実験で困ったときにインターネットを活用する人も多いかと思います。例えばシリカゲルカラムにおける溶媒の選択で、メタノールの使用に関して調べてみますと、メタノールを使うとシリカゲルが溶けるという話があります。溶けているのはシリカゲルではなく無機塩だという話もあります。一体どちらなのでしょうか?また、こんなときはどうするべきでしょうか?
まず、シリカゲルがメタノール溶けるかどうかに関して結論から言ってしまいますと、”シリカゲル”はメタノールに溶けることがあります。→シリカゲル溶解の正体
これはモノによるようですが。例えば筆者の研究室で使用している関東化学の球状シリカゲル・中性ではメタノール100 %で使用しても問題なく分離出来るようですが、酸性の球状シリカでは溶解することがあるようです。もしシリカが溶けて混入してしまった場合の対処方法としては、エバポレータなどで溶媒を留去した後に、目的物のみが溶ける溶媒に溶解させて濾過することで取り除けます。また、モノによっては無機塩が出てくるということもありますが、こちらは目的物をチャージする前に溶離液を十分に流しておけば問題ありません。