[スポンサーリンク]

一般的な話題

SciFinder Future Leaders in Chemistry参加のススメ

[スポンサーリンク]

 

みなさま、SciFinder Future Leaders in Chemistry プログラムはご存知でしょうか?

簡単にいえば、

 

見事参加者に選ばれれば夏休みにお小遣い1000ドルもらえて無料でアメリカにいけて、なおかつACS meeting(アメリカ化学会年会)に参加できてしまう! という素晴らしいプログラムです。 

 

現在2014年夏の参加者を募集しており、参加の条件はこれだけ!

1. 博士課程在学中(進学希望でもOK?)、もしくは博士研究員の方

2. エッセイをかく(英語:研究にどのようにSciFinderを活用しているか)

3. 履歴書をかく

4. 教員の推薦書をもらう

めちゃめちゃ簡単ですよね。

以前この化学者のつぶやきにおいて、このプログラムを紹介させていただきました。上記写真の辻伸弥さん(京都大学大学院修士課程2年薬品分子化学分野)は、幸運にも昨年の参加者として選ばれ、このプログラムを満喫してきたようです。プログラムのインタビュー記事に「Chem-Stationのブログ」をみて申し込みました!と記載がありましたので、読者様にぜひインタビューを!と思い立ち、急遽辻さんに独占インタビューを試みました。 (別途、化学情報協会によるインタビュー記事はこちらをどうぞ)

Q1. これまでの海外渡航経験は?

 旅行では何度かありますが、こういったプログラムや留学の経験はもちろん、海外に一人で渡航するのも「初めて」だったので、なかなか緊張しました。ちなみにプログラムからの帰りには大型の台風が東京を直撃したためシカゴで数時間待たされ、成田から伊丹行きの飛行機は欠航になり、新幹線も大幅に遅延して、、といった貴重(?)な経験も出来ました。笑

2015-02-14_18-41-58

Q2. 正直、どうして選ばれたと思いますか?

どうでしょう…エッセイ、推薦状、CVの どれも重要だとは思うのですが、正直に言えば国籍と専門も大きいのではないかなぁ、とも思います。特に日本などの非英語圏は応募者が少ないイメージがあるので、とりあえず応募してみたら案外通るのかもしれません。必要書類も少なく、エッセイもそれほど長くないので 気軽に応募してみると良いと思います。あとはTOEFLやIELTSのスコアがあるならCVに書くと良いとも思います。

Q3. もう一度いくなら準備したいこと・ものはありますか?

プログラムの最初の方に各自の研究のプレゼンテーションがあったのですが、化学系院生 と言っても本当に様々な分野の人達で構成されたプログラムだったので、もう少し一般向けのスライドを作ったほうが良かったのかな、と 感じました。

あとはもう一度行くとしてもどこまで準備できる かは分かりませんが、英語力はあればあるだけ良いと思いました。

2015-02-14_18-41-26

Q4. プログラムの良かった点、改善して欲しい点、追加したほうが良い点

 全体的に、こちらが恐縮してしまうくらいに良い扱いでした。飛行機、ホテルの手配から学会参加手続きまで全て任せっきりでしたし、プログラムの内容も学会参加や企業見学以外にレクレーションも多く、非常に充実した8日間を過ごすことが出来ました。勿論ACS Meetingのような大きな学会を自由に聞いて回ることが出来たのは非常に有意義でしたし、CAS社内の見学も非常に興味深かったです。そして何より、他の参加者やCASスタッフの方々は本当に良い人ばかりでした。そのため、不満な点としてはアメリカのご飯があまり美味しくない、緑茶が甘かった、くらいしか思い浮かばないです。

2015-02-14_18-40-28

Q5. 今後の研究生活や将来の夢を語ってください

今後は進学する予定です。将来的にはアカデミックに行ければ良いな、と今は考えていま す。そのうち何か大きなことをやりたいとは思いますが、とりあえず今は地に足をつけてコツコツと研究を進めていきたいです。

2015-02-14_18-39-33

Q6. 最後にブログ「化学者のつぶやき」をみて知ったということですが、 どのように普段利用していますか?

