[スポンサーリンク]

一般的な話題

元素名を名字にお持ちの方〜

[スポンサーリンク]

 

皆様お盆はどのようにお過ごしでしたでしょうか?
お盆と言えばご先祖様への思いをはせるよい機会ですよね。自分のルーツはどんななんだろうと、ふと気になったりします。
そうすると、自分の名字が重要になってきますので、一族の名字の由来とか調べたりしたことも一度はおありでしょう。
言わずと知れた日本で一番多い名字は“佐藤”さんでおよそ2000万人いらっしゃるそうです。お隣韓国で一番多い名字は“金”さんで900万人以上いるそうです。
えーとケムステでなんで名字の話題かとお思いでしょうが、”金”さんからインスピレーションを受けまして、化学に関係がある名字がどれくらいあるかを今回調査してみましたので、ご紹介していきましょう。

 

韓国での”金”さんは圧倒的多数ですが、国内ではどうでしょうか?

1,  (読み) かね、かな、かにい、かぬち、きん、こん、こがね、じん
全国人数: 約17,200人

朝鮮から帰化された方も多いと思いますので、比較的たくさんいらっしゃるようですね。”キム”ではなく色々な読み方があるようです。朝鮮とは無関係で、金山関係に従事していたご先祖様をお持ちなのかもしれません。

金とくればお次は、

2, (読み) ぎん、しろがね
全国人数: 約70人
3, (読み) あかがね、どう
全国人数: 約200人

銀、銅さんもいらっしゃるそうです。特に“銀”さんは全国で70人と大変珍しい名字となっています。“銅”さんの方は福井県には結構いらっしゃるそうです。

さて、金銀銅と来ましたので、調子に乗って周期表で片っ端から漢字の元素の名字をお持ちの方がいるかどうか調べてみましたが、意外と(?)ヒットしませんでした。

4,硫黄 (読み)いおう
全国人数: 約20人
5, (読み) くろがね、てつ
全国人数: 約850人
6,白金 (読み) しらかね、しろかね、しろがね、しらがね
全国人数: 800人
7, (読み) なまり
全国人数: 約60人

以上4種の元素名を名字としてお持ちの方がいらっしゃるようです。“硫黄”さんや“鉛”さんはかなりレアーです。“鉄”さんは茨城県、“白金”さんは岡山県に比較的多くいらっしゃるとか。白金なんて地名もあるくらいなのでもっといてもいいかと思いましたが意外と少ないですね。
金属で漢字なのは他に亜鉛水銀がありますが、いずれもいらっしゃらないようです。

これだけだと悔しいので、元素名から“素”を除いた漢字ではどうかと思いまして調べましたところ、

8, (読み) みず,すい
全国人数: 約600人
9, (読み)すみ
全国人数: 約300人
10, (読み) しお、えん
全国人数: 約1,100人
11, (読み) よく
全国人数: 約10人

との結果でした。“水”さんは石川県金沢氏に地名としても存在し、島根県に多くお住みだとか。“炭”さんは和歌山や石川に、“塩”さんは鳥取、福島、兵庫などに比較的いらっしゃるそうですが、“沃”さんはかなりレアーとなっております。

以上が私の周期表と名字に関する夏休みの調査結果です。面白い結果が得られたような、そうでもないような・・・“硫黄”さんがいらっしゃるという発見をしたときは興奮したもんです。
まあともかくこれを機会に皆さんもご自身の名字に関して調べてみてはいかがでしょうか?

今回の調査では、名字由来net様を使用させていただきました。データは全てそこからの引用となっております。数字の正確さなどに関してはあくまで簡易的な調査ですのでご容赦くださいませ。

最後におまけですが、日本で一番多い”佐藤”さんには別の漢字の方がいらっしゃいまして、

12,砂糖 (読み) さとう
全国人数: 約40人

宮崎や鹿児島などに少数いらっしゃるそうです。
他にも物質名や化学に関する名字などをご存じでしたら、差し支え無い範囲でぜひReTweetしてくださいませ。お待ちしております!

関連書籍

[amazonjs asin=”4528013452″ locale=”JP” title=”純正姓名判断開運術入門”][amazonjs asin=”4408109762″ locale=”JP” title=”日本人なら知っておきたい 名前の由来、名付けのいわれ (じっぴコンパクト新書)”][amazonjs asin=”4807907557″ locale=”JP” title=”化合物命名法: IUPAC勧告に準拠”]
Avatar photo

ペリプラノン

投稿者の記事一覧

有機合成化学が専門。主に天然物化学、ケミカルバイオロジーについて書いていきたいと思います。

関連記事

  1. コロナウイルスが免疫システムから逃れる方法(2)
  2. 【9月開催】 【第二期 マツモトファインケミカル技術セミナー開催…
  3. キノコから見いだされた新規生物活性物質「ヒトヨポディンA」
  4. ビニグロールの全合成
  5. 塗る、刷る、printable!進化するナノインクと先端デバイス…
  6. comparing with (to)の使い方
  7. アルキルラジカルをトリフルオロメチル化する銅錯体
  8. 二重芳香族性を示す化合物の合成に成功!

注目情報

ピックアップ記事

  1. 生きたカタツムリで発電
  2. 積水化学、工業用接着剤で米最大手と提携
  3. 室温で二酸化炭素をメタノールへ変換できる触媒の創製
  4. 金属内包フラーレンを使った分子レーダーの創製
  5. Christoph A. Schalley
  6. 研究室でDIY!~エバポ用真空制御装置をつくろう~ ⑤ 最終回
  7. 鋳型合成 Templated Synthesis
  8. エキノコックスにかかわる化学物質について
  9. 第133回―「遺伝暗号リプログラミングと翻訳後修飾の研究」Jason Chin教授
  10. スケールアップで失敗しないために 反応前の注意点

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2014年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

新発想の分子モーター ―分子機械の新たなパラダイム―

第646回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機反応論研究室 助教の …

大人気の超純水製造装置を組み立ててみた

化学・生物系の研究室に欠かせない超純水装置。その中でも最も知名度が高いのは、やはりメルクの Mill…

Carl Boschの人生 その11

Tshozoです。間が空きましたが前回の続きです。時系列が前後しますが窒素固定の開発を始めたころ、B…

PythonとChatGPTを活用するスペクトル解析実践ガイド

概要ケモメトリクスと機械学習によるスペクトル解析を、Pythonの使い方と数学の基礎から実践…

一塩基違いの DNA の迅速な単離: 対照実験がどのように Nature への出版につながったか

第645回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科相田研究室の龚浩 (Gong Hao…

アキラル色素分子にキラル光学特性を付与するミセルを開発

第644回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 総合研究院 応用化学系 化学生命科学研究所 吉沢…

有機合成化学協会誌2025年2月号:C–H結合変換反応・脱炭酸・ベンゾジアゼピン系医薬品・ベンザイン・超分子ポリマー

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年2月号がオンライン公開されています。…

草津温泉の強酸性硫黄泉で痺れてきました【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい!  というわけで、硫黄系の温泉であり、日本でも最大の自然温泉湧出量を誇る草津温泉…

ディストニックラジカルによる多様なアンモニウム塩の合成法

第643回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の木之下 拓海(きのした …

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP