前回はChemDrawの紹介から始まり、メニューバーと基本機能について紹介しました。
続いて実際の描画を例に挙げ、機能の使い方を紹介していきたいと思います。Versionの違いによって若干の違いがありますが(筆者のはver. 13です)、お手持ちのChemDrawを開いていろいろ試してみてください。
今回は下の反応スキーム(L-メントールの合成反応)を例に、作図法を解説します。
① ツールパレットにある作画ツールを使い分けて出発原料を描きます。
二重結合を描く場合は、多重結合ツールを使うことでも書けますが、既にある結合をなぞるような感じでも描くことができます。三重結合なら三回繰り返してください。結合の上にマウスオーバーして、数字キーの2・3でもOK。二重結合の配置も微調整可能です。二重結合上でクリックするとその配置(上・中央・下)が変わっていきます。
② 出発原料を選択し、コピー→貼り付けを行います。そして、化合物の間に矢印ツールを使って矢印を描きます。
オブジェクトの選択は2通りの方法、つまり①構造の一部をダブルクリックする ②投げ縄ツールか矩形ツールで構造を囲む ことでできます。複数選択するにはShiftキーを押しながら選択してください。コピー→貼り付けはオブジェクトを選択後、右クリックメニューからcopy→paste を選ぶ、もしくは、ショートカットキーであるCtrl+C→Ctrl+Vを使えばOKです。
③ 反応後の構造に訂正します。
④ 同様の操作を繰り返します。
⑤ 複数の構造をきれいに並べます。
上下のズレを直すには、選択ツールで全体を選択した状態で右クリック→Align→T/B centerを指定すると構造式、矢印の上下のズレが整います。
そして、そのまま選択した状態で右クリック→Distribute→Holizontallyと指定すると、選択した範囲内で横のズレが整い等間隔に並びます。わかりやすいように別例で・・・
⑥ 最後にテキストツールで反応条件を記載します。
普通に書いてしまうとテキストとして扱われてしまうことが多いです。そこで分子式形式に設定し直すべく、全ての文字列を選択し(Shiftを押しながらやると便利)、Text→Style→Formulaを指定して完成です!
いかがでしたか?次回はより複雑な作図を扱っていきたいと思います。
(※本記事は2005年に公開されたものを、現代事情に沿うよう加筆修正したものです)
2005. 2. 13 ホットケーキ メイプル&マーガリン執筆
2015.1.19 cosine 加筆修正