[スポンサーリンク]

一般的な話題

学術オンラインコンテンツ紹介(Sigma-Aldrichバージョン)

[スポンサーリンク]

第二波がはじまったのか、落ち着かない毎日が続いています。コロナ禍で研究室での実験が進め難い状況で、学びを深めることに時間を充てている研究者の方も多いのではないかと思います。

これまで在宅研究に関しても記事を紹介しましたが(まとめ)、今回は研究者の学びに役立つ、Sigma-Aldrichが提供する学術情報としてケムステ読者に以下の2点を紹介いたします。

有機合成、材料科学、ケミカルバイオロジー、安全性情報に関するウェビナーや製品紹介動画を集約したWEBページ

まずは、業界の第一人者のスピーカーの講演が掲載されているところですね。

例えば、新しい創薬モダリティとして注目されている標的タンパク質分解技術の講師は、ダンディー大学のAlessio Ciulli教授(Crews教授と並ぶ、PROTACの第一人者。昨年、国内大手製薬企業が共同研究をスタートさせています。)有機合成ではBuchwald教授によるPd触媒技術の紹介や、Pfizer研究員によるスルホニルフルオリド化合物の創薬応用など、見応えあるコンテンツがそろっています。

トピック性が高いテーマが多く、有機合成であれば、光レドックス触媒反応や標的タンパク質分解など。材料科学であれば、炭素ナノ材料や、半導体光電変換材料などの講演を見られるのもよいところです。

息抜きに、ユニークな製品紹介動画もあります。例えば、実験で何かとストレスがたまる粉モノ試薬の吸湿。気軽な感じで見られる、便利で安全な実験をサポートする製品を紹介など。

ケムステVシンポも完全無料で行っていますが、いやいやこれらのコンテンツが無料で実はみられたなんて知りませんでした。

50年以上続く、Sigma-Aldrichが発行する論文誌「Aldrichimica Acta

1968年創刊で50年以上の歴史を持つ有機合成をテーマにしたSigma-Aldrichの論文誌です。最近は流石に下がってきましたが、多くは業界の有名人に執筆をお願いしているため、高いインパクトファクターIFを誇っていました。

通常の論文誌(何をもってして通常かわかりませんが)と異なりこの論文誌のよいところは、バックナンバーは全てWEBで閲覧可能であることです。そして、最新号の情報はSigma-Aldrichの配信するメルマガ、ChemNewsで通知されます。

Aldrichのカタログといえば数々のアート作品が毎回掲載されています。創刊号には、その背景にある創業者 Alfred Baderのサイエンスとアートに関する考え方の記事があります。

 

学びを止めない

今まで見向きもしなかったオンラインコンテンツがくしくも注目を浴びた現在、実はかなり使えるものが多かったことに気づいた人は多いことでしょう。

オンラインコンテンツになれた現在ならば抵抗なく学習できるのではないでしょうか。ぜひとも活用してみてください。

ケムステ関連記事

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 有機化学を俯瞰する –古代ギリシャ哲学から分子説の誕生まで–【前…
  2. 恋する創薬研究室
  3. 化学者のためのエレクトロニクス入門① ~電子回路の歴史編~
  4. 科研費の審査員を経験して
  5. 化学者の卵、就職活動に乗りだす
  6. カーボンナノリング合成に成功!
  7. 「銅触媒を用いた不斉ヒドロアミノ化反応の開発」-MIT Buch…
  8. 階段状分子の作り方

注目情報

ピックアップ記事

  1. 第24回「アルキル-πエンジニアリングによる分子材料創成」中西尚志 博士
  2. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」①
  3. 竹本 佳司 Yoshiji Takemoto
  4. サイエンス・コミュニケーションをマスターする
  5. 第一三共/イナビルをインフルエンザ予防申請
  6. 武田、フリードライヒ失調症薬をスイス社と開発
  7. 池田 富樹 Tomiki Ikeda
  8. 1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物:1,2,3,4-Cyclobutanetetracarboxylic Dianhydride
  9. イグノーベル化学賞2018「汚れ洗浄剤としてヒトの唾液はどれほど有効か?」
  10. 第46回藤原賞、岡本佳男氏と大隅良典氏に

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2020年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

次世代の二次元物質 “遷移金属ダイカルコゲナイド”

ムーアの法則の限界と二次元半導体現代の半導体デバイス産業では、作製時の低コスト化や動作速度向上、…

日本化学連合シンポジウム 「海」- 化学はどこに向かうのか –

日本化学連合では、継続性のあるシリーズ型のシンポジウムの開催を企画していくことに…

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

第57回有機金属若手の会 夏の学校

案内:今年度も、有機金属若手の会夏の学校を2泊3日の合宿形式で開催します。有機金…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー