?茶谷らは,ボロン酸を用いた2-イソシアノビフェニルの酸化的環化反応によるフェナントリジン誘導体の合成を報告しています。それによれば,種々の2-イソシアノビフェニル誘導体とボロン酸を Mn(acac)3の存在下で反応させることにより,比較的温和な条件下,高収率でフェナントリジン誘導体が得られます。この反応は,イミドイルラジカル中間体を経由した分子内ホモリティック芳香族置換反応(HAS)により進行しているものと考えられます。
M. Tobisu, K. Koh, T. Furukawa, N. Chatani, Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 11363.