[スポンサーリンク]

archives

Co(II)-ポルフィリン触媒を用いた酸素酸化によるフェノールのカップリング反応

[スポンサーリンク]

 

Guoらは,Co(II)-ポルフィリン触媒を用いた酸素酸化によるフェノールのカップリング反応について報告しています。それによれば,触媒として[5,10,15,20-テトラキス(4-メトキシフェニル)ポルフィリナト]コバルト(II)を用い,種々のフェノール誘導体を酸素と反応させることにより,酸化的カップリング反応が進行し,対応するビアリール化合物が高収率で生成します。この反応は温和な条件下,簡便な操作で行うことができます。さらに,得られたビアリールは医薬品や金属触媒の配位子などとして重要な化合物であることから,多方面での応用が期待されます。

“Cobalt(II)–Porphyrin-Catalyzed Aerobic Oxidation: Oxidative Coupling of Phenols”
Q. Jiang, W. Sheng, M. Tian, J. Tang, C. Guo, Eur. J. Org. Chem. 2013, 1861. DOI: 10.1002/ejoc.201201595

mfig000

The first example of the cobalt–porphyrin-catalyzed aerobic oxidative coupling of phenols through oxidative C–H functionalization has been developed. In the presence of T(p-OMe)PPCo and Na2CO3, the oxidative coupling of phenols with different substituents proceeded smoothly with O2 as a terminal oxidant to give the corresponding biaryl compounds in satisfactory yields. The biaryl derivatives are important in the area of pharmaceuticals and as ligands in metal catalysis. Preliminary mechanistic studies of this oxidative coupling reaction are also reported.

TCI

TCI

投稿者の記事一覧

有機試薬メーカーです。

関連記事

  1. ケテンジチオアセタール化による一炭素増炭反応
  2. 1-トリフルオロメチル-3,3-ジメチル-1,2-ベンゾヨードキ…
  3. DFMS:ビス(ジフルオロメチルスルホニル)亜鉛
  4. カルベン触媒によるα-ハロ-α,β-不飽和アルデヒドのエステル化…
  5. リビングラジカル重合による高分子材料合成技術【終了】
  6. (S,S)-(-)-2,2′-イソプロピリデンビス(…
  7. 角田試薬
  8. ナノ粒子の安全性、リスク評価と国際標準化の最新動向【終了】

注目情報

ピックアップ記事

  1. Reaxys PhD Prize 2016ファイナリスト発表!
  2. イオンペアによるラジカルアニオン種の認識と立体制御法
  3. 化学素人の化学読本
  4. ウルフ・デッツ反応 Wulff-Dotz Reaction
  5. 混ぜるだけで簡単に作製でき、傷が素早く自己修復する透明防曇皮膜
  6. スイスの博士課程ってどうなの?1〜ヨーロッパの博士課程を知る〜
  7. 企業研究者たちの感動の瞬間: モノづくりに賭ける夢と情熱
  8. ジメシチルフルオロボラン:Dimesitylfluoroborane
  9. 第171回―「超分子・機能性ナノ粒子で実現するセラノスティクス」Ken Cham-Fai Leung准教授
  10. 【日産化学 26卒/Zoomウェビナー配信!】START your ChemiSTORY あなたの化学をさがす 研究職限定 キャリアマッチングLIVE

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2013年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

注目情報

最新記事

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

AI分子生成の導入と基本手法の紹介

本記事では、AIや情報技術を用いた分子生成技術の有機分子設計における有用性や代表的手法について解説し…

第53回ケムステVシンポ「化学×イノベーション -女性研究者が拓く未来-」を開催します!

第53回ケムステVシンポの会告です!今回のVシンポは、若手女性研究者のコミュニティと起業支援…

Nature誌が発表!!2025年注目の7つの技術!!

こんにちは,熊葛です.毎年この時期にはNature誌で,その年注目の7つの技術について取り上げられま…

塩野義製薬:COVID-19治療薬”Ensitrelvir”の超特急製造開発秘話

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に5類移行となり、昨年はこれまでの生活が…

コバルト触媒による多様な低分子骨格の構築を実現 –医薬品合成などへの応用に期待–

第 642回のスポットライトリサーチは、武蔵野大学薬学部薬化学研究室・講師の 重…

ヘム鉄を配位するシステイン残基を持たないシトクロムP450!?中には21番目のアミノ酸として知られるセレノシステインへと変異されているP450も発見!

こんにちは,熊葛です.今回は,一般的なP450で保存されているヘム鉄を配位するシステイン残基に,異な…

有機化学とタンパク質工学の知恵を駆使して、カリウムイオンが細胞内で赤く煌めくようにする

第 641 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 生…

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー