こんにちは、今回第22回Vシンポの運営&司会を務めさせていただくMacyです、よろしくお願いします!
ノーベル賞の発表を聞いた後で少し興奮気味で書いております(笑
今回のVシンポは、ナノキャリアによるDDS(ドラッグデリバリーシステム)を取り上げます!
はじめに
皆さん、コロナウイルスのワクチンは摂取されたでしょうか。
待望のワクチン接種でしたが、まだまだ油断ならぬ状況は変わりません。緊急事態宣言が開けても感染対策徹底していきましょう。
そんなコロナウイルスに限らず、世界各国では感染症の拡大が相次いでいます。結核はBCGワクチンにより一時撲滅されましたが、最近では世界中で感染数が増えています。年間1000万人の感染と140万人の死者を出す、極めて深刻な感染症です。他にも、デング熱、マラリア、HIVなど、有効なワクチンや治療薬が開発途上のウイルスはまだまだ存在します。代々木公園でデング熱の感染が確認されたことでニュースになりましたが、いつウイルスが持ち込まれ蔓延するかは分かりません。感染症は途上国の病気という過去の常識はもう通用しません。
このような中、感染症に対する関心が急激に増し、国内外で次のパンデミックに対応するための様々な基礎研究が進められています。そのうちの一つがドラッグデリバリーシステム(DDS)です。mRNAワクチンを筋肉注射すると、細胞質に到達してSタンパク質を発現しますが、細胞質内に到達できなければワクチンとして働きません。そこで、mRNAを守る働きをするのがLiquid Nano Particle (LNP)と呼ばれる微粒子です。LNPの中にmRNAを封じ込めて守ることで、目的の場所までmRNAを送達することができるわけです。そんな大活躍中のLNPですが、ポストコロナにいつ訪れるかわからない新たなパンデミックに向けて、基盤研究がより一層盛んになっています。
今回のVシンポでは、モデルナ/ファイザーのLNPとは異なる、今アカデミアで行われている最新のナノキャリア研究の例を3名の先生にご紹介していただきます!
お見逃しなく!
実施概要
第22回ケムステVシンポジウム
「次世代DDSナノキャリア」
対象:誰でも
開催日:2021年10月26日(火)
講演会:18:00~20:00(1名30分、講演25分+質疑応答5分程度を目安、各講演間に休憩3-5分程度)
会場:オンライン(講演者はZoom使用・YouTubeライブの限定URL配信)
定員:先着1500名(途中参加・退出自由)
言語:日本語
参加費:無料
講演者:(名前をクリックするとデータベース記事にジャンプ)
1.宮田 完二郎 先生(東大)
「核酸医薬デリバリーに資する高分子材料の設計」
2. 秋田 英万 先生(東北大)
「細胞内環境に応答する脂質様材料ssPalmの開発」
3. 秋吉 一成 先生(京大)
「生体ナノキャリア・エクソソーム研究の最前線」参加登録:(Connpass利用ガイドはこちら)
講演会:Connpassイベントページで行ってください・開始15分前まで受付
主催:Chem-Station
協賛:東京化成工業株式会社/ メルク株式会社/ 島津製作所
ファシリテーター:
寄立 麻琴(九大院薬 助教)モデレーター:
市山 泰我(ケムステスタッフ)
浅野 早知(企業研究員)
本田 麻里子(横浜国立大学 学部生)以前から質疑応答をより充実させてほしいという声にお答えすべく、質問数を増やし、会の終わりにもう一度振り返り全員の講師に対する質問コーナーを設けようと思います。
活発な質疑討論に是非ご参加下さい!
講演者のご紹介
宮田 完二郎 先生(東大)
略歴
2005年4月 – 2006年3月 東京大学 大学院工学系研究科・日本学術振興会特別研究員(DC2)
2006年3月 東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 博士課程修了 博士(工学)取得
2006年4月 – 2007年3月 東京大学 大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 特任助手
2007年4月 – 2009年3月 東京大学 大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 特任助教
2008年8月 – 2008年9月 ルートヴィッヒ・マキシミリアン(ミュンヘン)大学 薬学部・客員研究員
2009年4月 – 2012年12月 東京大学 大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 助教
2013年1月 – 2017年3月 東京大学 大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 准教授
2016年1月 – 現在 東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 准教授主な研究内容
マテリアル工学に基づいた新たなナノ医療システムの構築
HP: 東大 宮田研究室
秋田 英万 先生(東北大)
略歴
2001年4月 – 2002年3月 日本学術振興会特別研究員 (DC2) (2002 年3月まで)
2002年3月 東京大学 大学院薬学系研究科 博士後期課程 修了
2002年4月 – 2002年6月 日本学術振興会特別研究員 (PD)
2002年7月 北海道大学 大学院薬学研究科 助手
2006年4月 北海道大学 大学院薬学研究院 助手 (配置換)
2007年4月 北海道大学 大学院薬学研究院 助教 (配置換)
2010年12月 北海道大学 大学院薬学研究院 准教授
2016年4月 千葉大学 大学院薬学研究院 教授
2021年4月 東北大学 大学院薬学研究科 教授主な研究内容
ナノ粒子構成分子のデザインによる薬物動態の制御、中枢関門の仕組み解明による中枢神経疾患の新規治療法の開発
HP: 東北大 秋田研究室
秋吉 一成 先生(京大)
略歴
1985年 9月 米国 Purdue大学化学科 博士研究員(根岸英一教授)
1987年 10月 長崎大学工学部工業化学科 講師
1989年 1月 京都大学工学部高分子化学科 助手
1993年 4月 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 助手
1993年 8月 京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 助教授
1997年 12月 フランス、ルイ・パスツール大学 客員助教授
1999年 10月 科学技術振興事業団さきがけ研究21「組織化と機能」研究員兼任
1999年12月 工業技術院物質工学工業技術研究所 客員研究員
2002年 2月 東京医科歯科大学生体材料工学研究所 教授
2005年 4月 東京工業大学精密工学研究所 客員教授 (2007年まで)
2010年 9月~ 京都大学大学院工学研究科 教授
2011年 8月 JST-ERATO秋吉バイオナノトランスポータープロジェクト 研究総括兼任 (2018年まで)
2017年 ノルウェー科学技術大学 (NTNU) 客員教授 (2018年まで)主な研究内容
ナノサイズのゲル微粒子(ナノゲル)の開発とDDSへの応用、エクソソームの機能解明および操作
HP: 京大 秋吉研究室
各先生の詳細な研究内容は追って記事を投稿予定です!
協賛企業からのお知らせ
東京化成工業
東京化成工業は,「試薬を通じて社会貢献する」を企業理念に,グローバルビジネスを展開する試薬メーカーです。
科学技術の進歩に対応し,皆様のニーズに対応するため,日々新たな製品の開発に取り組んでいます。
弊社パンフレットを以下リンク先でpdfファイルとしてご提供しています。
以下リンク先からダウンロードしてご利用ください。
https://www.tcichemicals.com/JP/ja/support-download/brochures/categorized_brochures_1
Merck
【高分子材料を用いたDDS研究に最適】
Sigma-Aldrichの「ドラッグデリバリーにおける高分子科学の手法」は、ドラッグデリバリーにおいて、溶解性の向上・放出制御・標的志向化に重要な役割を担う高分子科学のアプリケーションと実験手順を紹介しています。
詳細はこちら⇒https://www.sigmaaldrich.com/JP/ja/campaigns/polymeric-drug-delivery-techniques-jp
島津製作所
島津製作所は145周年以上の歴史を持つ老舗分析計測機器メーカーです。人々の願いを実現し、社会に貢献するためにこれからも挑戦を続けていきます。 素人から玄人の方までご満足いただける、分析計測技術に関するWebinar動画を公開中!会員制サービス「Shim-Solutions Club」に是非ご登録下さい!(登録無料)→詳しくはこちら
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