トリフルオロメタンスルホニルアジド(TfN3)に代表されるスルホニルアジド化合物は、一級アミンをアジドへ、活性メチレン化合物をジアゾ化合物へ(レギッツジアゾ転移)変換できる便利な試薬です。
しかしながら、スルホニルアジド化合物の多くは爆発性を有し、できれば使いたくない試薬です。安全なジアゾ供与試薬というのはないのでしょうか。
TfN3などは爆発性を持っており、非常に危険な試薬です。ナスフラスコのスリに付着すると摩擦で爆発するのでスリのない三角フラスコを用いて、もちろん防爆の道具の整った環境のもとで調製します。大量合成の際には使いたくない試薬です。
少し前の論文なのですが、常温保存可能という安全性の高いスルホニルアジド化合物(Imidazole-1-sulfonyl Azide Hydrochloride)が報告されています。
Goddard-Borger, E. D; Stick, R. V. Org. Lett. 2007, 9, 3797.DOI: 10. 1021/ol701581g
作り方は上図に示したように簡単です。反応性もTfN3と ほとんど変わらないようですから、この試薬を試してみてはいかがでしょうか。