資金調達の新手法として、認知されつつあるクラウドファンディング。今回、大学の学科単位でそれに挑戦している、早稲田大学先進理工学部化学・生命化学科の取り組みについて紹介します。
近年、資金調達法の1つとして注目されているのがクラウドファンディング。インターネットの発展と伴い容易に設定することができ、さまざまな支援者から資金調達ができる手法として人つされつつあります。教育・研究現場においても、大学院生や研究者が生活費や研究費を獲得するためにクラウドファンディングを行うという場面もよくみられるようになりました。
ケムステでもいくつか取り上げたことがあります。
参考
- アカデミア有機化学研究でのクラウドファンディングが登場!
- 研究費総額100万円!30年後のミライをつくる若手研究者を募集します【academist】
- 自宅で抽出実験も?自宅で使える理化学ガラス「リカシツ」
- 単分子の電気化学反応を追う!EC-TERSとは?
このクラウドファンディングに大学の化学系の学科単位で挑戦しているという話を聞き、確認してみると、なんと筆者の身近な学科ではありませんか(注:筆者は応用化学科の教員であり、別学科です)。学科単位、しかも化学系のクラウドファンディングって聞いたことありません(あるのかもしれませんが)。というわけで、ご支援の気持ちも含めまして、早稲田大学先進理工学部化学・生命化学科のクラウドファンディングについてご紹介いたします。
明るい未来を切り開く”化学の力を伝えたい“
どうやら、学科設立50周年の記念事業として、クラウドファンディングに挑戦しているようです。筆者の学科でも100周年事業があり、かなり資金集めに苦労した気がするので、いい考えだなあと思います。以下、記事から抜粋します。
私たちのページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
早稲田大学 先進理工学部 化学・生命化学科の中井浩巳と申します。
私たち化学・生命化学科は2023年度に設立50周年を迎え、「私たちの半世紀、君たちとの半世紀」というスローガンのもと、2023年を50周年yearとして記念プロジェクトを展開しています。
私たちの学科と大学の化学研究を、在学生、卒業生にはより深く、また高校生や広く一般の方に知っていただく好機と捉え、この節目の年にさまざまな活動を企画しています。
大学の化学は何をしているか、化学研究は何の役に立つのか、という基本的な内容を始め、化学の力によって切り開かれる明るい未来を、一人でも多くの方とシェアすることを目指しています。
本プロジェクトで発信する情報に触れ、あるいはイベントにご参加していただいて、是非とも化学が創り出す50年後の世界にご一緒に想いを馳せていただきたいと思います。
この活動を支えていただくために、“化学の力を伝えたい”というクラウドファンディングを開始いたしました。
1人でも多くの皆様にご賛同いただき、明るい未来にしっかりとバトンを渡せるように応援をよろしくお願いいたします。
クラウドファンディング“化学の力を伝えたい”を応援いただいた方には、記念グッズを配布します。
どうやら単純に寄付することもできますし、記念グッズや実験教室、模擬授業の開催なども計画しているようです。早稲田大学のOBOGは多いですし、そうでなくてもたとえば実験教室などは高額です。化学の実験ができる場所は限られているので学科単位で行ってくれると実験室が使えるのでいいですね。興味がある方、ぜひ寄付をしたいという方はぜひサイトに訪問してみてください。