大学生時代(現在もですが)、早めに知っておいて得をしているなぁ。ということがあります。
それが大学内での情報の集め方です。
言うまでもなく大学にて、授業は提供されるサービスの一部でしかありません。図書館や研究施設の利用。これもまた僅か一部分でしょう。
しかし、大学入学によって受動的に与えられるサービスはそれらくらいしかないというのもまた、事実。大学の提供するサービスの殆どは、主体的に見つけていかなければ流れていきます。
学生には、様々な施設の無料利用。お金を稼げる海外研修。高額な国際学会や著名な研究者の講演会への無料招待。給付型奨学金などなど様々な特権的待遇が大学や社会から与えられているのはご存知でしたか?
今回はそのような“オイシイ”情報を逃さないため、大学内での情報の集め方を紹介します。
大学ポータルの活用
殆どの大学は、大学ポータルサイトを用意していると思います。
課題の情報、休講情報を確認したり、履修登録をしたりする時などに使うアレです。
大学によって多様でしょうので、一般化して発言するのは間違っているでしょうが、私の大学ではポータルサイトこそが1番の情報源になります。
こちらが、京都大学のポータルサイト、メインページになります。
個人宛の情報(とってる授業の情報など)はここには表示されないため、大抵の人が確認せず飛ばしてしまうページです。しかし実は大変有意義な情報が集まっています。
例えば…
- 有料オンライン英語学習アプリ”MyET”のライセンス抽選案内。申し込んで抽選が通った学生は無料で1セメスター間アプリを使用できます。
- イラン短期研修プログラム案内。自己金額負担なしの、イラン短期研修プログラムの応募案内。応募条件がそこまで高くないのに大変高待遇。
- 図書館機構の論文執筆応援キャンペーン。
- SJC。アメリカの学生とともに日本文化について学べるプログラムの案内。
- CiRA国際シンポジウムの案内。山中教授や本庶佑教授の講演がある参加費無料のシンポジウム。世界中から著名人が集まるのに無料なのはすごい。
- 大学教員志望の大学院生向け、講義のやり方を学ぶワークショップの案内。
一見しただけで、めちゃめちゃおもしろそうかつ、お得なイベントが並んでいます。これらの情報は週1,2回更新され、常に何かしらのイベント情報が並んでいます。
加えて、ここでピックアップされていない情報も(図中7番)の中に沢山用意されています。例えば留学情報の項では、ケムステでも紹介されているストックホルム国際青年科学セミナーや、資金援助付きの海外大学留学情報などが集まっていて、なかなか興味深いです。
このように、大学ポータルは動的に流れる最新情報を追うのに非常に有用です。
大学ホームページの活用
大学ポータルは大学によって情報量に差があると思いますが、大学ホームページはどの大学でも有用だと思います。
ポータルが充実しているため、私自身はあまり使わないですが、時々、大学が恒常的にオファーしているサービスの確認に使えます。
例えば、グラウンドの使用方法や、大学が保有し学生も使用できる宿舎の一覧。学生が割引で使用できる施設一覧や大学から貸し出ししてもらえる機材一覧など。
特に大学から借りられる機材は意外と多く、私のかつていた大学では一眼レフカメラやビデオカメラ。パソコンやケータイの充電器、ケーブル。ミシン、ペンタブやVRメガネまで、色々なものが借りられました。…充電器以外活用しませんでしたが笑
また、ChemDrawやMicrosoft Officeなど、パソコン用ソフトウェアの無料/格安ライセンスなども、大学ホームページで確認できます。
大学内掲示板の活用
大学ポータルの次に効果的なのが、大学構内の学部・学科向け掲示板です。自身が赴かないと見られない面倒くささはありますが、ポータルよりも先に最新の情報が集まり、ここにしかない情報もあります。
また、掲示板によって情報が絞られているのも有り難いです。工学部の掲示板には工学部向け情報が、理学部掲示板には理学部向け情報が、バイト掲示板には学生向けのバイト情報が集まり、目的によって使い分けられます。
しかし、それは一長一短で、ある大学教員からの個別メッセージはその方の所属する学部掲示板のみにしか掲示されないことが多々あります。正直、1つにまとめて欲しい…。
特に教員が招待した外部講師の講演会など。学部を問わず大大と告知してくださったらいいのですが、私の大学では、それぞれの学部掲示板を自ら確認するしかありません。(そもそも私の大学が理学部と工学部の二箇所に別の化学科を持っているのが問題なのかも知れませんが。もっと連携してほしい。)
私の場合、学部の頃は
- 工学部化学系掲示板…ほぼ毎日
- 理学部化学系掲示板…3週間に一回
- 工学部(全体)掲示板…2ヶ月に一回
- バイト情報…2ヶ月に一回
- 医学部/農学部掲示板…半年に一回
くらいのペースで掲示板を確認していました。
大学内掲示板では、調べるのがめんどくさい分、専門に結びついた深い情報が得られます!
ソーシャルメディアの活用
TwitterやFacebook、Instagram。ソーシャルメディアの利用は情報集めに大変有効です。
なんといってもその手軽さ、友達の投稿を徒然にみている際、突如興味のある情報が流れてきたりします。自分の労力は最初のフォローする段階のみで、あとは受動的に情報が入ってくるのでなかなかいいですよ。
情報集めの面で私がフォローしてよかったと思うのは
- @自身の大学公式アカウント……言うまでもなく、学生向け情報が流れてきます。
- @他大学の公式アカウント……別の大学主催でも、参加できるイベント情報は多々あります。別大学ホームページをわざわざ調べたりするのはめんどくさいのでソーシャルメディアで追うのがお勧めです。
- @気になる分野の教員のアカウント……その人の講演情報や、その人の分野について知れます。教員によっては匿名での質問に答えてくださったり……大変お勧めします。一定数、思想的な方もございますが。
- @chemstation……化学情報ならこのアカウント!
情報ひとつひとつの質は劣るかも知れませんが、大量の情報を一瞬で確認できて本当に便利です!
教員の活用
教員の活用、、、中々失礼な言い回しですね。申し訳ございません。
ただ、先生方は学生と比べて圧倒的に多くの情報をもっており、その内、学生に有用な情報を回してくださる方も多い為、頼りになります。
ハードルは高いですが、指導教官以外でも授業やセミナーで教授と仲良くなると、その先生主催の学会に無料招待してくださったり、TA, RAなどのアルバイトを斡旋してくださったり、就活情報・奨学金情報を回してくださったり、色々”オイシイ”情報が手に入りました。
打算で人に近づくのはただ醜いですが、少人数講義で積極的に発言していると先生の方から話しかけてくださる事とかは、よくあります。その場合、自身のできる事/興味をハッキリさせておくといいと思います。
ケムステの利用
ケムステも情報収集の場として素晴らしいです。
“会告”や“セミナー”で検索すると、化学系向けのセミナー情報が多々上がります。“ケムステしごと”で検索すれば、就活情報まで手に入ります。
特に体験談付きの国際学会・交流会への参加記事は、必見です。
惜しむらくは、情報が関東圏のものに偏っている点でしょうか。
まとめ
以上大学での情報収集法をまとめてみました。
1つハッキリさせておきたいのは、情報を持っているから、色んなイベント・セミナーに参加しているから偉い。みたいなのは全くないと言う事です。ただ自分にとって“オイシイ”。それ以上の価値はありません。
その上で、自分にとって楽しそうなイベントを逃したくない方々や、同じ学費を払うなら大学からサービスを絞り尽くしたい方々は、ぜひこの記事を参考にしていただけたらなと思います。