ケムステーションの公式Twitterアカウント(@chemstation)をフォローしているので、そこから「化学者のつぶやき」など、色々な記事をよく読ませて頂いています。あとは反応のデータベースも、Googleで反応名を検索すると大抵上位に出てくるのでよく閲覧しています。Chem-Stationのような非常に優れた専門的なサイトに母国語でアクセスできる辺りに日本の化学の強さを感じます

 

Chem is tryですよ!

というわけで、大変魅力を感じるプログラムではないでしょうか。面倒くさいなと思ったらはじまらない。とにかく申し込んでみましょう!ケムステで紹介されるという特典もあります(もちろん任意です)。

なお、一番重要なことを1点。

締切は 2014年3月30日までです。おはやめに!詳細はこちら

最後に、修士論文の忙しいところインタビューにご協力いただきました辻信弥さんにこの場を借りて御礼申し上げます。

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 国内最大級の研究者向けDeepTech Company Crea…
  2. 治療薬誕生なるか?ジカウイルスのアロステリック阻害剤開発
  3. 次世代の放射光施設で何が出来るでしょうか?
  4. 第44回ケムステVシンポ「未来を切り拓く半導体材料科学の最前線」…
  5. マテリアルズ・インフォマティクスの基礎
  6. ケージ内で反応を進行させる超分子不斉触媒
  7. CV測定器を使ってみた
  8. カルベンがアシストする芳香環の開環反応

注目情報

ピックアップ記事

  1. 図に最適なフォントは何か?
  2. ODOOSをリニューアル!
  3. 石油・化学プラントのスマート保安推進に向けて官民アクションプランを策定
  4. 光学分割 / optical resolution
  5. メソリティック開裂 mesolytic cleavage
  6. 有機合成化学協会誌2022年9月号:π-アリルパラジウム・ポリエンマクロラクタム・Sirtuin蛍光プローブ・安定ラジカルカチオン・金属-硫黄クラスター
  7. ペンタシクロアナモキシ酸 pentacycloanamoxic acid
  8. 第3回慶應有機合成化学若手シンポジウム
  9. ヘキサン (hexane)
  10. グレッグ・バーダイン Gregory L. Verdine

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2014年2月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  

注目情報

最新記事

植物繊維を叩いてアンモニアをつくろう ~メカノケミカル窒素固定新合成法~

Tshozoです。今回また興味深い、農業や資源問題の解決の突破口になり得る窒素固定方法がNatu…

自己実現を模索した50代のキャリア選択。「やりたいこと」が年収を上回った瞬間

50歳前後は、会社員にとってキャリアの大きな節目となります。定年までの道筋を見据えて、現職に留まるべ…

イグノーベル賞2024振り返り

ノーベル賞も発表されており、イグノーベル賞の紹介は今更かもしれませんが紹介記事を作成しました。 …

亜鉛–ヒドリド種を持つ金属–有機構造体による高温での二酸化炭素回収

亜鉛–ヒドリド部位を持つ金属–有機構造体 (metal–organic frameworks; MO…

求人は増えているのになぜ?「転職先が決まらない人」に共通する行動パターンとは?

転職市場が活発に動いている中でも、なかなか転職先が決まらない人がいるのはなぜでしょう…

三脚型トリプチセン超分子足場を用いて一重項分裂を促進する配置へとペンタセンクロモフォアを集合化させることに成功

第634回のスポットライトリサーチは、 東京科学大学 物質理工学院(福島研究室)博士課程後期3年の福…

2024年の化学企業グローバル・トップ50

グローバル・トップ50をケムステニュースで取り上げるのは定番になっておりましたが、今年は忙しくて発表…

早稲田大学各務記念材料技術研究所「材研オープンセミナー」

早稲田大学各務記念材料技術研究所(以下材研)では、12月13日(金)に材研オープンセミナーを実施しま…

カーボンナノベルトを結晶溶媒で一直線に整列! – 超分子2層カーボンナノチューブの新しいボトムアップ合成へ –

第633回のスポットライトリサーチは、名古屋大学理学研究科有機化学グループで行われた成果で、井本 大…

第67回「1分子レベルの酵素活性を網羅的に解析し,疾患と関わる異常を見つける」小松徹 准教授

第67回目の研究者インタビューです! 今回は第49回ケムステVシンポ「触媒との掛け算で拡張・多様化す…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP