[スポンサーリンク]

一般的な話題

分子構造をモチーフにしたアクセサリーを買ってみた

[スポンサーリンク]

2017年の日本化学会春の年会が慶応義塾大学で開催されていたそのとき、筆者は京都女子大学で開催されていた日本農芸化学会の大会に参加していました。

これくらいの大きな学会ではお馴染みになっている、企業の展示会や即売会がありましたが、そこで気になるブースを発見。化学に関係あるグッズを扱っている一角に学生さんたちが群がっておりました。

引き寄せられて物色していると、一際目を引くグッズがありました。それはシルバーで作られた化合物をモチーフとしたアクセサリーたちでした。というわけで、今回のポストではその化合物シルバーアクセサリーを自腹で購入してみましたのでレビューをお届けいたします。

年度末は化学会や薬学会の大会がほぼ日程をかぶせてきますよね。特に筆者が所属する農芸化学会は毎年日本化学会と完全に重なっていることが多いです。実は化学会の年会には数十年(言い過ぎかもしれませんが)行っておりません。農芸化学会にも化学関係の研究者はちゃんといるので、結構講演数は多いんですよ。

さて、その農芸化学会の展示会コーナーですが、その多くがバイオ関係です。なので今回お世話になった「サイエンティフィックアイデア」という見慣れないブースは逆に目立っており、扱っている商品が手頃なお値段で購入可能なものを多く扱っていることから、学生さんにはよいコーナーとなっていたようです。グッズは化学限定ではありませんが、実験道具をモチーフにした小物やガラス器具の実物を使った商品など、くすぐられるものが盛りだくさんでした。後日調べたところwebでの販売もあるようです(サイトはこちら)。

サイズ感分かりますか?

そんなグッズの中で文字通り輝いていたのがご紹介する、「化学式アクセサリー」と銘打たれたシルバーアクセサリーです。みたことがある様々な分子構造が丁寧に仕上げられており、こういった化学グッズにありがちな、構造式の間違いや、結合角度の不自然さ、立体化学の不正確さなどを全く感じさせない、大変素晴らしいクオリティで仕上がっているではありませんか。これはぜひとも欲しい!となりましたが、アクセサリーだけに、ピアスやネックレスが多く筆者には無縁・・・これならイケる!というのはネクタイピンですが学生さんには少し冒険なお値段設定でもあり、どの分子にしようか迷うところです。

タイピンの見本たち

どうせなら筆者自身の研究に関係がある分子がいいなと思ったのですが、展示品以外のカタログを拝見しても、いまひとつピン(タイピンだけに)ときません。まあ一般的な分子がラインナップされていますのでそれは仕方ないでしょうね。そこで目をつけたのがオーダーメイド可能の文字。どの程度の分子がデザイン可能か探りを入れたところ、希望の分子が可能そうな好感触。サイトのアドレスをいただいて後日改めて注文することにしました。

 

そのサイトは主にハンドメイドのアクセサリーなどを販売しているサイトで、そこにアンクラールスさんが出店されております(リンク)。サイトには出来合いの作品も多数あり、それをみていただければどれ位のクオリティかはお分かりいただけると思います。

アンクラールスさんのサイトより転載 ベンゼン環は直径8mm程度

そこからオーダーメイドを注文し、自分が作って欲しい分子構造の画像を送ります。個人でやってらっしゃるようで、納期はタイミングにもよるでしょうが少々長めでした。それでも全く構わないのでお願いすることに。

 

しばらくして、無事完成の連絡があり、程なく手元に届きました。開けてびっくり、感動的な出来栄えです!お願いした分子がタイピンとしては細長く、少し調整が必要とのことでしたが、全く感じさせない素晴らしい逸品です。

早速着用してニヤニヤしました。

 

一品モノのシルバーアクセサリーですからお値段はそれなりです。しかし大変満足度の高い買い物になりました。例えば恩師への贈り物なんかにはいいんじゃないかなと思います。また、ピアスなどはリーズナブルなお値段ですので、化学系女子の方々にはオススメなマストアイテムかも。ここで紹介してしまったことで注文が殺到なんてことになるかもしれませんが、デザイナーさんが細々とやられていると思いますので、オーダーメイドの場合は納期などは覚悟したほうがいいかもしれません。

化学式アクセサリーはUNCLARUS'<アンクラ―ルス>さんの登録商標となっております。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”477305848X” locale=”JP” title=”シルバーアクセスタイルマガジンvol.24“名門”から“新鋭”まで、国内外の人気シルバーアクセサリーブランドが大集結! (SAKURA MOOK)”] [amazonjs asin=”4525782714″ locale=”JP” title=”くすりのかたち-もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら”] [amazonjs asin=”4254431155″ locale=”JP” title=”21世紀のバイオサイエンス 実験農芸化学”]

 

Avatar photo

ペリプラノン

投稿者の記事一覧

有機合成化学が専門。主に天然物化学、ケミカルバイオロジーについて書いていきたいと思います。

関連記事

  1. PEG化合物を簡単に精製したい?それなら塩化マグネシウム!
  2. 日本入国プロトコル(2022年6月末現在)
  3. スズ化合物除去のニュースタンダード:炭酸カリウム/シリカゲル
  4. 「幻のイオン」、テトラフェニルアンモニウムの合成を達成!
  5. マタタビの有効成分のはなし【更新】
  6. カルベン転移反応 ~フラスコ内での反応を生体内へ~
  7. 【第11回Vシンポ特別企画】講師紹介①:東原 知哉 先生
  8. 【日産化学 26卒/Zoomウェビナー配信!】START you…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 天然物界70年の謎に終止符
  2. 実験化学のピアレビューブログ: Blog Syn
  3. 長寿企業に学ぶたゆまぬ努力と挑戦
  4. もっとも単純な触媒「プロリン」
  5. 斬新な官能基変換を可能にするパラジウム触媒
  6. (古典的)アルドール反応 (Classical) Aldol Reaction
  7. 周期表の形はこれでいいのか? –上下逆転した周期表が提案される–
  8. Kindle Paperwhiteで自炊教科書を読んでみた
  9. ジュリア・リスゴー オレフィン合成 Julia-Lythgoe Olefination
  10. 第6回ICReDD国際シンポジウム開催のお知らせ

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2017年7月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

ペロブスカイト太陽電池開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用

持続可能な社会の実現に向けて、太陽電池は太陽光発電における中心的な要素として注目…

有機合成化学協会誌2025年3月号:チェーンウォーキング・カルコゲン結合・有機電解反応・ロタキサン・配位重合

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年3月号がオンラインで公開されています!…

CIPイノベーション共創プログラム「未来の医療を支えるバイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第105春季年会(2025)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「未来の医療…

OIST Science Challenge 2025 に参加しました

2025年3月15日から22日にかけて沖縄科学技術大学院大学 (OIST) にて開催された Scie…

ペーパークラフトで MOFをつくる

第650回のスポットライトリサーチには、化学コミュニケーション賞2024を受賞された、岡山理科大学 …

月岡温泉で硫黄泉の pH の影響について考えてみた 【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい! というわけで、硫黄系温泉を巡る旅の後編です。前回の記事では群馬県草津温泉をご紹…

二酸化マンガンの極小ナノサイズ化で次世代電池や触媒の性能を底上げ!

第649回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院環境科学研究科(本間研究室)博士課程後期2年の飯…

日本薬学会第145年会 に参加しよう!

3月27日~29日、福岡国際会議場にて 「日本薬学会第145年会」 が開催されま…

TLC分析がもっと楽に、正確に! ~TLC分析がアナログからデジタルに

薄層クロマトグラフィーは分離手法の一つとして、お金をかけず、安価な方法として現在…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー