[スポンサーリンク]

一般的な話題

5分でできる!Excelでグラフを綺麗に書くコツ

[スポンサーリンク]

そろそろ卒論・修論の時期ですね。みなさんはデータをグラフにまとめるとき、どんなソフトウェアを使っていますか? 私の周りでは、DeltaGraphやKaleidaGraph、Matlabが定番のようです。こういうソフトを使えばデザイン性の高いきれいなグラフが描けるのですが、有料なのでソフトが手に入らなかったり、使い慣れているExcelでグラフを書きたい、という人も多いはずです。とは言っても、やっぱりExcelでグラフを書くとどうも見栄えが良くならない…。そこで今回は、私がオススメするExcelを使ってきれいなグラフを作成する方法をご紹介します。

グラフをきれいに描く手順

まずはExcelを使って散布図を書いてみます。下のような蛍光強度の時間変化データを選択して、散布図を作成するとデフォルトのグラフができます。やはりこのままだと見栄えがあまり良くないですよね…;

まずやることは以下の2つです。

  • 背景のグリッドを消す。
  • フォントをHelvetica、サイズを16 ptに変える。

少し見やすくなりましたが、まだあまり見栄えが良くありません。次に、各データポイントのマーカーを直します。コツは、マーカーの色をビビッドな色にすることと、マーカーの形を統一することです。私のオススメの配色は、赤・青・マゼンタ・オレンジ・紫です。今回はサンプルが2つなので、それぞれのマーカーを赤と青に塗りつぶしました。マーカーの線は無しで、形は丸を選択し、影をなくすとこうなります。

だいぶ完成に近づいてきました。次に、軸の色とグラフの枠を直します。X, Y軸をそれぞれクリックし、軸の色を黒に、目盛りの種類を内向きにします。さらに、プロットエリアを選択し、線を黒にします。仕上げに、X軸とY軸のラベルを入れて太字から標準のフォントに直し、グラフエリアの線を無しにすると、こんな感じになります。

手順を細かく書きましたが、ポイントは以下の3点です。

  1. フォントはHelvetica、サイズは16 pt(大きめを心がける)。
  2. マーカーの形を統一し、色は赤や青などビビッドなものを使う。
  3. 枠線の色を黒に変える。

同様の方法で、他にもグラフを書いてみました。ちょっとした工夫で、見た目が全然違うのがお分かりになると思います。

おわりに

私は、以前は「Excelでデータ管理、DeltaGraphでグラフ作成」という手順でグラフを描いていたのですが、データを貼り付けたり異なるソフトウェアを使い分けたりするのを面倒に感じていました。それなので最近は、DeltaGraphのデザインを参考に、上記のようにExcelでグラフを作成しています。慣れれば5分でできるので、ぜひ試してみてください。

関連記事

関連書籍

[amazonjs asin=”4062578131″ locale=”JP” title=”研究発表のためのスライドデザイン (ブルーバックス)”] [amazonjs asin=”4295000698″ locale=”JP” title=”一生使えるプレゼン上手の資料作成入門”]
Avatar photo

kanako

投稿者の記事一覧

アメリカの製薬企業の研究員。抗体をベースにした薬の開発を行なっている。
就職前は、アメリカの大学院にて化学のPhDを取得。専門はタンパク工学・ケミカルバイオロジー・高分子化学。

関連記事

  1. Reaxys Ph.D Prize2019ファイナリスト発表!
  2. パーフルオロ系界面活性剤のはなし ~規制にかかった懸念物質
  3. エチレンを離して!
  4. 【 Web seminar by Microwave Chemi…
  5. 構造式を美しく書くために【準備編】
  6. シュプリンガー・ジャパン:生化学会書籍展示ケムステ特典!
  7. ホウ素と窒素固定のおはなし
  8. フラーレン〜ケージを拡張、時々、内包〜

注目情報

ピックアップ記事

  1. カーボンニュートラル材料とマテリアルズ・インフォマティクス活用で実現するサステナブル社会
  2. 第33回「セレンディピティを計画的に創出する」合田圭介 教授
  3. 触媒なの? ?自殺する酵素?
  4. ブレデレック オキサゾール合成 Bredereck Oxazole Synthesis
  5. ここまでできる!?「DNA折り紙」の最先端 ② ~巨大な平面構造体 編~
  6. 林 雄二郎博士に聞く ポットエコノミーの化学
  7. 水を還元剤とする電気化学的な環境調和型還元反応の開発:化学産業の「電化」に向けて
  8. 年に一度の「事故」のおさらい
  9. イタリアに医薬品販売会社を設立 エーザイ
  10. バートン・マクコンビー脱酸素化 Barton-McCombie Deoxygenation

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2018年1月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

乙卯研究所 2025年度下期 研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

次世代の二次元物質 遷移金属ダイカルコゲナイド

ムーアの法則の限界と二次元半導体現代の半導体デバイス産業では、作製時の低コスト化や動作速度向上、…

日本化学連合シンポジウム 「海」- 化学はどこに向かうのか –

日本化学連合では、継続性のあるシリーズ型のシンポジウムの開催を企画していくことに…

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー