[スポンサーリンク]

一般的な話題

SciFinder Future Leaders in Chemistry 2015に参加しよう!

[スポンサーリンク]

今年もCASが主催するSciFinder Future Leaders in Chemistryプログラムの参加募集が開始されました。

ケムステの過去記事(こちらこちら)にもあるように、このプログラムではオハイオ州にある大学やCAS等の企業見学に加えACS Fall meeting(@ボストン)に無料で招待され(航空券、宿泊費、学会参加費等はすべてCAS持ち)、さらに賞金として1000$が支給されます。

 

募集要項は

  1. 博士課程の学生(来年度進学予定なら可能?)かポスドクである
  2. 500-1000字のエッセイ(研究にどのようにSciFinderを利用しているか?)
  3. 履歴書
  4. 推薦状

のみです。(日本からの募集期限は4月12日まで

ものすごく簡単に申し込めて、見事選ばれた場合は過去の参加者の感想からも分かるように非常に素晴らしい経験が出来ます。

昨年は稲葉央さん(当時、京都大学)が参加され、前回と同様、化学情報協会による記事では「ケムステの記事がきっかけで応募し参加した!」ということでしたので、是非インタビューを!、ということで色々と参加された感想をお聞きしてみました。

Q1.申し込みの動機は?

博士課程のときにアメリカに短期留学した際に、一緒に研究をしていたポスドクに応募してみたらどうかと勧められたのがきっかけです。彼は一回応募して落ちたそうですが、日本なら応募者も少なそうだし通りやすいんじゃない?と言われました。笑

彼はその後イリノイ大で独立して、今の私のボスになっています。Chem-Stationでも紹介されていたのを見て、面白そうだなと思って応募しました。

 

Q2.これまでの海外(留学、学会発表等)経験は?

上に述べたように、博士課程のときに二ヶ月ほどUC Berkeleyに短期留学していました。そのときは初めての海外渡航だったので色々と大変でしたが、おかげで今回のプログラムは比較的余裕を持って参加できたように思います。

 

Q3.自分が選ばれた決め手に心当たりは?

あまりないのですが、エッセイは何回かネイティブに見てもらって書き直したので、少しは目に留まりやすくなったかもしれません。毎年日本から一人は選ばれているようなので、日本人枠のようなものがあるのではないかと勝手に思っています。2013年プログラム参加者の辻さんもおっしゃっていましたが、気軽に応募してみると意外に通りやすいのかもしれません。

10519759_10201322075213584_3456441099860940671_o

参加者は世界各国から集まります!

Q4.プログラムの良かった点は。

やはり、化学を共通項として世界中の同世代と繋がりを作ることができたのが一番大きかったです。毎日一緒に過ごすことで打ち解け合い、メンバー同士の将来設計や悩みも話し合えるようになりました。彼らとは今でも連絡を取り合っています。

プログラム自体も、適度にレクレーションも挟みつつ、CAS本部や企業の見学、SciFinderに関するグループディスカッション、ACS meetingへの参加などとても充実しています。特に食事、ホテル、移動など全てオーガナイズして頂いたので、予想よりはるかに快適に過ごすことができました。また個人的に、プログラム参加前にイリノイ大の現ボスを訪問したいと無茶なお願いをしたのですが、快諾して頂いて有難く思っています。

Photo Aug 06, 10 08 56 AM

プログラムでは様々なミーティングが行われます。

14991904702_74438924ca_o

レクリエーションも充実!

 

Q5.もう一度参加するなら準備したいこと・ものは?

ちょうど参加前は博士論文の作成に追われていて英語の勉強があまりできなかったので、もう少し英語力(特にリスニング)をつけていけば良かったかもしれません。日本のことを英語で説明できるようになっておくと会話が盛り上がると思います。

FLIC2014_FG_044

空き時間には、研究以外の個人的な話で仲良く!

 

Q6.実際に参加してみて、想像と違っていたこと

参加メンバーと話していて分かったのですが、いくつかの国でSciFinderの使用人数に厳しい制限があったり、実験環境があまり良くなかったりと、改めて日本は恵まれているなと感じました。あとはホテルが予想以上に豪華だったことですかね。スタッフの本気を感じました。笑

 

Q7.「参加しようかな」と思っている方にメッセージをお願いします。

今回のプログラムを通じて、世界中の研究者と触れ合い、濃密な時間を過ごす貴重な体験をさせてもらいました。外国への渡航や英語でのディスカッションを不安に思う方もいるかと思いますが、手厚いサポートをしてもらえますし、意外と何とかなるものです。研究はもちろん、それ以外に関しても視野を広げる大きなチャンスなので、思い切って応募してみることをお勧めします。

最後に、博士論文作成に専念すべき所、このプログラムへの参加を許可して頂いた北川進先生にこの場を借りて御礼申し上げます。

 

申し込みは4月12日まで

いかがでしょうか?参加すると、世界各国から集まった優秀な若手研究者たちと貴重な体験が出来ることは間違いありません!締切までまだ一か月以上あるので今すぐエッセイを書いて応募しましょう!!申込はこちら

最後に、忙しい中インタビューにご協力いただきました稲葉央さんにこの場を借りて御礼申し上げます。

 

 関連動画

 

外部リンク

Ohno

投稿者の記事一覧

博士(理学)。ナノ材料に関心があります。

関連記事

  1. 投票!2015年ノーベル化学賞は誰の手に??
  2. JACSベータ
  3. Spiber株式会社ってどんな会社?
  4. 有機合成化学協会誌10月号:不飽和脂肪酸代謝産物・フタロシアニン…
  5. 化学者のためのエレクトロニクス講座~フォトレジスト編
  6. ケムステイブニングミキサー2025に参加しよう!
  7. SDFって何?~化合物の表記法~
  8. Excelでできる材料開発のためのデータ解析[超入門]-統計の基…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 172番元素までの周期表が提案される
  2. HKUST-1: ベンゼンが囲むケージ状構造体
  3. バイオ医薬 基礎から開発まで
  4. HOW TO 分子シミュレーション―分子動力学法、モンテカルロ法、ブラウン動力学法、散逸粒子動力学法
  5. ポンコツ博士の海外奮闘録XVIII ~博士,WBCを観る~
  6. よくわかる最新元素の基本と仕組み
  7. 海外機関に訪問し、英語講演にチャレンジ!~③ いざ、機関訪問!~
  8. ブルック転位 Brook Rearrangement
  9. 酵素を模倣した鉄錯体触媒による水溶液中でのメタンからメタノールへの選択的な変換を達成!
  10. ドナルド・トゥルーラー Donald G. Truhlar

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

注目情報

最新記事

第57回有機金属若手の会 夏の学校

案内:今年度も、有機金属若手の会夏の学校を2泊3日の合宿形式で開催します。有機金…

高用量ビタミンB12がALSに治療効果を発揮する。しかし流通問題も。

2024年11月20日、エーザイ株式会社は、筋萎縮性側索硬化症用剤「ロゼバラミン…

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

ペロブスカイト太陽電池開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用

持続可能な社会の実現に向けて、太陽電池は太陽光発電における中心的な要素として注目…

有機合成化学協会誌2025年3月号:チェーンウォーキング・カルコゲン結合・有機電解反応・ロタキサン・配位重合

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年3月号がオンラインで公開されています!…

CIPイノベーション共創プログラム「未来の医療を支えるバイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第105春季年会(2025)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「未来の医療…

OIST Science Challenge 2025 に参加しました

2025年3月15日から22日にかけて沖縄科学技術大学院大学 (OIST) にて開催された Scie…

ペーパークラフトで MOFをつくる

第650回のスポットライトリサーチには、化学コミュニケーション賞2024を受賞された、岡山理科大学 …

月岡温泉で硫黄泉の pH の影響について考えてみた 【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい! というわけで、硫黄系温泉を巡る旅の後編です。前回の記事では群馬県草津温泉をご紹…

二酸化マンガンの極小ナノサイズ化で次世代電池や触媒の性能を底上げ!

第649回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院環境科学研究科(本間研究室)博士課程後期2年の飯…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー