みなさんの隣の研究室では、どのような研究者が、何の研究を進めているかご存知でしょうか。隣の研究室ならまだしも、ひとつ上の階や下の階、隣の建物になってくると、研究者の顔は見えてこないかもしれません。しかし個々の研究者は、研究活動を通じて追求したい究極の問いや、解決したい壮大な社会課題を持っています。それを研究室の中だけに閉じ込めておくことは、学術業界にとってはもちろん、社会全体にとってももったいないことです。
今回アカデミストでは、大きなビジョンを掲げて研究に取り組む若手研究者をサポートするために、自身の研究活動についてオンラインで継続的に発信することで個人や企業からの支援を募る企画「academist Prize」を実施いたします。
今回のテーマは、「2050年のミライをつくる研究」です。物理学者のピーター・ウェア・ヒッグス氏は、1964年に「ヒッグス機構」という理論を作りましたが、論文を公開した初期はほとんど引用されませんでした。しかし、2012年にヒッグス粒子が実験的に観測されたことにより、ヒッグス機構は革新的な理論として注目を集め、2013年にノーベル物理学賞を受賞します。また、細胞生物学者の大隅良典さんは、当時あまり研究対象にされていなかった「液胞」に注目して研究を進めてきました。約10年間の研究の過程で「オートファジー」の研究にたどり着き、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞します。もちろんノーベル賞による評価がすべてというわけではありませんが、いずれも新たな価値観や物事の見方を提示した重要な研究であるといえます。
みなさんが現在進めている研究は、2050年に学術業界や社会にどのような影響を与えているでしょうか。世界的な研究になるかどうか、現段階ではわからないかもしれません。しかしみなさん一人ひとりは、これまで世界的な成果をあげてきた研究者と同様に、確かな信念を持って研究を進めているはずです。今回の academist Prize を通じて、研究への思いや具体的な研究活動を、さまざまなバックグラウンドの人たちに届けてみてください。みなさんの研究を前進させるきっかけが見えてくるはずです。2050年の”ミライ”をつくる若手研究者からのご応募をお待ちしています!
オンライン説明会も開催していますので、ぜひお気軽にご参加ください!
■ 日時
7月06日(火)19:00~
7月13日(火)19:00〜
7月17日(土)13:00~
■ 対象:
academist Prizeに関心のある博士号取得後3年以内の研究者、大学院生、大学生
■ 当日の流れ(60分)
・academist Prize 説明会(15分)
・質疑応答(15分)
・クラウドファンディング体験ワークショップ(希望者のみ:30分)