[スポンサーリンク]

一般的な話題

【速報】2010年ノーベル生理医学賞決定ーケンブリッジ大のエドワード氏

[スポンサーリンク]

testtubebaby.png

スウェーデンのカロリンスカ研究所は4日、2010年のノーベル生理学医学賞をケンブリッジ大学のロバート・G・エドワード名誉教授に授与すると発表した。授賞理由は「体外受精技術の開発」。授賞式は12月10日にスウェーデンのストックホルムで開く。賞金は1000万クローナ(約1億2400万円)(引用:読売新聞)。

残念ながら山中教授は受賞ならず。試験管ベイビーの生みの親でした。1978年の7月25日イギリスのマンチェスター市郊外のオールダム総合病院。世界ではじめての体外受精がここで行われました。
その記念すべき子供の名は、ルイーズ(女児, 2600g)。母はブリストル市のレズリー・ブラウン(32)で9年前に国鉄職員のギルバート(38)と結婚したが妊娠不可能と言われ、体外受精を行いました。
それを行ったのが、ケンブリッジ大学教授ロバート・エドワードと婦人科医パトリック・ステプトー(故人)でした。

ロバート・エドワード教授は1969年に体外受精(In vitro fertilisation:IVF)の方法を確立、その約10年後に実現に至った訳です。当時はあまりにもインパクトが有りすぎて多くのところでスクープされ、生命倫理の点において問題視されたこともありました。

 そういう点でこのようなテーマは生命倫理に関わる事なので受賞はないと思っていました。しかし、これまで累計400万人以上が体外受精によって誕生していることをみると、不妊治療を受けている夫婦にとっては非常に重要であった事は間違いないと思うのですが。

これらの胚細胞研究がES細胞やIPS細胞研究に繋がっていくと考えられるので、京大や山中教授のIPS細胞が受賞するならば、その前の技術が先ということではないでしょうか。

それよりも今回のノーベル賞のウェブキャストによる生中継、大変効果的であったと思います。画質も非常によく、つい3分前からパソコンの前で見入ってしまいました。むしろはじめてノーベル賞発表の中継を見る事ができました。明日の物理学賞、このサイトの訪問者にとって本番の明後日の化学賞も同じく中継するのでそれぞれの分野の人は、1年に一度のイベントですのでぜひご覧になってください。
とりあえずおめでとうございます!

  • 関連リンク
生命倫理のキーワード
体外受精、研究と応用
Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 物凄く狭い場所での化学
  2. はしか流行?
  3. 【追悼企画】化学と生物で活躍できる化学者ーCarlos Barb…
  4. 「夢・化学-21」 夏休み子ども化学実験ショー
  5. 開催間近!ケムステも出るサイエンスアゴラ2013
  6. 【マイクロ波化学(株) 石油化学/プラスチック業界向けウェビナー…
  7. 気になるあの会社~東京エレクトロン~
  8. ポンコツ博士の海外奮闘録⑨ 〜博士,Yosemiteに行く〜

注目情報

ピックアップ記事

  1. とある化学者の海外研究生活:スイス留学編
  2. ウォルフ転位 Wolff Rearrangement
  3. 化学大手2014年4–9月期決算:概して増収増益
  4. ゴム状硫黄は何色?
  5. 有機合成化学協会誌2019年2月号:触媒的脱水素化・官能性第三級アルキル基導入・コンプラナジン・アライン化学・糖鎖クラスター・サリチルアルデヒド型イネいもち病菌毒素
  6. Handbook of Reagents for Organic Synthesis: Reagents for Heteroarene Functionalization
  7. Biotage Selekt のバリュープライス版 Enkel を試してみた
  8. 化学者だって数学するっつーの! :定常状態と変数分離
  9. 香料化学 – におい分子が作るかおりの世界
  10. 湘南ヘルスイノベーションパークがケムステVプレミアレクチャーに協賛しました

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2010年10月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

大人気の超純水製造装置を組み立ててみた

化学・生物系の研究室に欠かせない超純水装置。その中でも最も知名度が高いのは、やはりメルクの Mill…

Carl Boschの人生 その11

Tshozoです。間が空きましたが前回の続きです。時系列が前後しますが窒素固定の開発を始めたころ、B…

PythonとChatGPTを活用するスペクトル解析実践ガイド

概要ケモメトリクスと機械学習によるスペクトル解析を、Pythonの使い方と数学の基礎から実践…

一塩基違いの DNA の迅速な単離: 対照実験がどのように Nature への出版につながったか

第645回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科相田研究室の龚浩 (Gong Hao…

アキラル色素分子にキラル光学特性を付与するミセルを開発

第644回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 総合研究院 応用化学系 化学生命科学研究所 吉沢…

有機合成化学協会誌2025年2月号:C–H結合変換反応・脱炭酸・ベンゾジアゼピン系医薬品・ベンザイン・超分子ポリマー

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年2月号がオンライン公開されています。…

草津温泉の強酸性硫黄泉で痺れてきました【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい!  というわけで、硫黄系の温泉であり、日本でも最大の自然温泉湧出量を誇る草津温泉…

ディストニックラジカルによる多様なアンモニウム塩の合成法

第643回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の木之下 拓海(きのした …

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー