[スポンサーリンク]

一般的な話題

ケミストリー四方山話-Part I

[スポンサーリンク]

あまりにも話題が多すぎて1つの記事として紹介している時間も最近有りません。そこで、最近の化学の話題を四方山話として紹介いたします。伊勢や日向の物語となってしまいますがご勘弁を。

現代化学「院試で学ぶ有機化学の基礎」連載開始!

gendaikagaku.png
現代化学にて2011年4月号から「院試で学ぶ有機化学の基礎」というタイトルで連載を開始しました。東京大学大学院薬学研究科の生長幸之助助教との交互連載で院試から面白い問題を選び、それをバックグラウンドにある面白いストーリーと交えて解説いたします。有機化学に興味を持ち、深く背景まで学んで欲しいという趣旨です。いいかげん、最近手が回らなくなって睡眠時間もゼロに近づく一方ですが、化学の面白さを伝えるのは大学教員の本望ですので頑張りたいと思います。ぜひ一読を!

世界中の学生と化学情報について情報交換!

sciFinderacademicex.png
SciFinder の提供元である CAS が世界中の情報検索に興味のある大学院生を対象とした,情報交換プログラムを開催するようです。その名も、
SciFinder Academic Exchange Program (SAEP)
この内容がまた素晴らしい
  1. 皆さんご存知のCASに訪問して、世界中の研究者たちとコミュニケーションできる
  2. 渡航費、すべての諸費、なんと食費までタダ
  3. その後すぐに行われるACSmeetingにも参加できる(これもタダ!)
  4. さらに準備金として1000ドルのお小遣いも
どうやら、参加資格を得るためには化学情報検索の経験や興味ある点について英語でエッセイをまとめなけらばならないようですが、筆者が学生ならば絶対に応募しますね。ACS参加したいですし、こんな好条件はなかなかありません。昔に比べてよいプログラムが走るようになったなあとつくづく思います。締切は4月15日まで!詳細はこちら

震災で被災された研究者のために

 もうひとつScifinderに関する情報ですが、化学情報協会では震災で震災で被災された東北地方の大学でSciFinderを ご利用の方に対して,大学以外からアクセスができるように対応をしているらしいです。
ユーザー ID, パスワードをお持ちの方であれば,学内以外からでもアクセスできるような対応をしていると。東北大学などでは既に行っているらしいです。こんな状況で研究ではない、あっても仕方がないのかもしれません。それはつくづく承知の上ですが、実験が出来ない以上文献検索と次のアイデアを練るのもひとつの方法であると思います。
 ちなみに震災関連で研究者だけにではないですが、化学同人さんが、震災および原発事故関連書籍ページ無料公開を行っています。

えれめんトランプAmazonでも発売予約受付中!

えれめんトランプ
前回紹介したえれめんトランプ
がAmazonにて予約受付を開始しました。実際に手に入れることができるのは発売日である4月5日らしいです。なかなか面白いので興味を持った方はぜひご予約ください。

日本化学会会長選がアツい!

 今年は日本化学会の年会が中止となり、なんだかしっくりこないと思われている方は多いと思います。とはいっても来年度は始まるわけですから、研究者の皆様は忙しくすごされていることと思います。ところで、日本化学会からメールを受け取っている会員はもちろんご存知だと思いますが、現在、次期の日本化学会会長選が行われていますね。これが、なかなか特に有機化学が専門の会員にはアツイ選挙となっております。なぜかというと候補者がすべて有機化学からで、玉尾皓平上村大輔山本嘉則と素晴らしい研究者が候補者であるからです(そんなの会長選だからあたりまえかもしれませんが)。候補者の履歴はこちらでみることができます。
言うまでにもありませんが、玉尾先生は熊田ー玉緒ーCoriiuカップリング玉尾酸化で有名で、今年のノーベル賞の最受賞候補でもあった先生です。
また、上村先生は今年米国で複雑天然物待望の医薬品となったエリブリンのリード化合物であるハリコンドリンBや超天然毒であるパリトキシンの単離者として有名です。来年度から現在の慶応大学から神奈川大学へ移動します。
山本先生も卓越した反応開発者であり現在大学の副学長など様々な役職を兼任して東北大学を引っ張っています。
予想としては、人望があり、今年で研究室を閉める玉尾先生が有望ですが、大器である上村先生、研究者としてだけでなく人を引き付ける能力もある山本先生も捨て切れませんね。どうなるかこうご期待!そして、選挙投票資格のある方はぜひ投票を!締切は4月10日です
Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 超分子化学と機能性材料に関する国際シンポジウム2016
  2. 科学を魅せるーサイエンスビジュアリゼーションー比留川治子さん
  3. マイルの寄付:東北地方太平洋沖地震
  4. BASFとはどんな会社?-2
  5. たったひとつのたんぱく質分子のリン酸化を検出する新手法を開発
  6. 日本入国プロトコル(2022年6月末現在)
  7. 【マイクロ波化学(株) 石油化学/プラスチック業界向けウェビナー…
  8. 機能性ナノマテリアル シクロデキストリンの科学ーChemical…

注目情報

ピックアップ記事

  1. ジョン・フレシェ Jean M. J. Frechet
  2. 電気化学的HFIPエーテル形成を経る脱水素クロスカップリング反応
  3. マテリアルズ・インフォマティクスにおける回帰手法の基礎
  4. “クモの糸”が「ザ・ノース・フェイス」のジャケットになった
  5. <理研研究員>「論文3本」の実験データ改ざん
  6. TQ: TriQuinoline
  7. 有機合成化学協会誌2022年1月号:無保護ケチミン・高周期典型金属・フラビン触媒・機能性ペプチド・人工核酸・脂質様材料
  8. 2007年度ノーベル医学・生理学賞決定!
  9. モリブデンのチカラでニトロ化合物から二級アミンをつくる
  10. 含ケイ素四員環 -その1-

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年3月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

注目情報

最新記事

ヤーン·テラー効果 Jahn–Teller effects

縮退した電子状態にある非線形の分子は通常不安定で、分子の対称性を落とすことで縮退を解いた構造が安定で…

鉄、助けてっ(Fe)!アルデヒドのエナンチオ選択的α-アミド化

鉄とキラルなエナミンの協働触媒を用いたアルデヒドのエナンチオ選択的α-アミド化が開発された。可視光照…

4種のエステルが密集したテルペノイド:ユーフォルビアロイドAの世界初の全合成

第637回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院薬学系研究科・天然物合成化学教室(井上将行教授主…

そこのB2N3、不対電子いらない?

ヘテロ原子のみから成る環(完全ヘテロ原子環)のπ非局在型ラジカル種の合成が達成された。ジボラトリアゾ…

経済産業省ってどんなところ? ~製造産業局・素材産業課・革新素材室における研究開発専門職について~

我が国の化学産業を維持・発展させていくためには、様々なルール作りや投資配分を行政レベルから考え、実施…

第51回ケムステVシンポ「光化学最前線2025」を開催します!

こんにちは、Spectol21です! 年末ですが、来年2025年二発目のケムステVシンポ、その名…

ケムステV年末ライブ2024を開催します!

2024年も残り一週間を切りました! 年末といえば、そう、ケムステV年末ライブ2024!! …

世界初の金属反応剤の単離!高いE選択性を示すWeinrebアミド型Horner–Wadsworth–Emmons反応の開発

第636回のスポットライトリサーチは、東京理科大学 理学部第一部(椎名研究室)の村田貴嗣 助教と博士…

2024 CAS Future Leaders Program 参加者インタビュー ~世界中の同世代の化学者たちとかけがえのない繋がりを作りたいと思いませんか?~

CAS Future Leaders プログラムとは、アメリカ化学会 (the American C…

第50回Vシンポ「生物活性分子をデザインする潜在空間分子設計」を開催します!

第50回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!2020年コロナウイルスパンデミッ…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP