最近は、ありとあらゆる研究に関する情報が容易に入手可能になり、研究者に対する研究情報基盤が確立されつつあります。その中で、公的機関が提供する"まじめで正確な"情報源は有用なものがあります。
今回は、公共のデータベースを活用した、研究費申請のアイディア創出の参考、刺激になるひとつの方法を紹介したいと思います。
研究を計画するためには、意図して(もしくはそうでなくとも)自分のバックグラウンドからみた様々なインセンティブにふれることが重要です。人との同じ事を考え、はたまた真似をして実行していたのでは独創的な研究計画を立てることはできず、研究も似たようなものになり、結果的に国民の血税である研究費をいただくことはできないのは明白です。
研究アイディア創出のインセンティブとなる手法は様々です。もちろん関連分野の論文を読んだり、様々な講演を聞いたり、ディスカッションをしたり、自分の研究とはかけ離れた分野に興味を持ってみたり、はたまたひとり妄想してみたり….
「それ」をしていると楽しくなってきたり、反対に苦しんで泣きそうになることも多いでしょう。真剣に新しいもの!と考えれば考えるほどそういう状況に追い込まれる場合も少なくありません。
そんなとき人はどういうふうに書いているのかな?気になりませんか?いやいやそれを参考にするといって盗め!といっているわけではありません。そうではなく、研究計画を立てる上で、ちょっとした"刺激"を得ようというものなのです。
ちょっとした"刺激"とは?そう、まず研究費申請書で最も大事であり、最も効果的である
【タイトル】
に関するものです。
「そんなことはいろいろな組織から聞いて分かっているいるさ、でも、良いのが思いつかないから困っているんだ!」
という声が聞こえてきそうです。
【良文を書けるようになるためには良文をたくさん読め】
とはよく言ったもので、人を惹きつけ、人を動かす一文及び文書を作成するためには、やはり見本になるものをどんどん読み吸収していくほかありません。最近では大学が学内で研究費を得た申請書を学内限定で公開しているところも多いようですが、それだけでは身近の人の申請書をと読むといっても数が知れていますね。
その通りでして、現実問題として申請書に関してはたくさん読むことは思うようにいきません。
そこでお困りの方は、まずは、
にアクセスしてみてください。
そして、思ったキーワード、もしくは、著名な研究者の名前などで検索!実は自分と関係無い分野を研究されている研究者を調べたほうがほうが良い"刺激"が転がっているかもしれません。例えば、といいたいところなのですが、ちょっと気が引けるのでここでは例示しませんが、
「うまい!」
というのがいくつか見つかったのではないかと思います。それでもタイトルだけでは申請書が通るわけ無いだろう、という方もいらっしゃると思います。それでも、タイトルによって申請書が意外にも締まるものなのです。うまいタイトルが思いつくと、今度は中身を締め直そうという気にもなりますし・・・。ただし、注意したいのはタイトルもその人の著作物の一部と考えられますので、そのまま使うことは倫理上お勧めできません。あくまでも「アイディア創出のためのインセンティブ」「良文から学ぶ」という観点で一度覗いてみてはいかがでしょうか。研究費申請に関わらずオススメです。特に異なるバックグラウンドの方が書いたタイトルは結構参考になりますよ。
是非お試しあれ!