[スポンサーリンク]

archives

ショウガに含まれる辛味成分

[スポンサーリンク]

H1314.gif


ジンゲロンはショウガに含まれる辛味の主要成分で1),独特の刺激のある甘い香りを発することから調合用香り成分としても用いられます。ジンゲロンはカプサイシンやオイゲノールと同じバニロイドに属し,熱や痛みに応答する受容体であるTRPV1を活性化することが知られています2)。抗酸化作用3),抗炎症作用4),抗菌作用5),エネルギー消費促進作用6)などの様々な生理活性を持つことから注目されています。

1)D. W. Connell, M. D. Sutherland, Aust. J. Chem. 1969, 22, 1033.
2)駒井三千夫, 井上貴詞, 長田和実, におい・かおり環境学会誌 2006, 37, 408.
3)抗酸化作用
 a)R. Aeschbach, J. Loliger, B. C. Scott, A. Murcia, J. Butler, B. Halliwell, O. I. Aruoma, Food Chem. Tox. 1994, 32, 31.
 b)H. Kabuto, M. Nishizawa, M. Tada, C. Higashio, T. Shishibori, M. Kohno, Neurochem. Res. 2005, 30, 325.
4)抗炎症作用
 H.-M. Woo, J.-H. Kang, T. Kawada, H. Yoo, M.-K. Sung, R. Yu, Life Sci. 2007, 80, 926.
5)抗菌作用
 G. Singh, I. P. S. Kapoor, P. Singh, C. S. de Heluani, M. P. de Lampasona, C. A. N. Catalan, Food Chem. Toxicol. 2008, 46, 3295.
6)エネルギー消費促進作用
 a)河田照雄, 日本栄養・食糧学会誌 1992, 45, 303.
 b)石見百江,寺田澄玲,砂原緑,下岡里英,嶋津孝, 日本栄養・食糧学会誌 2003, 56, 159.

TCI

TCI

投稿者の記事一覧

有機試薬メーカーです。

関連記事

  1. 高分子鎖デザインがもたらすポリマーサイエンスの再創造|オンライン…
  2. β,β-ジフルオロホモアリルアルコールの合成
  3. エチルマグネシウムクロリド(活性化剤:塩化亜鉛):Ethylma…
  4. マテリアルズ・インフォマティクスのためのSaaS miHub活用…
  5. 1-メチル-1-[4-(ジフェニルホスフィノ)ベンジル]ピロリジ…
  6. 有機薄膜太陽電池の”最新”開発動向
  7. メチレン架橋[6]シクロパラフェニレン
  8. 【8/25 20:00- 開催!】オンラインイベント「研究者と描…

注目情報

ピックアップ記事

  1. ケミストリ・ソングス【Part 2】
  2. 発展が続く新型コロナウィルス対応
  3. 未来を拓く多彩な色素材料
  4. 炭素原子のまわりにベンゼン環をはためかせる
  5. ゴム状硫黄は何色?
  6. 第75回―「分子素子を網状につなげる化学」Omar Yaghi教授
  7. 1-ヒドロキシタキシニンの不斉全合成
  8. α-トコフェロールの立体選択的合成
  9. 記事評価&コメントウィジェットを導入
  10. TQ: TriQuinoline

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2013年2月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  

注目情報

最新記事

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

AI分子生成の導入と基本手法の紹介

本記事では、AIや情報技術を用いた分子生成技術の有機分子設計における有用性や代表的手法について解説し…

第53回ケムステVシンポ「化学×イノベーション -女性研究者が拓く未来-」を開催します!

第53回ケムステVシンポの会告です!今回のVシンポは、若手女性研究者のコミュニティと起業支援…

Nature誌が発表!!2025年注目の7つの技術!!

こんにちは,熊葛です.毎年この時期にはNature誌で,その年注目の7つの技術について取り上げられま…

塩野義製薬:COVID-19治療薬”Ensitrelvir”の超特急製造開発秘話

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に5類移行となり、昨年はこれまでの生活が…

コバルト触媒による多様な低分子骨格の構築を実現 –医薬品合成などへの応用に期待–

第 642回のスポットライトリサーチは、武蔵野大学薬学部薬化学研究室・講師の 重…

ヘム鉄を配位するシステイン残基を持たないシトクロムP450!?中には21番目のアミノ酸として知られるセレノシステインへと変異されているP450も発見!

こんにちは,熊葛です.今回は,一般的なP450で保存されているヘム鉄を配位するシステイン残基に,異な…

有機化学とタンパク質工学の知恵を駆使して、カリウムイオンが細胞内で赤く煌めくようにする

第 641 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 生…

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー