[スポンサーリンク]

一般的な話題

ウランガラス

[スポンサーリンク]

 

(画像:ウランガラス同好会)

先日ラボのメンバーがある鉱物を見せてくれました。一見何の変哲もない石ころなのですが、紫外線ランプを照らすと、なんと緑色に発光!! おお、これは面白いじゃないか!と思って話を聞くと、その石にはウランが含まれているためそうなるのだ、という返答。

興味をもったのでいろいろ調べてみたところ、工芸品としてウランガラスというものがあるということを知りました。

ウランガラスはその名の通り、発色剤としてウランを微量加えて作成されたガラスです。それなりに古くからある工芸品で、発明されたのは1830年代、ボヘミア(チェコ)でだそうです。ウランというと放射性物質=危険!!というイメージばかりが付きまとっていますが、このガラスに含まれる量はごく微量なので、人体に影響なく使う事が可能だとか。

どうやって手に入れればいいのか、と言う事ですが、Wikipediaには以下の記述が。

現在では、米国およびチェコで、わずかな量のウランガラス製品が収集家向けに製造されているにすぎない。米国では、フェントン社、ボイド社などの有名ガラス器メーカーが知られている。従って、市場で出回っているのは、殆ど、骨董品であるので、購入するのは骨董市などを巡ることになる。

入手は難しいのか?と思いきや、幸運にも現代はネット社会。ヤフオクeBayなどのネットオークション、または楽天などで検索をかけてみるといっぱい出てきます。その中には、食器ではなくて小さなアクセサリー・置物みたいなものも沢山。アンティーク調の大きなものしか入手できない、というわけでも無いようです。いくつか可愛らしいものもあったので、画像を貼っておきましょう。uranium_7.jpguranium_5.png

この緑色、実際見てもらえればわかりますが、かなり綺麗です(下の動画を参照)。シーズンは過ぎつつありますが、おしゃれなクリスマスプレゼントとして、お一ついかがでしょう?

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4898062911″ locale=”JP” title=”日本のウランガラス”][amazonjs asin=”0764326996″ locale=”JP” title=”Vaseline Glassware: Fascinating Fluorescent Beauty (Schiffer Book)”][amazonjs asin=”0764314742″ locale=”JP” title=”The Big Book of Vaseline Glass (A Schiffer Book for Collectors)”][amazonjs asin=”0764316443″ locale=”JP” title=”Pictorial Guide to Vaseline Glass (Schiffer Book for Collectors)”][amazonjs asin=”4798015911″ locale=”JP” title=”図解入門 よくわかる最新元素の基本と仕組み―全113元素を完全網羅、徹底解説 (How‐nual Visual Guide Book)”]

 

外部リンク

 

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 二つのCO2を使ってアジピン酸を作る
  2. 第97回日本化学会春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Pa…
  3. 定型抗精神病薬 「ピモジド」の化学修飾により新規難治性疼痛治療薬…
  4. 人生、宇宙、命名の答え
  5. 「日産化学」ってどんな会社?
  6. イオン液体ーChemical Times特集より
  7. 窒素固定をめぐって-2
  8. マテリアルズ・インフォマティクスの導入・活用・推進におけるよくあ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 芳香族メタ光環化付加 Aromatic meta-photocycloaddition
  2. クラレ 新たに水溶性「ミントバール」
  3. 海外留学ってどうなんだろう? ~きっかけ編~
  4. 秋の褒章2013-化学
  5. 「ヨーロッパで修士号と博士号を取得する」 ―ETH Zürichより―
  6. トリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシリル : Triethylsilyl Trifluoromethanesulfonate
  7. 第50回―「糖やキラル分子の超分子化学センサーを創り出す」Tony James教授
  8. 超多剤耐性結核の新しい治療法が 米国政府の承認を取得
  9. 有機合成化学協会誌2021年8月号:ナノチューブカプセル・ナノグラフェン・芳香環C-H変換・メタルフリー複素環合成・スピロシクロプロパン
  10. 続・企業の研究を通して感じたこと

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2008年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

乙卯研究所 2025年度下期 研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

次世代の二次元物質 遷移金属ダイカルコゲナイド

ムーアの法則の限界と二次元半導体現代の半導体デバイス産業では、作製時の低コスト化や動作速度向上、…

日本化学連合シンポジウム 「海」- 化学はどこに向かうのか –

日本化学連合では、継続性のあるシリーズ型のシンポジウムの開催を企画していくことに…

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー