ケムステの昔の記事を紹介することで、古参読者には懐古してもらいつつ、比較的新しい読者には素敵な記事をご一読いただこうという企画、ケムステタイムトラベルのお時間です。
今回、取り上げる記事は2011年の記事です。
下に取り上げるように2011年は本当にいろいろありましたね、ハッピーなことから悲しいことまで。
さぁ、2011年の世界へ~
わずか6工程でストリキニーネを全合成!!
全合成において、単純に工程数が短けりゃあいいってもんではないですが、にしてもわずか6工程でストリキニーネを作ってしまうのは賞賛しかありませんよね。クレイジーすぎる全合成プラン、全工程勝負反応。一工程どうしても収率が上がりきらなかった部分もあるようですが、アイデアが秀逸すぎます。
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化学クラスタ発・地震被害報告まとめ
そう、2011年は東日本大震災がありました。あれからもう8年も経ったのですね。
いくら時間が経とうが、忘れてはいけない事ってありますよね。今一度我々はこの震災思い出し、学びましょう。
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C-H活性化触媒を用いる(+)-リゾスペルミン酸の収束的合成
この時代あたりから、C-H官能基化を実際の合成現場に持っていこう、という流れが出てきたように思います。こちらの論文は今見てもすごい成果ですし、歴史的にも重要な一報なんではないでしょうか。
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「ねるねるねるね」はなぜ色が変わって膨らむのか?
確かになんでだ!?と化学やってる人間なら誰もが思うはず。その気になる答えがここに!だけど、ノンケミストにこの記事のような説明をすると、ドン引きされてしまうので注意しましょう。
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力学的エネルギーで”逆”クリック!
メカノケミストリーで逆クリック反応だと!?すごいアイデアだ・・・!と思いきや、なんと捏造だったという話。
かなりショッキングな事件でした。
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【速報】2011年ノーベル化学賞は「準結晶の発見」に!
準結晶?何それ?っと当時はなりましたが、この記事でふむふむと思ったことを思い出します。バリバリ実用化されている業績がノーベル賞でもいいんですが、こういう純粋学問にノーベル賞与えられるのもいいですよね。
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茨城の女子高生が快挙!
女子高生が論文発表という快挙を成し遂げたハッピーニュース。なにより論文のタイトルがめちゃくちゃかっこいい。
Rebirth of a Dead Belousov-Zhabotinsky Oscillator
私も一生に一報でいいからこんなかっこいいタイトルの論文を出したい。
論文を発表した高校生は、今、どうされているのでしょうか?研究していらしたらうれしいですねぇ。
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一流の化学雑誌をいかにしてつくるか?
ドイツ発の一流化学誌Angewandteは初めから一流雑誌だったわけではなかった。その努力と論文誌のあり方が語られている。
やはり一流雑誌を創るためには、すべてをそれにささげる覚悟のある人が必要なんですねぇ。
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激動の2011年
2011年の記事は紹介したいものが多く、結構頑張って記事数を絞ったんですが、結局分量が増えちゃいました。
特に震災に関する記事は、少し昔のことになりつつある今、読み返し見てほしいです。私は実験室の耐震を改めて考え直さなきゃと思った次第です。
それでは今度は2012年でお会いしましょう。