レオです。最近は期末報告会やら、海外の学会で発表やらでなかなか記事を書く機会がありませんでした。発表?もちろんダメダメでした(汗)
そんなこんなでついに卒論や修論の時期ですね。特に学部生にとって卒論は大学4年間の集大成であり非常に大きなイベントです。そしてこの卒論作製が一番苦しい時期でもあります。毎日wordを開き、パソコンとにらめっこしながら文章を書く。そして完成し自信満々で先生や先輩に見せたら、
「何を言っているかわからない。論文ではなく、ただの小説。もう一度やり直し」
って冷たく返され、またパソコンとにらめっこ…おそらくそういう日々を送ると思います。
そこで今回の記事ではそろそろ卒論、修論を書き始める、またはもう書き始めている方々向けにどうやってわかりやすく、そして論理が伝わる文章をかくのか。それについて私が卒論を書くときに参考とした本を二冊簡単ですが紹介したいと思います!
一冊目: 論理が伝わる世界標準の「書く技術」~「パラグラフ・ライティング」入門~
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はじめに紹介する本はこちら、論理が伝わる世界標準の「書く技術」です。
この本の著者倉島保美さんは日本語や英語のライティングや論理的思考法、ディベート、プレゼンテーションなどを指導しており、相手に自分の考えている論理をどうやって伝えるのかを知り尽くした方です。
さて、この本の副題にある「パラグラフ」とは「1つのトピックを説明した文の集まりのことであり、原則として1つの要約文とフクスの補助情報つまり詳しく説明した文で構成します。
このパラグラフを使って文章を書くと伝わりやすく論理的な文章になると著者の倉島さんは言います。
本来この「パラグラフ・ライティング」は学習して初めて習得できるもので欧米では一年以上にわたって勉強するものです。一方日本ではこのようなパラグラフ・ライティングを勉強しないので、このような論理的で伝わる文章は書くことが難しいとのこと。
このパラグラフ・ライティングで報告書やレポートを書かないことで伝えるべき重要なことが伝わらず大事故があった例もあります。
本書によると、「1986年のスペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故でこの事故の前にNASAでは技術上の欠陥を指摘したレポートがエンジニアから提出されていました。しかしそのエンジニアの上司がそのレポートを無視したため事故が起こりました。そのエンジニアの上司は裁判で訴えられましたが、『レポートの書き方が悪かったので、事態の深刻さが把握できなかった』と主張しそれが認められ無罪になりました。レポートの書き方でこのような大きな事故はなかった」と記してあります。
このように報告書やレポートはその文章の書き方次第で重要な出来事を伝えたいが伝わらないといった事態になるのです。
この本については詳しく書いた記事がありますので、興味があるかたはこちらも御覧ください!
二冊目: 知的文章とプレゼンテーション
[amazonjs asin=”B00LMB2S38″ locale=”JP” title=”知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合 (中公新書)”]続いてはこちら、知的文章とプレゼンテーションです。プレゼン資料や論文はもちろん、申請書や企画書を説得力と魅力のあるものに仕上げるとして東大や京大、早稲田大、慶応大の多くの学生に読まれている本です。
この本の著者黒木登志夫さんは40年間にわたって論文執筆と審査に携わってきたがん研究者です。
黒木さんによると、知的文章を書くためには、「簡潔・明解・論理的」といった「知的三原則」に従う必要があるとのこと。
この原則は日本語の文章でも英語の文章でも知的文章を書くためには重要な原則と黒木さんは言います。
また卒論や修論やその要旨といった書類(ドキュメント)のに説得力を持たせるために、「目的とメッセージを明らかにする」「プログラムの目的を知る」「タイトルと要約(アブストラクト)を大事にする」などといった基本的な部分について丁寧に書かれています。
加えてこの本は黒木さんが40年間にわたって携わった審査をする心構えについて、また人を惹きつけるプレゼンテーションのやり方や英語でどのように知的文章を書くのかについてもそれぞれ1章分あり、この一冊で文章の書き方はもちろんプレゼンテーションの方法や審査をする心構えについても学べる一冊です。
おわりに
今回は宣伝(?)記事のようになりました。この時期は卒論や修論に力を注ぐ時です。
おそらくここまで自分の書いた要旨や論文といった文章にケチを付けられ修正される機会はなかなかないと思います。(私も何度も修正しました)
それだけ文章の書き方を学べるまたとないチャンスです。
卒論を書く皆さん、また修論を書く皆さん、もちろんその他の皆さんも是非研究室の先生や後輩のために論理が伝わる文章を書くために、今回紹介した本を読んでみてはいかがでしょうか?
この技術はビジネスでの報告書でも応用できますので是非この本 を見つけたら読んでみてください。
今回紹介した本はこちら
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