最近は何かと論文の不正が話題になります。査読で原稿が回ってきたときなんとなくこの写真怪しいなーと思ったり、古い論文読んでいたら明らかこれいじってるよねーみたいな図を見つけたことがある方もおられることでしょう。この記事では写真の加工(切り貼り・改竄)を簡単な見破り方を紹介したいと思います。
その方法とはトーンカーブを波状にするだけです。
悪名高いSTAP細胞の論文で試してみましょう。
まずは論文をダウンロードしてPDFを直接Photoshopにドラッグ&ドロップ。Figure1があるページを画像として読み込みます。
このような波状のトーンカーブ(雑にいじってもOK)を適用してFigure1を見ると、
怪しげな境界線がはっきり浮かび上がっています。切り貼りかくにん!よくない。
この方法、もともとは写真のRAW現像の際にゴミのチェックなどで使われるテクニックです。トーンカーブを波状にすると明度の細かい変化が可視化されます。なおPhotoshopでは任意のトーンカーブを保存できる他、アクションを作成してドロップレットを保存しておけば自動でチェック用画像を生成できるようになります。
定番フリーソフトのGIMPなどでもトーンカーブを使うことができます。不幸にも疑わしい図を見つけてしまった方は試してみてください。
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