Yadavらは,トシルヒドラゾンを経由するカルボニル化合物の脱酸素ヒドロフッ素化反応について報告しています。それによれば,種々のアルデヒドやケトンをトシルヒドラジドと反応させてトシルヒドラゾンを生成し,次いでこれをトリエチルアミン三ふっ化水素酸塩と反応させることにより,対応するモノフルオロアルカンを高収率,高純度で得ています。この反応は幅広い基質に適用可能で,簡便な操作によりワンポットでフルオロアルカン類に変換できることから,有用な方法として注目されています。
A. K. Yadav, V. P. Srivastava, L. D. S. Yadav, Chem. Commun. 2013, 49, 2154.