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高分子鎖デザインがもたらすポリマーサイエンスの再創造|オンライン R2

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日時

令和3年 2月18日、25日(木) 基礎編
        3月 4日、11日 (木) 応用編
※毎週木曜日 13:00~17:00(2月18日のみ17:15まで)

*全日程 4日間
*2日単位受講可

開催方法

オンラインで開催いたします。

ZOOMを利用したオンライン講座です。対象者、受講要項をご確認の上、お申込みください。
※オンライン受講に関するご不明点がございましたら、お気軽にご相談ください。

  • ≫PC、スマートフォン、タブレットでもご受講いただけます。
  • ≫ご受講書類・テキストはお申込みいただいたご住所宛に事前に郵送いたします。
  • ≫通信環境により、一部が視聴いただけなかった場合、後日見逃し配信のご案内を検討しております。

対象者

  • ≫企業、研究機関にご所属で、新しい高分子材料の研究開発に携わる方。
  • ≫高分子材料を用いて高機能表面の創製を目指す方。
  • ≫マイクロ・ナノスケールの計測デバイス等の開発・加工に携わる方。
  • ≫複合加工などにより、高分子材料の新しい産業領域への展開を目指す企業の方。
  • ≫新素材の開発、設計業務に携わる方。
  • ≫オンライン講座の受講に必要な機器(PC、カメラ、マイク、スピーカー)、インターネット通信環境、Zoomの使用が可能な方。

・・・メーカー・ユーザーいずれの方も承ります。

定員

20名 先着順にて承ります。

カリキュラム編成者

  田中 敬二 氏/九州大学大学院 工学研究院 応用化学部門 教授、博士(工学)

受講料

受講料区分 全日程
全日程

(4日間)

一般 A 神奈川県外企業 34,000
KISTECパートナー
及び神奈川県関係割引
B KISTEC パートナー団体会員

C 神奈川県内中小企業*

27,200
D C以外の神奈川県内企業 30,600
E 神奈川県内在住の個人の方
2日単位(基礎編のみ、応用編のみの選択受講) 18,000円

*神奈川県内中小企業とは・・・事業所が神奈川県内にあり、資本金が3億円以下、または、企業全体の従業員が300人以下である企業を指します。
*パートナー会員についてはこちらをご覧ください

カリキュラム日程 および 講義内容

2月18日(木)基礎編  I  
13:00
~15:00
高分子とは

高分子は低分子が繋がってできた巨大な分子であり、一本の「鎖」とみなすことができます。この分子の鎖は、さまざまな空間スケールの構造を形成し、それにともなって多様な物性を発現します。また、分子の鎖が絡み合うことで、低分子では観測されない特徴的な運動性を示します。ここでは、高分子の定義から、一本の鎖の形態、集団としての構造・物性の考え方について概観し、身の回りの高分子材料について議論します。

九州大学大学院
工学研究院 応用化学部門
教授 田中 敬二
15:15
~17:15
表面・界面の熱力学

表面・界面はバルクとは異なった特性を示します。その特性は表面張力・界面張力などの物性値で議論されます。
本講義では表面・界面張力の定義、表面・界面張力の測定法、高分子固体の表面自由エネルギー、静的濡れ性と動的濡れ性、高分子の固体表面の濡れ性の制御法、バイオミメティックスと濡れ性などについて解説します。

九州大学
先導物質化学研究所
分子集積化学部門
教授 高原 淳
2月25日(木)基礎編 II
13:00
~14:30
表面・界面の実験手法

表面・界面における高分子鎖の凝集状態およびダイナミクスの解析には、優れた空間分解能を有する高感度な測定法が必要です。表面の解析には、走査プローブ顕微鏡、X線光電子分光法および二次イオン質量分析法などが用いられます。
また、埋もれた界面の解析には、中性子反射率法や、蛍光分光法および和周波発生分光法などの界面選択的分光法が有効です。本講義ではこれらの測定原理と解析例について紹介します。

九州大学大学院
工学研究院 応用化学部門
准教授 川口 大輔
14:45
~16:15
分子動力学シミュレーションの概要と表面・界面への応用

近年、実験手法の著しい進歩により表面・界面における分子描像が明らかになってきました。
しかしながら、実験のみで特定の官能基の配向やその周囲の溶媒の状態などを一義的に理解することは容易ではありません。
計算機シミュレーションは、一定の仮定の下、適切なモデルを設定できれば有用な知見を得ることが期待できます。
ここでは、分子動力学法を取り上げ、基本原理と計算方法について解説した後、表面・界面の問題に適用した事例を紹介します。

九州大学
次世代接着
技術研究センター
教授 山本 智
16:30
~17:00
基礎編の質疑応答・ディスカッション 田中 敬二 氏
3月4日(木)応用編 I
13:00
~13:30
応用編 概要解説 田中 敬二 氏
13:45
~15:15
ポリマーブレンド系の界面と接着現象

