文書を作成する際、フォントを気にする研究者は多いと思いますが、論文の図には何が最適でしょうか?その答えがChemistry of Materials誌で紹介されていました。[1]
Question: “Which font looks best in a scientific figure?”
Answer: “Arial or Helvetica, always.”
結論からいうと、Author Guidelinesにも書いてある通り、 ArialかHelveticaを用いるべきとのことです。
TimesやTimes New Romanなどserifフォントには文字の端に小さな装飾(serif)がなされている一方(上図は参考文献より)、ArialやHelveticaなどsans-serifフォントには名前の通りserifがないため、すっきりとした印象を与えます。特にChem Drawなどで小さなフォントを使わざるを得ない場合にははっきりと差が出る印象です。
学振特別研究員などの申請書は「ヒラギノで書くといい」と聞いたことがあります。これもおそらく図におけるsans-serifフォントの考えと同じです。
ヒラギノ角ゴPro(図・上)がすっきりとした印象を与えるのに対して、MS明朝体(中央)は余計な装飾があり線が細くなるため、小さい文字の場合は読みにくくなります。Macを使っていない!という方には源ノ角ゴシック(Source Han Sans)(下)のような、類似フォントもあるので一度試してみるといいでしょう。
参考文献
- “Which Font Looks Best in a Figure?”, Jillian M. Buriak, Chemistry of Materials 2016, 28, 689–690. DOI: 10.1021/acs.chemmater.6b00306