[スポンサーリンク]

archives

ベンゼンスルホヒドロキサム酸を用いるアルデヒドとケトンの温和な条件下でのアセタール保護反応

[スポンサーリンク]

Hassnerらはベンゼンスルホヒドロキサム酸 (0.7当量) を用いるアルデヒドとケトンの温和な条件下でのアセタール保護反応を報告しています。この反応では触媒として強酸を用いず,塩基 (Et3N; 1当量) 存在下,室温10分で反応は完結します。塩基性条件である本反応は酸に対する感受性が高いO-THP,N-Boc,O-TBS (t-ブチルジメチルシリル) やO-TBDPS (t-ブチルシフェニルシリル) の各保護基に対して影響を与えません。従って,本反応は酸を触媒とするアセタール化反応と相補的に用いることができます。

“A Mild, Room-Temperature Protection of Ketones and Aldehydes as 1,3-­Dioxolanes under Basic Conditions”

A. Hassner, C. R. Bandi, S. Panchgalle, Synlett 2012, 23, 2773. DOI: 10.1055/s-0032-1317529

b0225_ga

Protection of ketones or aldehydes as 1,3-dioxolane derivatives proceeds within minutes at room temperature in the presence of N-hydroxybenzenesulfonamide, its O-benzyl derivative, or the tosyl analogue, in the absence of strong protonic acids, and in the presence of base (Et3N). Acid-sensitive groups such as O-THP, O-TBS, or N-Boc are unaffected.

TCI

TCI

投稿者の記事一覧

有機試薬メーカーです。

関連記事

  1. Passerini反応を利用できるアルデヒドアルデヒド・イソニト…
  2. 高分子/金属・無機界面の相互作用と接着・密着性、耐久性の向上【終…
  3. 病理学的知見にもとづく化学物質の有害性評価
  4. FT-IR(赤外分光法)の基礎と高分子材料分析の実際2【終了】
  5. CEMS Topical Meeting Online 機能性材…
  6. 日本化学会と対談してきました
  7. 【マイクロ波化学(株)環境/化学分野向けウェビナー】 #CO2削…
  8. 電化で実現する脱炭素化ソリューション 〜蒸留・焼成・ケミカルリ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. in-situ放射光X線小角散実験から明らかにする牛乳のナノサイエンス
  2. 山本明夫 Akio Yamamoto
  3. 熱分析 Thermal analysis
  4. ウィリアム・ノールズ William S. Knowles
  5. 2007年ノーベル医学・生理学賞発表
  6. 半導体領域におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用-レジスト材料の探索、CMPの条件最適化編-
  7. オルガネラ選択的な薬物送達法:②小胞体・ゴルジ体・エンドソーム・リソソームへの送達
  8. キノリンをLED光でホップさせてインドールに
  9. ギンコライド ginkgolide
  10. パラムジット・アローラ Paramjit S. Arora

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2013年8月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

注目情報

最新記事

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

モータータンパク質に匹敵する性能の人工分子モーターをつくる

第640回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所・総合研究大学院大学(飯野グループ)原島崇徳さん…

マーフィー試薬 Marfey reagent

概要Marfey試薬(1-フルオロ-2,4-ジニトロフェニル-5-L-アラニンアミド、略称:FD…

UC Berkeley と Baker Hughes が提携して脱炭素材料研究所を設立

ポイント 今回新たに設立される研究所 Baker Hughes Institute for…

メトキシ基で転位をコントロール!Niduterpenoid Bの全合成

ナザロフ環化に続く二度の環拡大というカスケード反応により、多環式複雑天然物niduterpenoid…

金属酸化物ナノ粒子触媒の「水の酸化反応に対する駆動力」の実験的観測

第639回のスポットライトリサーチは、東京科学大学理学院化学系(前田研究室)の岡崎 めぐみ 助教にお…

【無料ウェビナー】粒子分散の最前線~評価法から処理技術まで徹底解説~(三洋貿易株式会社)

1.ウェビナー概要2025年2月26日から28日までの3日間にわたり開催される三…

第18回日本化学連合シンポジウム「社会実装を実現する化学人材創出における新たな視点」

日本化学連合ではシンポジウムを毎年2回開催しています。そのうち2025年3月4日開催のシンポジウムで…

理研の一般公開に参加してみた

bergです。去る2024年11月16日(土)、横浜市鶴見区にある、理化学研究所横浜キャンパスの一般…

ツルツルアミノ酸にオレフィンを!脂肪族アミノ酸の脱水素化反応

脂肪族アミノ酸側鎖の脱水素化反応が報告された。本反応で得られるデヒドロアミノ酸は多様な非標準アミノ酸…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー