MOOCとは?
MOOCとはMassive open online course の略で、簡単に言えば大学が無料で公開しているオンライン動画型講義のことです。誰でもいつでもインターネット環境があれば良質な講義を受講することができます。もう少し詳しいことは過去の記事で解説されているのでぜひ参照してみてください。
英語が全然できない筆者ですが、MOOCを結構利用しています。
筆者が好きだった講義を一つ紹介してみます。新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)が猛威をふるっていますが、オンライン型のモノの価値はこれからどんどんと増していくでしょう。おうちで暇をしている(筆者のような)学生のためになるだろうと思い立ち書くことにしました。
Nanotechnology: A Maker’s Course
Courseraに公開されているDuke Universityによる“Nanotechnology: A Maker’s Course”が非常に化学系の分野にいる筆者にとっては役に立ちました。
チャプターは8つから構成されていて、
・1はイントロでナノテクとは?という話
・2から4ではNano Measurement and Characterization Tools、つまりナノレベルのオーダーをキャラクタリゼーションについて。学部でやるSEM、TEM、X線分析等々の講義。豊富なアニメーションや写真付きで非常に楽しいです。
・5から8ではまさにナノテクについて。ナノオーダーの構造等を作製する方法の講義。真空状態を作るための機械や、CVDやPVD、エッチングなどなど基本的な技術。これが本当にためになる!
学生実験でSEMやX線解析系の装置等々にちょっと触れることはありましたが、例えば真空引きのポンプのことについてはなかなか学ぶ機会がなかったように記憶しています。多くの化学を学ぶ学生がこの講義で紹介される装置を使うことになるはずです。でも学部の講義で見る教科書やネットですぐ調べたら出てくるような装置図では、理解は深まりませんよね。このオンライン講義では実際に装置を使用している様子も見ることができて、理解が深まります。僕自身もラボに入ってから様々な装置の説明を聞いたり勉強したりする中で、この講義のコンテンツが強烈に理解のサポートをしてくれるなと実感しました。装置の原理や背景については安全のため、あるいは高価な装置を壊さないためにしっかりと理解するべきですが、こういうものに対して作りこまれたこの講義のアニメーションは非常に役に立つものでした。
英語の字幕を表示できるだけでなく、字幕テキストのデータや動画ファイルもダウンロードすることができます。すごい…。
僕がMOOCの存在をちゃんと知ったのは大学後半になるころでしたが、まだまだ基本的な講義が展開されていた学部前半の頃に見ていたら、同時進行的に学部の講義を補強できたり、英語の勉強になったのかなと思いつつ、まだ遅くはないとYoutubeを見てダラダラするかわりにMOOCの講義見てダラダラして英語に慣れしたり知識を広げています。
ぜひ皆さんもCourseraに登録して(無料です)、おうち時間を充実させてみてはいかがでしょうか!
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