4-メタクリロイルオキシ-TEMPO-フリーラジカル(1)は,ニトロキシラジカル部位をもつフリーラジカルであり,酸素原子上のラジカル種と窒素原子中心のカチオンラジカル種との共鳴構造により,安定化されています。また1電子の授受によって可逆的に酸化還元が起こり,対応するカチオン種あるいはアニオン種が生じます。このような化学的性質をもつため,1は酸化還元ポリマーや磁性ポリマーの合成などに利用されており,軽量で柔らかいポリマー樹脂の合成材料として期待されています。
Organic Radical Battery
H. Nishide, T. Suga, Electrochem. Soc. Interface 2005, 14(4), 32.
Toward Flexible Batteries
H. Nishide, K. Oyaizu, Science 2008, 319, 737.