副作用も比較的少なくピリミジン構造を含んでいることで懸念されていた副作用(ガン)発生率も当初想定より大きなレートにならず(AnswerNews殿リンク)、特徴ある免疫コントロール剤として色々な応用が進んでいるようです。
様々なヤヌスキナーゼ阻害剤 (文献5)の中身を筆者が編集して引用
ただ基本的には免疫抑制効果を持つものが大半なので
副作用として細菌感染などが発生し得ることには十分注意
一方でこのTofacitinibは経口薬として開発され、塗り薬としての用途は未開拓(現時点でも治験が動いている雰囲気はなさそう)。またアトピー性皮膚炎に対してはこれらのJAK阻害薬の経口剤をFDAが使用を承認していない(2021年時点/日本では承認されている)ため、そこの間隙をついて今回筆者が処方されたデルゴシニチブが塗り薬、外用薬領域を狙って開発・商品化されたというのが経緯。なおJTでは同時に内服薬としての治験も進めていて(同社最新パイプライン リンク)なぜ外用薬の市販化が先行したのかは不明のまま。加えて内服薬に比べ外用薬特有の難しさもあるのではとも思ったのですがJTが特段皮膚疾患に強みがあったわけでもなさそうで、その戦略の根っこまでは調べきれませんでした。ただ外用薬としてのJAK阻害薬は上述のとおり本当に世界初なわけです。後発ながら適用範囲を絞り、また構造にひとひねりを加えて容易に合成が追随できない領域を固めて商売を行うというモデルケースが成立したわけで、サクセスストーリーにもほどがあるお薬ではないのかと思った次第で。
デルコシニチブの最終的な合成方法 (文献1)より引用
一体何を食ったらこんな複雑なことを思いつけるのか…
アゼチジンの環化(36→37)のところが前例がなく苦しんだ部分だったもよう
更にデルコシニチブにはもう一つ武器があり、それは上の表で示すようにすべてのJAKを阻害する”PAN-JAK”という機能を持ち、かつ他のキナーゼに対し悪影響を与えない(文献1)ということです(TofacitinibもPAN-JAKという記載が一部にあったが、確定出来ていません…)。上の表で見てもらうと、一部のシチニブ系のターゲットはJAKファミリーのうちのJAK2とかだけJAK3とかだったりする。これは特定の疾患が原因の場合にはむしろ作用が限定されるべきであるため都合がいいのですが、現象がよくわからんけどおそらくJAKのどれか、という段階での第一選択薬からは外れることになるわけで。その場合、特に外用薬ではこのデルゴシチニブが他のキナーゼへの悪影響が少ない≒副作用の少なさもあいまって間違いなく選ばれることになるであろう点も大きな強みになると思われます。
更に、上記のとおり並行して治験が走っていると思われる内服薬への展開も期待できます。別の機会に採り上げますが外用薬は内服薬として使えるケースがあり、たとえば皮膚疾患治療薬の抗真菌薬の代表例 テルビナフィン塩酸塩は外用薬として使用できますが、爪水虫のような内服が必要なケースでは経口薬として飲んで処方できるのです(注:市販されている外用薬を決してそのまま飲まないでください!!)。デルコシニチブもこのケースと同様、もちろん副作用に注意しながら内服薬として適用できる疾患の探索を行っていることと思われ、免疫コントロール薬として応用範囲が非常に広くなるであろうことが楽しみな段階でしょう。
もちろんここまでのサクセスストーリーの裏側にも様々な困難はあったでしょうし(実際(文献1)には初期候補ルートでの細胞毒性がかなり高くなったため方向転換を強いられたことが記載されています)思わぬ副作用もあるかもしれませんしこれから競合他社が襲い掛かってくるでしょうし一筋縄ではいかないのが商売ですからこれでおしまい、というわけにもいかないでしょうが、世界初を切り開いた「最初の井戸を掘った」同社の貢献は、この薬の効果を実感した一ユーザーとして末永く覚えて記録してお伝えしていきたい次第です。最初はただの湿疹だろうと思っていた今回の皮膚疾患がまさか世界初のお薬の開発物語を調べることになろうとは夢にも思いませんでしたがこれもまたひとつ大事な経験と考えておくことにします。
おわりに
今回の疾患はほとほと参りました。痒くて落ち着いて仕事も出来ないしトラブルが立て続けに起きるし夜はかゆみでよく眠れないし、辛いことがあると一気に白髪になる、という話がありますが、現在でも回復期とはいえ肌の状態が筆者の母(80歳付近)の感じに変化してしまっており、人間は極端かつ強いストレスで一時的に老化するんではないかという人生初の経験をしており何事も経験と勉強でございます。
一応疾患の真因がわかったのと原因は心当たりがありすぎるので何とも申し上げられないのですが、心身ともにガダガダになっていたところを救っていただいたこのデルゴシチニブともう一つのお薬(別記事で紹介予定)には本当に救われました。つくづく創成に関わられた方々に感謝申し上げたい次第で。
ただ今回ここまでひどい皮膚疾患になって気づいたのですが、皮膚疾患の原因解明と診断は思った以上に難しいうえに時間がかかる! 筆者のケースも途中で症状が一時好転してしまったように見えたせいで原因がボヤけて結局原因判明&完治に至るのに半年かかりましたし、特に血液検査やアレルギー検査、ひどく腫れ上がったりしている部分の皮膚検査でほとんど何も出てこず、という時期が長かったのもしんどい話でした。このように症状が強く出ていたとしても手がかりが少ない場合どうしても手探りになるものなのだと実感した次第で。
実際処方される薬もワセリン(プロペト)から何回も変わって徐々に強くなり、結果的にステロイドの最強ストロング手前のものが効かないところまで行き、そこで先生のご判断で方針変換に至ってこのデルゴシチニブに至りましたので(もっと最初は蜂窩織炎を疑われたが血液検査結果から除外)、仕方ない話なのですがかなり模索しながらの投薬であった気がします。そう考えると地震調査とかに似てますね、地中で本当に何が起きているかは人間にはなかなか知ることは出来ず地表のことだけから類推するしかないという。
ということで皮膚疾患にも多様な原因があり、単なる肌荒れや虫刺されから、実はもっと地殻変動的なものがあったりして発生するものまでさまざまで、その中でも色々な方々が関わられている各種のお薬が活躍しているのを改めて実感した次第です。そもそもそんなに疾患にかかる前にさっさと勉強せいやという話だとは思いますが、個人的な経験にならないと必死に向かわないのは筆者のろくでもない怠慢によるものである、というオチがついたところで、今回はこんなところで。
参考文献
1. “Janus Kinase(JAK)阻害薬 delgocitinib(JTE-052)の創製”, MEDCHEM NEWS 31(2)68-74(2021), リンク
2. “アトピー性皮膚炎のデルゴシチニブ療法”, 杏林製薬ドクターズサロン 2020年 リンク
3. “JAK キナーゼ” アレルギー, 2018 年 67 巻 2 号 p. 157-158, リンク
4. “The pruritus- and TH2-associated cytokine IL-31 promotes growth of sensory nerves”, J Allergy Clin Immunol, 2016 Aug;138(2):500-508.e24., リンク
5. “Evolving cognition of the JAK-STAT signaling pathway: autoimmune disorders and cancer”, Signal Transduction and Targeted Therapy volume 8, Article number: 204 (2023), リンク
6. “The arrival of JAK inhibitors: advancing the treatment of immune and hematologic disorders”, BioDrugs. 2013 Oct;27(5):431-8. リンク
7. “Kinases in immunology: A mini Review”, Doriano Fabbro, Immunopharmacology Meeting, Edinburgh 2018-10-02