異種高分子対は通常非相溶であることから、その界面の厚みは薄く、接着強度は低くなります。しかしながら、積層材料やポリマーブレンド等を含む複合系材料において、材料の高性能化・高機能化のためには、その界面は大変重要であり、その構造や形成過程等の知識を有した上で、制御していく必要があります。
ここでは、界面の熱力学や界面構造の測定法といった基礎から、非平衡状態を利用した接着強度向上や反応系による界面等について解説します。

東京工業大学
物質理工学院材料系
教授 扇澤 敏明
15:30
~17:00
界面・ネットワーク制御によるナノセルロース分散複合材料の高性能化

化石資源消費やCO2排出などの環境負荷を低減すべく、従来補強フィラーをナノセルロースに代替する試みに注目が集まっています。しかしながら、ナノセルロース表面は親水的であり、疎水的な樹脂とは均一に混ざりません。
演者らは、高分子分散剤の有効性に着目し、ナノセルロースの分散向上を実現しました。
本講義では、ナノセルロースの界面およびネットワーク制御による複合材料の高性能化について、演者らの研究を例に解説します。

産業技術総合研究所
材料・化学領域
機能化学研究部門
セルロース材料グループ
主任研究員 榊原 圭太
3月11日(木)応用編 II
13:00
~14:30
高分子薄膜の表面エンジニアリング

高分子表面の制御は、濡れ、コーティング、接着からエレクトロニクス、医療材料の多岐にわたる分野にて重要です。
本講義では、高分子薄膜の表面エンジニアリングとして、化学処理による高分子薄膜の表面機能化や表面濃縮構造による薄膜表面の濡れ性の制御など、一般的な表面の制御手法を紹介します。さらに、ブロック共重合体の表面濃縮構造を利用した液晶分子の配向制御手法や高分子ブラシ構造構築など、最近の話題も提供する予定です。

立教大学
理学部 化学科
教授 永野 修作
14:45
~16:15 
バイオ界面の創製とバイオデバイス応用

生体と接して利用されるバイオデバイスは、材料に生体適合性が求められます。
本講義では、材料と生体物質が接するバイオ界面に生体適合性を付与する材料設計概念を生体物質としてタンパク質、細胞を取り上げて解説します。またバイオ界面を制御したバイオデバイスとして、人工肺やバイオセンサなど我々の最近の研究も紹介します。

東京大学大学院
工学系研究科
バイオエンジニアリング専攻
教授 高井 まどか
16:30
~17:00
応用編の質疑応答・ディスカッション 田中 敬二 氏

~カリキュラム編成者からのメッセージ~

ポリマー材料は人工的に重合できる「化成品」として日常生活に浸透し、これなしには、衣食住はおろか、通信、医療すら語ることができない時代になりました。
多様な業界からの「軽くて強い」の要求に応えるため、高機能化や複合材の開発も進み、金属との接合まで望まれています。

しかし一方で、その表面や界面で生じる現象を把握し、制御して分子設計に役立てようとすると、高分子それ自体の構造や物性の複雑さゆえ、想像以上の困難を伴うため、従来の高分子科学とはことなる視点の導入、新たな理論の構築が必要になります。

物性変化、反応促進、異種材料間の適合性 ・・・ 何かが始まるのは、 いつも物質の表面、界面からです。

高分子の表面や界面では何が起きているのか?そもそも「表面」「界面」とはどのあたりのことと捉えればよいのか? 高分子の「機能発現」とは何を意味するのか?   最新の研究成果とともに、高機能の高分子材料開発に必要な課題について解説します。

なお、本コースは、1~2日目は、 応用研究で必要とされる基礎的な内容(「熱力学」「実験手法」「シミュレーション」)の理解を促し、 3~4日目は、 基礎研究から開発へ進む上での要点や、 各応用分野のすぐれた知見を学べるよう、講師の陣容をすべて見直し、 応用研究において先進的な取り組みを進めている研究者を揃えています。

皆様のご受講をお待ちしております。

九州大学大学院 工学研究院 応用化学部門 教授 田中 敬二

パンフレット

主催

地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所

人材育成部 教育研修課 教育研修グループ
TEL : 044-819-2033 FAX : 044-819-2097
E-mail:ed@newkast.or.jp

後援・協賛(一部申請中)

(公社)高分子学会, (公社)日本分析化学会, (一社)日本接着学会,(一社)繊維学会,(公社)応用物理学会,
(公社)精密工学会,(公社)電気化学会,(一社)電気学会,(一社)情報処理学会,(一社)電子情報通信学会,
(一社)バイオインダストリー協会, 日本バイオマテリアル学会,(一社)日本繊維機械学会, 川崎商工会議所,
(株)ケイエスピー

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*本記事はKISTECが主催する教育講座の会告です。

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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