化学防護服のアゼアス(株)と、ケムステの記事の使用許諾契約を結びました。
アゼアスは最近、“防護服の知恵.com”という自社サイトを開設し、化学物質、感染症から身を守る防護服についての情報提供を始めています。
どのようなサイトか、ちょっとだけ見てみましょう。
化学薬品の有害性を把握している? 対策してる?
厚生労働省の調査では、化学物質による労働災害は年間約450件発生しています。取扱量や作業時間は別でも、適切な対策を行わなければ健康被害も生じるということは研究室でも同様のリスクがあります。
とは言え、大仰な防護服や分厚い手袋は作業の効率を下げるため、あまり積極的に使用したくない、というのが実態ではないでしょうか。
そこで“防護服の知恵.com”では、そもそもなぜ化学防護服が必要なのかという必要性について、また防護服の選び方などについて、イラストや漫画形式で紹介しています。
こちらは“耐透過性”という尺度を用いて、正しく防護服素材を選ぶための検索機能です。防護服、手袋、長靴などの各メーカーが個別に検索機能を公開していますが、“防護服の知恵.com”では、参画するメーカーにデータ提供を協力してもらい、ワンストップで複数のアイテムが検索できるようになりました。
検索は、CAS番号、物質名、引火性、皮膚吸収の有無、などから可能です。CAS番号がわからない場合も、SDSの検索サイトへのリンクも貼ってありますので便利です。
例えば、アセトンと入力すると候補が表示されます。会員登録をすればそれぞれの保護具の耐透過性データが自由に閲覧できます。
化学物質の中には、がんなどの“ばく露したタイミングと症状が出るタイミングの時間差が生じる”遅発性疾病を引き起こすことがある物質もあります。労働現場の話ですが、日本はこの把握、統計に遅れを取っており、アメリカでは年間4.5万件ほど報告されている一方で、日本では数件にとどまります。 これから先の長い研究生活を健康に送るためにも、適切な対策が求められます。
“防護服の知恵.com”では、透過試験の様子など、これからもコンテンツを増やしていくようなので、是非ご覧ください。