[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

Happy Mole Day to You !!

[スポンサーリンク]

アメリカは現在10月23日です(日本は時差の関係で24日ですが)。

実はこの日は、化学者にとって重要な「祝日」なのです。皆さんご存じでしたか?

輝かしきその名は――『モルの日(Mole Day)』


この日はご想像の通り、化学単位のモル(mole)にちなんでいます。1モルに含まれる原子数(アヴォガドロ数)は6.02×1023個ですから、

6:02AM – 6:02PM, 10月23日

を『モルの日』と定義してるワケですね。

モルの日を象徴するマスコットキャラクターとして、冒頭図のようなモグラがあちこち出てきます。由来は単純で、「英語でモグラ=mole」というだけのようです・・・。

1991年にはNational Mole Day Foundationなる団体が科学教師らによって創設され、「モルの日」におけるイベントのサポートなどを行っています。多くの教育機関がこの日を祝うそうです。

アメリカ化学会(ACS)では、モルの日を含む一週間を例年National Chemistry Weekと位置づけており、各地では化学関連のイベントが催されるようです。北米では割と知られた記念日のようですね。

しかし非公式祝日なので、世間もラボも、なんら休みじゃ無いんですけどね!(笑)

NCW_1.jpgNCW_2.jpg
(画像:ACS National Chemistry Weekより)

日本も、「科学技術立国」とか言って憚らないんですから、「化学の日」「科学の日」「技術の日」ぐらい非公式にでもあって良いように思うのですが・・・記念日一覧(Wikipedia)を見る限り、そんなものはどこにも無い!

そんな一方で、「光化学スモッグの日(7月18日)」なんてのが作られてしまっている・・・何ともはや・・・化学はまったくもって虐げられているようです。

結局のところ 「日本=まったく文系の国」ってことなんでしょうかねぇ・・・ヒドイ話じゃないですか ・゚・(つД`)・゚・

世の化学者たちよ、この惨状に奮起したまえ!(笑)

 

関連動画

 

関連リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 有機合成化学協会誌2021年6月号:SGLT2阻害薬・シクロペン…
  2. 有機機能性色素におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用とは…
  3. 水素化ナトリウムの酸化反応をブロガー・読者がこぞって追試!?
  4. 激レア!?アジドを含む医薬品 〜世界初の抗HIV薬を中心に〜
  5. 振動結合:新しい化学結合
  6. クライオ電子顕微鏡でATP合成酵素の回転の細かなステップを捉えた…
  7. エーテル分子はすみっこがお好き?-電場・磁場・光でナノ空間におけ…
  8. 付設展示会に行…けなくなっちゃった(泣)

注目情報

ピックアップ記事

  1. 学会会場でiPadを活用する①~手書きの講演ノートを取ろう!~
  2. 抗体-薬物複合体 Antibody-Drug Conjugate
  3. ACS Macro Letters創刊!
  4. スケールアップのポイント・考え方とトラブル回避【終了】
  5. MOFを用いることでポリアセンの合成に成功!
  6. 【9月開催】第十一回 マツモトファインケミカル技術セミナー   オルガチックスを用いたゾルゲル反応による金属酸化物膜の形成
  7. イグノーベル賞2024振り返り
  8. 超高圧合成、添加剤が選択的物質合成の決め手に -電池材料等への応用に期待-
  9. 給電せずに電気化学反応を駆動 ~環境にやさしい手法として期待、極限環境での利用も~
  10. ポンコツ博士の海外奮闘録⑪ 〜博士,データをとる〜

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年10月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

注目情報

最新記事

コバルト触媒による多様な低分子骨格の構築を実現 –医薬品合成などへの応用に期待–

第 642回のスポットライトリサーチは、武蔵野大学薬学部薬化学研究室・講師の 重…

ヘム鉄を配位するシステイン残基を持たないシトクロムP450!?中には21番目のアミノ酸として知られるセレノシステインへと変異されているP450も発見!

こんにちは,熊葛です.今回は,一般的なP450で保存されているヘム鉄を配位するシステイン残基に,異な…

有機化学とタンパク質工学の知恵を駆使して、カリウムイオンが細胞内で赤く煌めくようにする

第 641 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 生…

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

モータータンパク質に匹敵する性能の人工分子モーターをつくる

第640回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所・総合研究大学院大学(飯野グループ)原島崇徳さん…

マーフィー試薬 Marfey reagent

概要Marfey試薬(1-フルオロ-2,4-ジニトロフェニル-5-L-アラニンアミド、略称:FD…

UC Berkeley と Baker Hughes が提携して脱炭素材料研究所を設立

ポイント 今回新たに設立される研究所 Baker Hughes Institute for…

メトキシ基で転位をコントロール!Niduterpenoid Bの全合成

ナザロフ環化に続く二度の環拡大というカスケード反応により、多環式複雑天然物niduterpenoid…

金属酸化物ナノ粒子触媒の「水の酸化反応に対する駆動力」の実験的観測

第639回のスポットライトリサーチは、東京科学大学理学院化学系(前田研究室)の岡崎 めぐみ 助教にお…

【無料ウェビナー】粒子分散の最前線~評価法から処理技術まで徹底解説~(三洋貿易株式会社)

1.ウェビナー概要2025年2月26日から28日までの3日間にわたり開催される三…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー