[スポンサーリンク]

archives

不活性第一級C–H結合の触媒的官能基化反応

[スポンサーリンク]

C2662.gif

D3761.gif

N0166.gif

T0847.gif


Hartwigらは,基質分子内の水酸基を配向基として利用した,位置選択的な不活性第一級C–H結合の触媒的官能基化反応を報告しています。
まず,[Ir(cod)OMe]2触媒の存在下,アルコールまたはケトンをジエチルシランと反応させることにより,ヒドリドシリルエーテルが生成します。
次いで,触媒として[Ir(cod)OMe]2,配位子として3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン,水素受容体として2-ノルボルネンを加えて反応させることにより,Si–H結合とγ位の第一級C–H結合とで脱水素環化が進行し,オキサシロランを与えます。これを玉尾–フレミング酸化することによって,1,3-ジオールが得られます。本反応は種々のアルコールやケトンに適用可能なため,天然物合成への応用が期待されます。

E. M. Simmons, J. F. Hartwig, Nature 2012, 483, 70.

TCI

TCI

投稿者の記事一覧

有機試薬メーカーです。

関連記事

  1. ケミカルバイオロジーがもたらす創薬イノベーション ~ グローバル…
  2. リチウムイオン電池 電解液の開発動向と高機能化
  3. フィルム製造プロセスのスキルアップ【終了】
  4. 酢酸鉄(II):Acetic Acid Iron(II) Sal…
  5. マテリアルズ・インフォマティクス適用のためのテーマ検討の進め方と…
  6. 第5回ICReDD国際シンポジウム開催のお知らせ
  7. 水素化ほう素ナトリウム : Sodium Borohydride…
  8. エナンチオ選択的付加反応による光学活性ピペリジン誘導体の合成

注目情報

ピックアップ記事

  1. アセト酢酸エステル/マロン酸エステル合成 Acetoacetic Ester / Malonic Ester Synthesis
  2. 日本で発展する化学向けAIと量子コンピューターテクノロジー
  3. 不正の告発??
  4. 第67回「1分子レベルの酵素活性を網羅的に解析し,疾患と関わる異常を見つける」小松徹 准教授
  5. MEDCHEM NEWS 33-2 号「2022年度医薬化学部会賞」
  6. 中国へ行ってきました 西安・上海・北京編②
  7. アンモニアがふたたび世界を変える ~第2次世界大戦中のとある出来事~
  8. グサリときた言葉
  9. 松原 亮介 Ryosuke Matsubara
  10. 卒論・修論にむけて〜わかりやすく伝わる文章を書こう!〜

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2013年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

乙卯研究所 2025年度下期 研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

次世代の二次元物質 遷移金属ダイカルコゲナイド

ムーアの法則の限界と二次元半導体現代の半導体デバイス産業では、作製時の低コスト化や動作速度向上、…

日本化学連合シンポジウム 「海」- 化学はどこに向かうのか –

日本化学連合では、継続性のあるシリーズ型のシンポジウムの開催を企画していくことに…

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー