未曾有の大地震が日本全体にダメージを与えました。被災された方にはもう一度心よりお見舞い申し上げます。オンラインでもその他でも
募金できますので、幸い難を逃れた方は皆で助け合い、再建のお手伝いができたらよいと思います。化学の方は先日
地震被害報告まとめ(化学クラスタ発)を作成致しましたので、今後の一つの教訓にされると幸いです。こちらでは、まだまだ事例を募集しています。
さて、この影響で都心は計画停電の真っ最中。もちっろん被災地に比べたら何百倍もましですが、まだまだ余談は許さず、研究にも集中できない日々が続いている事と思います。そして、そして、この時期は恒例の学会シーズン。1年に一回の年次集会(年会)が開催される予定でありました。化学も例外ではなく、第91回日本化学会年会が横浜で3月26日予定されていましたが、皆さんご存知のように計画停電中そして、こんな状況ではそれどころではなく、知っている限り始まって以来はじめての中止となりました。
それに伴い、本年世界化学年であるために、ケムステでも付設展示会を応援し、スポンサー様にお願いして様々な読者特典や企画を用意していましたがすべて中止になりました。これまで、ワイリー、シグマアルドリッチ、和光純薬様にご協力いただきましたが、エルゼビア、東京化成工業様にもご助力をいただいたところでした。中止になりましたが、ご協力いただいた企業の皆様、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
なんだか毎年恒例であった年会がなくなりぽっかりと胸に穴があいた気分です。もう一つ、化学会年会で楽しみな事は1年に一回”仲間”に会える事。研究へのへのモチベーションを高く保つ為に、広い意味で同じ分野を研究している研究者コミュニティ間での交流は非常に重要です。長くいればいるほど、多数の仲間ができると思います。今回もダブルブッキングは当たり前、同期会や分野の会が多数開かれる予定でした。また、久々にケムステスタッフによる交流会を開催予定でしていました。海外からの参加もあり、楽しみにしていて、もちろんすでに会場は予約しておりましたがすべてキャンセル。非常に残念ですが、このような状況では楽しむ事はままならないでしょう。
計上していた会費はすべて何らかの形として被災者にお届けできればと思います。
もうひとつ。それ以上に化学コミュニティとして心配なのは東北大化学です。聞いた話によると化学棟はかろうじて建っているのがやっとという状態であるといいます。東北大化学といえば若手から中堅まで卓越した研究者が所属していることでも有名です。もちろん研究どころではないと思いますので、次のステップの話になると思いますが、それぞれの立場、形で支援できたらと思っています。現在スポンサー様にも強くそれをお願いし働きかけているところです。
というわけで、これまで地震のため内容的にふさわしくない通常の記事更新に関してはお休みさせていただいておりましたが、そろそろ再開したいと考えていますので宜しくお願い致します。