[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

快適な研究環境を!実験イス試してみた

[スポンサーリンク]

 

実験を気持ちよく行うためには、快適な研究環境の構築は重要ですよね。

では実験室で最も快適性を左右するものはなんでしょう。研究室の室温?きれいな研究室?もしくは最新設備?

筆者は単純にイスだと思います。

研究室のイスって毎日実験をしていたらそこで過ごしますよね。それがめちゃくちゃ居心地が悪ければ、ちょっと実験もしたくないなと思ってしまうかもしれません。一方で、イスなんていらねえ!おれはずっっと動いているから!というガテン系学生もいるかも?筆者はどちらかというとそんな感じでしたが、一般的には座って作業することが多いはずです。

オフィスや在宅ではイスの良し悪しで仕事の作業効率が左右されることは言うまでもないですね。研究室も同様だと思います。

というわけで、試してみたシリーズ第13弾、今回は快適な研究環境を実現するために、さまざまな実験イスを調べてみました。

実験室のイス体験動画

今回は予算の関係もあり、数が少ないですが実験イス体験動画をつくってみました。一口に実験イスといってもいろいろと形や性能が違うでぜひ御覧ください。

どんなイスがいいのか?

この動画作成でもお世話になっているアズワンのWebショップAXELで検索してみたところ、138件ありました(全然関係ないものも含まれる)。一番安いのはこの子

シンプルイズベスト?実験イス

いわゆるパイプイスで、特徴は一切ありません。それでも座るところがウレタンフォームになっているだけましか。価格は約1000円です。激安ですね。あえて特徴を言えば複数のイスを重ねやすいといったところでしょうか。ちなみに10脚セットも売られています。

大量買いもできます

実験室のイスがこれだったら、ちょっと悲しいですね。では、これをベースとして何が変わっていくのか見ていきましょう。

ポイント1:より頑丈に!

おなじようなパイプ椅子でもピンキリで、1000円から高いものですと7600円もします。見た目は数色あるぐらいでとくに変わらないので、パイプ椅子ならばコスパがよい上記のもので良い気がします。以下の椅子のようにリングをいれればより頑丈になりますね。あ、でもリング入りとリングなしではそんなに価格はかわりません(3000円ほど)。あとはパイプの太さによってより頑丈になるため、

リング入り実験イス(3000円)

ポイント2:背付・キャスター付

背付になると、快適性がましますね。価格も4500円まであがってきました。弱点としては狭い研究室ですと邪魔になるのかもしれません。

背付きパイプ椅子

さらに、キャスターが付いていると移動しやすいですね(5800円、現在取り扱い中止)。体の方向も簡単に変えることができます。ただ、パイプ椅子でキャスターついているとあまりにも軽すぎて不安定なのかもしれません。

キャスター付きパイプ椅子

ポイント3:高さが変更できる

実験台の高さや、使う人によって快適な高さは様々なので、高さは変更できたほうが良いと思います。流石にパイプ椅子では高さが変更できるものはないようです。この研究室丸いす9800円)が高さが変更できるものですが、さすがに価格も1万円近くになってきました。動画でも類似製品を紹介しています。この辺が快適性を考慮したら最低限のスタンダード実験イスではないでしょうか(個人的な意見です)

スタンダード実験イス?

 

より簡単に高さが変更でき、さらに、5本脚で頑丈になり、足掛けがついている(足をかけたり、ものを置くのにも便利)となると、この快適ラウンドチェア(昇降リング式) (18810円)となります。2万円近くまで跳ね上がりますね。

かなり快適な実験イス

背もたれもつけてしまうと、2万円台後半に!いやいやなかなか高いですね。

高性能ハイタイプチェア

 

ちなみにこのサイトで最高級品はこれ(画像小さいですが)。とにかく快適です。座って寝てしまうぐらい苦笑。価格は低下41800円也。はじめのパイプ椅子が40脚以上買えちゃいますね。筆者の研究室はコレにしています。お金があるというわけでなく、研究者にとって実験室は毎日長時間過ごす場であるため、そこに投資をしたいという気持ちからです。この椅子はとっても快適ですよ。これと、上記のハイタイプチェアも動画で紹介しています。

プレミアム実験イス?

実験イス?実験室用イス?

というわけで、日常研究室でもっとも触れていると言っても過言ではない実験イスについて紹介してみました。動画では、それ以外の変わった形の実験室も紹介していますので、ぜひご覧ください。

注意:メーカーが異なるので価格の変化は参考程度に御覧ください。

スペシャルサンクス!

なお今回も動画で試した椅子は、すべてアズワン株式会社からご提供いただきました。この場を借りて感謝申し上げます。製品の写真はAXELから転載許可をいただきました。併せて御礼申し上げます。

「試してみたシリーズ」

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 付設展示会に行こう!ー和光純薬編ー
  2. 5配位ケイ素間の結合
  3. 混合試料から各化合物のスペクトルを得る(DOSY法)
  4. MIDAボロネートを活用した(-)-ペリジニンの全合成
  5. 化学オリンピックを通して考える日本の理科教育
  6. ジェフ・ボーディ Jeffrey W. Bode
  7. 誤解してない? 電子の軌道は”軌道”では…
  8. ”がんのメカニズムに迫る” 細胞増殖因子とシグナル学術セミナー …

注目情報

ピックアップ記事

  1. シンガポールへ行ってきた:NTUとNUS化学科訪問
  2. メーカーで反応性が違う?パラジウムカーボンの反応活性
  3. ユネスコ女性科学賞:小林教授を表彰
  4. 産総研で加速する電子材料開発
  5. トップデザイン変更
  6. 理研:23日に一般公開、「実験ジャー」も登場--和光 /埼玉
  7. カルボン酸をホウ素に変換する新手法
  8. ウォール・チーグラー臭素化 Wohl-Ziegler Bromination
  9. 水の電気分解に適した高効率な貴金属フリーの電極が開発される:太陽光のエネルギーで水素を発生させる方法
  10. 「人工金属酵素によるSystems Catalysisと細胞内触媒反応」University of Basel, T. R. Ward研より

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2022年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

理研の一般公開に参加してみた

bergです。去る2024年11月16日(土)、横浜市鶴見区にある、理化学研究所横浜キャンパスの一般…

ツルツルアミノ酸にオレフィンを!脂肪族アミノ酸の脱水素化反応

脂肪族アミノ酸側鎖の脱水素化反応が報告された。本反応で得られるデヒドロアミノ酸は多様な非標準アミノ酸…

野々山 貴行 Takayuki NONOYAMA

野々山 貴行 (NONOYAMA Takayuki)は、高分子材料科学、ゲル、ソフトマテリアル、ソフ…

城﨑 由紀 Yuki SHIROSAKI

城﨑 由紀(Yuki SHIROSAKI)は、生体無機材料を専門とする日本の化学者である。2025年…

中村 真紀 Maki NAKAMURA

中村真紀(Maki NAKAMURA 産業技術総合研究所)は、日本の化学者である。産業技術総合研究所…

フッ素が実現する高効率なレアメタルフリー水電解酸素生成触媒

第638回のスポットライトリサーチは、東京工業大学(現 東京科学大学) 理学院化学系 (前田研究室)…

【四国化成ホールディングス】新卒採用情報(2026卒)

◆求める人財像:『使命感にあふれ、自ら考え挑戦する人財』私たちが社員に求めるのは、「独創力」…

マイクロ波に少しでもご興味のある方へ まるっとマイクロ波セミナー 〜マイクロ波技術の基本からできることまで〜

プロセスの脱炭素化及び効率化のキーテクノロジーとして注目されている、電子レンジでおなじみの”マイクロ…

世界の技術進歩を支える四国化成の「独創力」

「独創力」を体現する四国化成の研究開発四国化成の開発部隊は、長年蓄積してきた有機…

四国化成ってどんな会社?

私たち四国化成ホールディングス株式会社は、企業理念「独創力」を掲げ、「有機合成技術」…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー