化学書籍のモンスタータイトルたりえるか――「元素周期 萌えて覚える化学の基本」がこのたびドラマCDになり、そして先日発売されました(「つぶやき」での紹介記事)。
まだチェックしてない大きなお友達は是非ご覧あれ!
最近の潮流ですが、化学に限らず、ちまたで学問系萌え書籍が乱立しております。しかもそれぞれなかなかの売りあげを叩き出してる模様。オタク最先端の地・日本においては、もはや相当な規模の市場があるのでしょう。
化学とはやや外れてしまいますが、良い機会なので幾つかまとめて紹介してみたいと思います。中には化学につながるモノもきっとある・・・ハズ。
- 理系書籍
『ねこ耳少女の量子論~萌える最新物理学~
』は、日本では数少ないプロサイエンスライターとして活躍中の、竹内薫氏が原作。・・・なのですが、氏のコラム@産経新聞を読むに、本人にとってもチャレンジだった模様ですね。これでちゃんとしたものに仕立て上げる辺り、流石にプロではあります。 量子化学の内容には深入りしておらず、勉強には全く向かない本です。・・・が、ライトな感じで気楽に読めるので、「入門以前のフィーリング」をつかみたい人向けでしょうかね。
『現代萌衛星図鑑』のテーマは、人工衛星と宇宙開発。2年前打ち上げられた「かぐや」を始め、あらゆる人工衛星を擬人化。そもそも作者のイラストは公式(JAXA)が採用するほどのクオリティゆえに、こういう書籍が出るのも当然の流れだと思えます。悲喜こもごもの開発物語があってがかなり読ませる内容になっており、何気に密度濃い書籍です。
『萌える数学―萌える探偵”モエ探”萌子の数学事件簿!!
』『星座・天文』は、まだ手に取ったことが無いのですが・・・特に前者は探偵モノっぽいサブタイトルが・・・どこまでの内容なのか。
- オーム社発・マンガでわかるシリーズ
オーム社といえば理工系専門書出版社として有名ですが、そこから刊行されている「マンガでわかる」シリーズ。大学教養程度の理工系トピックを、マンガで解説しています。
こういったコンセプトの本は今までにもたくさんあったのですが、このシリーズの出現あたりから、キャラクター・ストーリー・設定が学術系書籍とは思えないほどしっかり作られるようになったと感じられます。まさに、勉強が主眼なのか他が主眼なのか分からなくなるほどに・・・(笑)
化学・薬学をやってる人ならば、上の「統計学」「フーリエ解析」「生化学」「分子生物学」「微分積分」「線形代数」ぐらいは、触れる機会があるものかも知れません。
- 文系書籍
・・・もはや沢山ありすぎて限られたスペースでは紹介しきれません。筆者は海外在住ゆえ、手に取る機会が残念ながら無いのですが、『どうやったら哲学なんてものが萌え化できるのか?』ということばかり気になって、仕事も手に付きません(嘘)。
クリエータ達の妄想力は全くもって侮れませんね。
・・・というわけで、いつもとは違ったカラーの記事(PCスクリーン的な意味で)になりましたが、いかがでしたでしょうか。
サイエンスというものはそもそも欧米発の営みですが、こういう形で広くアピールしうる、完成度高いプロダクトを作り出すのって、欧米人には発想できないことに思えますね。ある面で、日本の独自性と強みなのでしょう。まさに「とてつもない日本」・・・。
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ドラマCD ELEMENT GIRLS 元素周期 ~聴いて萌えちゃう化学の基本~」posted with amazlet at 09.08.23イメージ・アルバム 豊崎愛生 遠藤綾 沢城みゆき 喜多村英梨 花澤香菜 井上麻里奈 阿澄佳奈 早見沙織
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まんが『もやしもん』を思い出しましたよ
とにかく楽しくて面白い!そしてスルスル理解できる!
嗚呼、感動!元素がすぐそこまでやってきた!
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モルへの処方箋
楽しめました
化学嫌いだったなぁ
内容は面白いが・・
一点突破型で化学の鳥瞰図が見えるようになる。
- 関連リンク
「元素周期」ドラマCD化決定!! PHPの公式サイト
萌えの領域がまさかの元素!w (アキバBlog)
「萌える最新物理学 ねこ耳少女の量子論」(アキバblog)
元素周期 萌えて覚える化学の基本 PHPのサイト
萌える元素周期表(PDF)
ねこ耳少女の量子論と関連化学書(気ままに有機化学)
萌える元素周期(気ままに有機化学)
萌える元素周期っぽい動画(気ままに有機化学)
萌える化学 (有機化学美術館)