研究室に配属されてから器具を破損してしまったり、破損した器具を見つけてしまったり、装置を壊してしまった際には頭が真っ白になる…なんて経験をしたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
中にはデストロイヤーなんて称号を与えられる方もいたと噂で聞いたことがあります。
そこで!誰もが破損させてしまう可能性がある器具たちの価格を知っておこうではありませんか。
価格を知り、バイト代や給与で購入したマイ器具だと思って丁重に扱えば、破損のリスクを大きく回避できるかもしれません!
実験器具の価格
まずは馴染みのある器具たちからです。
マイヤーフラスコ
¥600前後(容量により異なります)
3000mLの容量では¥6,500前後です。
分液ロート
¥12,000前後(容量や摺りにより異なります)
3000mLの大容量では¥50,000前後の価格です。
コックの部分はガラス製や,テフロン(PTFE)製の物がありますが、テフロンコックはガラスコックに比べて金額が高くなります。
先日、筆者が出向いた研究室の先生によると、ロートやカラムはクランプからの落下により先端部分が割れてしまうことが多い様です。
割れてしまうと修理でも何千円...最悪なケースだと買い替えもあります。
三口フラスコ
平均¥12,000前後(容量により異なります)
反応容器としてよく用いられるフラスコですが、実は意外に高価なものが多いです。
口の部分が摺りになっているものが基本ですが、摺りはあるかないかによって大きく金額が変わります。
実験設備の価格
ドラフトチャンバー
メーカーやサイズにもよりますが
¥1,500,000〜¥3,000,000
局所排気設備はこれ以外にも配管や、排ガスを処理するスクラバーも必要です。
メーカーの方曰く、配管は設置するフロアによって屋上までの距離の伸び縮みで金額が決まる様です。
スクラバーは乾式と湿式があり、湿式の方がより複雑な構造な上、金額もお高いとの事です。
筆者の実験室では設置に400万円程かかりました・・・
NMR
NMRはメーカーやサイズによって大きく価格は異なりますが
メーカーの方云く、参考として1MHz×10万円ほどの価格帯が多いそうです。
つまり画像の400MHzのNMRでは¥40,000,000ほどだそうです。
いかがでしたか?
意外と器具や設備の金額を知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事を読んだ事を機に、器具を大切に扱う心をもう一度見直してみましょう。
筆者の研究室ではガラス器具が割れると僕の心も割れます(笑)
研究室にメーカーのカタログなどがあれば目を通しておくことも良いかもしれません。
ちなみにカタログには面白いエピソードや、ちょっとした実験手順なども書いてある場合があるので、読んでみると面白いですよ。