[スポンサーリンク]

一般的な話題

トーンカーブをいじって画像加工を見破ろう

[スポンサーリンク]

最近は何かと論文の不正が話題になります。査読で原稿が回ってきたときなんとなくこの写真怪しいなーと思ったり、古い論文読んでいたら明らかこれいじってるよねーみたいな図を見つけたことがある方もおられることでしょう。この記事では写真の加工(切り貼り・改竄)を簡単な見破り方を紹介したいと思います。

その方法とはトーンカーブを波状にするだけです。

悪名高いSTAP細胞の論文で試してみましょう。

まずは論文をダウンロードしてPDFを直接Photoshopにドラッグ&ドロップ。Figure1があるページを画像として読み込みます。

このような波状のトーンカーブ(雑にいじってもOK)を適用してFigure1を見ると、

怪しげな境界線がはっきり浮かび上がっています。切り貼りかくにん!よくない。

この方法、もともとは写真のRAW現像の際にゴミのチェックなどで使われるテクニックです。トーンカーブを波状にすると明度の細かい変化が可視化されます。なおPhotoshopでは任意のトーンカーブを保存できる他、アクションを作成してドロップレットを保存しておけば自動でチェック用画像を生成できるようになります。

定番フリーソフトのGIMPなどでもトーンカーブを使うことができます。不幸にも疑わしい図を見つけてしまった方は試してみてください。

[amazonjs asin=”4121023730″ locale=”JP” title=”研究不正 – 科学者の捏造、改竄、盗用 (中公新書)”]
Avatar photo

GEN

投稿者の記事一覧

大学JK->国研研究者。材料作ったり卓上CNCミリングマシンで器具作ったり装置カスタマイズしたり共働ロボットで遊んだりしています。ピース写真付インタビューが化学の高校教科書に掲載されました。

関連記事

  1. Chemical Science誌 創刊!
  2. ポリマーを進化させる!機能性モノマーの力
  3. 新規抗生物質となるか。Pleuromutilinsの収束的短工程…
  4. 研究者の活躍の場は「研究職」だけなのだろうか?
  5. 【書籍】パラグラフ・ライティングを基礎から訓練!『論理が伝わる …
  6. ケムステVシンポ、CSJカレントレビューとコラボします
  7. 分⼦のわずかな⾮対称性の偏りが増幅される現象を発⾒
  8. 色の変わる分子〜クロミック分子〜

注目情報

ピックアップ記事

  1. 第18回 Student Grant Award 募集のご案内
  2. ロバート・コリュー R. J .P. Corriu
  3. トビアス・リッター Tobias Ritter
  4. ヘテロベンザイン
  5. アメリカ化学留学 ”実践編 ー英会話の勉強ー”!
  6. 合同資源産業:ヨウ素化合物を作る新工場完成--長生村の千葉事業所 /千葉
  7. 抗結核薬R207910の不斉合成
  8. 2007年度イグノーベル賞決定
  9. 林 雄二郎 Yujiro Hayashi
  10. 2020年ノーベル化学賞は「CRISPR/Cas9ゲノム編集法の開発」に!SNS予想と当選者発表

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2019年2月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  

注目情報

最新記事

有機合成化学協会誌2024年12月号:パラジウム-ヒドロキシ基含有ホスフィン触媒・元素多様化・縮環型天然物・求電子的シアノ化・オリゴペプチド合成

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年12月号がオンライン公開されています。…

「MI×データ科学」コース ~データ科学・AI・量子技術を利用した材料研究の新潮流~

 開講期間 2025年1月8日(水)、9日(木)、15日(水)、16日(木) 計4日間申込みはこ…

余裕でドラフトに収まるビュッヒ史上最小 ロータリーエバポレーターR-80シリーズ

高性能のロータリーエバポレーターで、効率良く研究を進めたい。けれど設置スペースに限りがあり購入を諦め…

有機ホウ素化合物の「安定性」と「反応性」を両立した新しい鈴木–宮浦クロスカップリング反応の開発

第 635 回のスポットライトリサーチは、広島大学大学院・先進理工系科学研究科 博士…

植物繊維を叩いてアンモニアをつくろう ~メカノケミカル窒素固定新合成法~

Tshozoです。今回また興味深い、農業や資源問題の解決の突破口になり得る窒素固定方法がNatu…

自己実現を模索した50代のキャリア選択。「やりたいこと」が年収を上回った瞬間

50歳前後は、会社員にとってキャリアの大きな節目となります。定年までの道筋を見据えて、現職に留まるべ…

イグノーベル賞2024振り返り

ノーベル賞も発表されており、イグノーベル賞の紹介は今更かもしれませんが紹介記事を作成しました。 …

亜鉛–ヒドリド種を持つ金属–有機構造体による高温での二酸化炭素回収

亜鉛–ヒドリド部位を持つ金属–有機構造体 (metal–organic frameworks; MO…

求人は増えているのになぜ?「転職先が決まらない人」に共通する行動パターンとは?

転職市場が活発に動いている中でも、なかなか転職先が決まらない人がいるのはなぜでしょう…

三脚型トリプチセン超分子足場を用いて一重項分裂を促進する配置へとペンタセンクロモフォアを集合化させることに成功

第634回のスポットライトリサーチは、 東京科学大学 物質理工学院(福島研究室)博士課程後期3年の福…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP