先日、光学活性化合物シンポジウムに参加しました。今年で第21回目であり、参加費無料ですので、初めて本シンポジウムの名前を聞いた方も次回こそ参加しましょう。毎年、本シンポジウムでは、Yamada-Koga Prizeの受賞式と、受賞講演、その他に招待講演があります。
今年のYamada-Koga Prize 受賞者はProf. Andreas Pfaltz (Univ. of Basel)で、他にProf. Phil Baran (The Scripps Research Institute)、Dr. Katsuya Tagami (Eisai Co., Ltd.)、Prof. Teck Peng Loh (Nanyang Technological Univ.)らの講演会がありました。今回のシンポジウムは立ち見が出る程、大盛況でした。
講演会の後には発表会場でミキサーがあり、先生方とお話できるチャンスです。ところで学会の懇親会というと、学生など入れない固いイメージを持つと思いますが、本シンポジウムは、そこまで規模が大きくないので、気軽に懇親会、その後の二次会に参加できます。留学を希望している人などは、こんな機会にラボ事情を尋ねると良いのでは。
また、各種奨学金獲得、日本学術振興会特別研究員、日本育英会の奨学金免除等に興味があっても、いざ個人で必要書類に全て目を通して応募となると非常に大変です。気軽なミキサーをそんな情報交換の場にしましょう。
私は二次会の時に講演者テーブルに突撃しました。その席にて気さくにも講演したProf. Phil Baran、田上克也博士から話かけて頂き、研究の裏話を聞いてきました。Prof. Phil Baranとは、ラボへの留学と、ケムステの話をしてきました。エーザイの田上克也博士からはHALAVEN開発の秘話を伺い、会社でプロジェクトを立ち上げる時からの道のりを教えて頂きました。生理活性天然物の全合成から医薬品に繋がるという、全合成研究を行っている私にとってエキサイティングな内容でした。