定番の画像解析ソフトImageJ [1] がWebブラウザ上で動くようになりました!
ImageJ公式サイトの説明ではChromeやFirefox上と書いてあり、一応スマホ上でも動きます。バージョンは最新の1.53eです。ライセンス上の都合なのか、今回登場したのはImageJ1(パブリックドメイン)であり、ImageJ2は対応していません。
ImageJはJavaで書かれたアプリケーションです。今回のWebブラウザー対応は、JavaバイトコードをJavaScriptに変換するコンパイラCheerpJを用いたとのこと。画像解析ツールなどのディープラーニングアプリケーションを展開するためのプラグイン型ハイブリッドコンピューティングプラットフォームImJoy上で動作します。ImJoyに関しては去年Nature Methodsから論文が出版されており、arxivでもプレプリントを読むことができます。[2] 論文中ではImJoyの主な機能紹介や、画像解析やゲノミクスのためのディープラーニングプラグインの説明があります。
ImageJ.JSをいろいろいじってみましたが、デフォルト機能の画像処理は問題なく行なうことができるようです。ただしいくつかのプラグインのインストールを試みたところ、いずれも動作しませんでした。今後の改良に期待しましょう。
参考
- Schneider, C.; Rasband, W.; Eliceiri, K. NIH Image to ImageJ: 25 years of image analysis. Nat. Methods2012, 9, 671–675. doi:10.1038/nmeth.2089
- Ouyang, W.; Mueller, F.; Hjelmare, M. et al. ImJoy: an open-source computational platform for the deep learning era. Nat. Methods2019, 16, 1199–1200. doi:10.1038/s41592-019-0627-0 (arXiv:1905.13105v1)