[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

MRS Fall Meeting 2012に来ています

[スポンサーリンク]

 

11月25日から30日にかけて行われている、 MRS (Material Research Society)Fall Meeting 2012に今、参加しています。

マテリアルの学会ということで化学の分野からも多く参加している印象です。

また参加者に日本人も多く、会場にも多く見かけました。今回はそのMRS Fall Meeting 2012 Fallの中間報告をさせて頂きます。

場所、立地

場所はボストンのシェラトンホテルと、Hynesコンベンション・センターで約65000人のプレゼンターが発表します。近くにはMITやHavardなどの大学があり電車で見学に行く事ができます。(また会場はGangnam Styleで有名になったPSYの出身校であるBarklee music schoolの隣であります。)

ボストンのおしゃれな町並みが堪能でき、また会場も非常に豪華な学会なので、環境的にはこれ以上ないほどモチベーションが上がる学会であります。

hynes_exterior_2

会場であるボストンのSheraton HotelとHynes Convention Center

 

発表会

研究の発表は口頭発表とポスター発表の2種類があります。

また研究のジャンルは「エネルギー関係」、「バッテリー関係」、「ナノテクノロジー」、「バイオテクノロジー」、「光学材料」、「金属材料」など全53種類にわかれています。

発表数も会場数も多いため、事前に計画をしていかないと、面白そうなものばかりで目移りがするというのが気をつけないといけないポイントかも知れません。

 

また学術的なセッションだけではなく、「Communicating Social Relevancy in Material Science and Engineering Education(材料分野での教育における社会とのつながり)」や「The business of Nanotechnology(ナノテクノロジーのビジネス)」など、産学問わず幅広くカバーされていることがこの学会の特徴だと思います。

 

 

企業の参加

またこの学会には250以上の企業が参加して、展示会を行います。日本の企業も多いです。

250もの企業があつまると、それはさながら国際見本市。マテリアルという製品に近い学会であることもあり、企業の参加が多いのも非常に楽しい学会です。

 

最後に

化学という分野があやふやになっていて、全ての分野が融合してきている昨今、このように分野を超えて包括するような学会はこれから分野として白熱するのだろうと思いました。

学会によっては分野が違うと興味がなくなるようなことがある中、「マテリアル」という各々の学術分野とはまた1つ抽象度が上がった視点で物事を考えられる学会は、他の人の研究を重視できるようになるし、これから重要になっていく気がします。
とりあえず、ボストンの町並みは綺麗ですし、世界最高学府でありMIT, Harvardも近く、少し寒いのが難点ではあるのですが、参加されるを考えているにはぜひオススメの学会です。

 

関連リンク

 

やすたか

投稿者の記事一覧

米国で博士課程学生

関連記事

  1. 第4回鈴木章賞授賞式&第8回ICReDD国際シンポジウム開催のお…
  2. 掟破り酵素の仕組みを解く
  3. ゴキブリをバイオ燃料電池、そしてセンサーに
  4. 二酸化塩素と光でプラスチック表面を機能化
  5. タミフルの新規合成法・その2
  6. 細胞同士の相互作用を1細胞解析するための光反応性表面を開発
  7. 2018年3月2日:ケムステ主催「化学系学生対象 企業合同説明会…
  8. とある水銀化合物のはなし チメロサールとは

注目情報

ピックアップ記事

  1. トイレから学ぶ超撥水と超親水
  2. 【速報】ノーベル化学賞2014ー超解像顕微鏡の開発
  3. ボールマン・ラーツ ピリジン合成 Bohlmann-Rahtz Pyridine Synthesis
  4. 水素化ホウ素ナトリウムを使う超小型燃料電池を開発
  5. GoogleがVRラボを提供 / VRで化学の得点を競うシミュレーションゲーム
  6. この輪っか状の分子パないの!
  7. 実用的なリチウム空気電池の サイクル寿命を決定する主要因を特定
  8. エシュバイラー・クラーク反応 Eschweiler-Clarke Reaction
  9. 宇宙なう:結晶生成サービス「Kirara」を利用してみた
  10. 超合金粉末の製造方法の改善に機械学習が試行される

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2012年11月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

注目情報

最新記事

有機合成化学協会誌2024年12月号:パラジウム-ヒドロキシ基含有ホスフィン触媒・元素多様化・縮環型天然物・求電子的シアノ化・オリゴペプチド合成

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年12月号がオンライン公開されています。…

「MI×データ科学」コース ~データ科学・AI・量子技術を利用した材料研究の新潮流~

 開講期間 2025年1月8日(水)、9日(木)、15日(水)、16日(木) 計4日間申込みはこ…

余裕でドラフトに収まるビュッヒ史上最小 ロータリーエバポレーターR-80シリーズ

高性能のロータリーエバポレーターで、効率良く研究を進めたい。けれど設置スペースに限りがあり購入を諦め…

有機ホウ素化合物の「安定性」と「反応性」を両立した新しい鈴木–宮浦クロスカップリング反応の開発

第 635 回のスポットライトリサーチは、広島大学大学院・先進理工系科学研究科 博士…

植物繊維を叩いてアンモニアをつくろう ~メカノケミカル窒素固定新合成法~

Tshozoです。今回また興味深い、農業や資源問題の解決の突破口になり得る窒素固定方法がNatu…

自己実現を模索した50代のキャリア選択。「やりたいこと」が年収を上回った瞬間

50歳前後は、会社員にとってキャリアの大きな節目となります。定年までの道筋を見据えて、現職に留まるべ…

イグノーベル賞2024振り返り

ノーベル賞も発表されており、イグノーベル賞の紹介は今更かもしれませんが紹介記事を作成しました。 …

亜鉛–ヒドリド種を持つ金属–有機構造体による高温での二酸化炭素回収

亜鉛–ヒドリド部位を持つ金属–有機構造体 (metal–organic frameworks; MO…

求人は増えているのになぜ?「転職先が決まらない人」に共通する行動パターンとは?

転職市場が活発に動いている中でも、なかなか転職先が決まらない人がいるのはなぜでしょう…

三脚型トリプチセン超分子足場を用いて一重項分裂を促進する配置へとペンタセンクロモフォアを集合化させることに成功

第634回のスポットライトリサーチは、 東京科学大学 物質理工学院(福島研究室)博士課程後期3年の福…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP