化学構造式描画ソフトといえばChemDrawが有名ですが、値が張るので個人で購入するのは少し難しいところです。今回紹介するACD/ChemSketch Freeware 12.0は個人での利用が無償で行える化学構造式描画ソフトです。製品版にも劣らない様々な機能がついています。
まずダウンロードとインストールについて、ChemSketch Freewareのダウンロードは次の手順で行えます。
(1) ACD/Labsのサイト(http://www.acdlabs.com/)から上部のバーの downloads をクリック
(2) 移動先のFREEWARE*の表の一番上にある「ACD/ChemSketch Freeware 」をクリックすると記入フォームが表示されます。ここで氏名, メールアドレスが必要になります。
表示されたフォームに必要事項を記入するとダウンロードページに移動します。ダウンロードは 「Download & Installation Instructions」の下のリンクより行います。
ダウンロードはexe形式(chemsk12.exe), zip形式(chemsk12.zip),分割から選べますが、今回はexe形式のchemsk12.exeをダウンロードしたとします。
それではダウンロードしたChemSketch Freewareのインストールを行います。
exe形式を実行するとセットアップ画面が表示されます。セットアップは次の7つの構成になっています。
(1)最初のnextボタンを押すとファイルの解凍が始まり、(2)利用規約が表示されます。
(2)利用規約:読んで同意して次に進みます。
(3)~(5)はインストールの構成関係について、chemsketchを使うぶんには特に変更は必要ないです。
(3)インストールの構成:インストールするソフトとインストール先を決めます。
(4)スタートメニューのフォルダの作成
(5)追加オプションの選択
(6)確認画面。問題がなければInstallでインストールが開始されます。
(7)インストール終了画面。Finishでインストールが終了します。
これでインストールが終了です。終了したらchemsketchを起動してみましょう。
起動してみると、ChemSketchには上左右にアイコンがあることが分かります。
構造式を作成するのには主に左右のアイコンを利用して行います。まず左側の「C」のアイコンをクリックして白地をクリックすると上の図の(1)のメタンが表示されます。このようにほしいものをクリックして白地に表示させます。元素同士を結合させたい場合マウスを元素の上に持って行きマウスの左ボタンを押したままもう一方の元素のところまでマウスを持って行くと(1)のメタノールのように表示されます。この結合の数を変更したい場合、結合を表す線をクリックすると結合数が変化します。
このようにして目的の構造を描きます。最後にIUPAC名を表示させるには上の右端のアイコンをクリックして
名前を表示したい構造をドラッグし最上部のInCHlの左隣のアイコンをクリックすると表示できます。
(2)のような実験装置やテンプレートを利用したい場合は「F5」キーまたはメニューの”template” → template windowで表示されたウィンドウからほしいものを選びます。実験器具の場合はLab Kit、表示した図は移動、回転やサイズ変更などができるので、組み合わせると実験装置図も作れます。
使ってみた感覚としては、テンプレートがありそれを編集することで欲しい構造式や実験図が簡単に作製できます。さらに使い込むと細かな変更ができるところが魅力的です。最初のうちはテンプレートを使って簡単な蒸留装置や構造式を描け、使い込むでくるうちに、ゴム管を作製したり、元素の位置を変更したりと自分の納得いく図を作製できるようになります。
実際にこのソフトを教えられた時は特に説明はされませんでしたが、アイコンをクリックして楽しんでいるうちに覚えていくことができました。
動画(How to use ACD Chem Sketchなど)による説明を提供している人もいるので、こういったコンテンツを利用してChemSketchを活用してみてどうでしょうか。
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